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2011年6月26日 (日)

詩・「病棟の回転遊戯」⑦

「悪夢」

悪夢から覚めて

夢だとわかってほっとする自分

今の境遇に気が付いて

ほっとした自分を笑う

これが現実だとしたら

本当の悪夢はこれから始まる

覚めたのが夢ならば

自嘲しているのは誰

現実が悪夢だというのは

もう始まっていた

「飛行機雲」

水子がひそかに流れるような

病棟の横のどぶ川

淀みの夏の陽の温かみに

赤こが群れを作る

近所の子供たちが来て

空き缶ですくって帰り

金魚がそれを餌に食べて

フンで飛行機雲を作る

「心」

遠くに居た友が突然駆け寄って

心のかけらを見せてくれた

僕はうれしかった

そのかけらは美しく輝いた

きらきら輝いた

かわりに心を仕舞っておく

袋を見せてあげた

余りに小さいので

恥ずかしかった

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