私の世界・子供のころの話02―桂川の水泳

桂川は良く泳ぎに近所の悪ガキ仲間と行ったものです。桂川は砂利を採取しているので、川岸近くにアリ地獄のような「すり鉢状の穴」があって非常に危険なのです。同じ小学校内で、毎年２・３人犠牲者が出ていました。

遊泳禁止になったのは５・６年の高学年になったときで、それも農薬を盛んに使用したのが遊泳禁止の理由かもしれません。

「沢山の子供の中で、運の悪い運命を請け負って死ぬ奴がいるのや。そのおかげで、他の運の良い子供が残って元気に育つのや。！・・」

と大人たちはすごいことを話していました。

1人くらい死んでも問題にならなかったのか、子供なので分からないのですが、泳げもしない低学年の頃から浮きを持って、悪ガキの親分のセイちゃんについて、泳ぎに行っていました。

多分、運が良かったのでしょう、アリ地獄にもう少しというのは何回かありました。昔は子供も死にそうな、やばい経験を沢山していたように思います。

それでは今は死の危険がないのかというと、明らかに文明の偽装があるのです。今みんなが平気なのは、車社会に慣れてしまっている？からです。ひとつ間違うと事故はいつでもあるのをわざと無視しているのです。認知症真近の老人や交通ルールを知らない変なおばさん、スピードマニアの若者、酔っ払い親父？をよく信じているものです。

また、親に車に閉じ込められて死ぬのと、泳ぎに行って死ぬのとの違いだけです。