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2011年6月24日 (金)

私の世界・人との邂逅―前田のマスター④

前田のマスターの本当にやさしい面を見たのは、慶良間へ行った次の年、石垣島へ社内旅行に行ったときです。

当然のごとくマスターは一緒に行きました。

梅雨明けの夏休み前の安いツアーを狙って行ったのですが、飛行機が石垣に着く時がちょうど梅雨明けの雷を伴った豪雨の後で、すばらしい快晴で、これもマスターの印象に強く残っているようです。

注)梅雨明けの夏休み前が沖縄旅行のお勧めです。ただし、梅雨が長引いたり台風が来るときがあり油断出来ません。

飲んで石垣の話になると、

「ものすごい雨やったのに、わし等が着いたらカラット晴れるんや!そらすごいもんやで!?」

なんか、自分のせいで空が晴れたように、うれしそうに言うのです。

 石垣旅行の内容は、リゾートホテルのフサキビーチに泊まりっきりの23日です。

次の日は、レンタカーを借りての島内観光に出ました。レンタカーは私が運転したのですが、ノークラは初めてで自損事故を起こしてしまったのです。

車を借りるとき1500円の1日保険に、マスターのアドバイスで入っていて助かりました。

「人の言う事は、ちゃんと聞くもんやろ!」

は私に対するマスターの口癖になりました。

3日目は竹富島に渡りました。

 その晩は最終の夜なので夕食の後、男ばかりみんなで、石垣市の繁華街に飲みに行ったのです。当然知り合いのクラブはありません。

 誰かが馬鹿なことを思いついて、

「どのみせでも、誰か人が出てきたとこにしよう。」

ということで、暗くて顔は見えないのですが、ある店からドレスを着た人がタバコを買いに出てきたので、その店に決めました。

そのクラブのような店に入って見ると、何か違和感があったのですが、ひとまず座ってよく辺りを見渡してびっくりです。ホステスがみんな年寄りばかり、それも半端ではありません。厚化粧をしてドレスは着ていますが、たぶん60歳はみんな越えているようで、中には75歳以上の人も居るのではないかと思いました。

夕食でビールを飲んである程度酔っていたせいか、マスターは面白がって、

「まあ、ええやんか!?」

と座りこんでしまいました。

それからは、ものすごいドンチャン騒ぎとなります。

ラキーだったのは、隣の女性だけは若くて美人に見えました。

ホステスの中に曙みたいに大きくて、一番騒がしい太ったお婆さんがいて、興に乗ったのか、

「わたし、キスをプレゼントしてあげる・・・!?」

その瞬間、全員酔いもさめて凍りつきましたが、幸いなことにマスターがいたのです。マスターはちゃんとキスを受けてあげたので、あけぼのばあさんは恥ずかしい思いをしなくてすみました。このときから、マスターは本当に優しい人なんだと思うようになりました。

ただ、その話を前田のママをすると、

「何いうてんの、スケベなだけや・・!」

と言ってしまうのです。

帰りの飛行場へ向かうタクシーで運転手さんにその話をすると、

「あのクラブは養老院と言ってホステスはおばあさんだけで、島では有名なおじいさんばかりが行く店よ!」

と言うのです。

「あれ、僕の隣の子は若くてウイスキーを口伝えで飲ませてくれたよ・・?」

「それ、なんかの思い違いですよ?あそこはそんな子いませんよ・・!」

「えっ・・・?!」

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