詩・「病棟の回転遊戯」⑦
「悪夢」
悪夢から覚めて
夢だとわかってほっとする自分
今の境遇に気が付いて
ほっとした自分を笑う
これが現実だとしたら
本当の悪夢はこれから始まる
覚めたのが夢ならば
自嘲しているのは誰
現実が悪夢だというのは
もう始まっていた
「飛行機雲」
水子がひそかに流れるような
病棟の横のどぶ川
淀みの夏の陽の温かみに
赤こが群れを作る
近所の子供たちが来て
空き缶ですくって帰り
金魚がそれを餌に食べて
フンで飛行機雲を作る
「心」
遠くに居た友が突然駆け寄って
心のかけらを見せてくれた
僕はうれしかった
そのかけらは美しく輝いた
きらきら輝いた
かわりに心を仕舞っておく
袋を見せてあげた
余りに小さいので
恥ずかしかった
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