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2011年9月29日 (木)

私の世界・子供のころ22―運動会のお弁当

小学校の運動会のとき、母が作って来てくれるお昼のお弁当は巻き寿司とお稲荷さんです。

「明日、運動会やしお弁当作ってきてね?・・」

と頼むと、

「内職忙しいサンドイッチかなんか買っとこか?・・」

とたいてい言うのですが、次の日は巻き寿司とお稲荷さんを持ってきてくれました。冗談と分かっていても来るまでは少し不安で、お弁当の母を見ると、

「ほっと!・・」

しました。

その「ほっと?」がいつまでも胸の内にあって今でも思い出せます。

その頃はまだ給食が無い日はお弁当を持って来てもらえない子がいました。給食費を先生に「そっと皆に分からないように催促されて」困っている子も普通にあって、人事ながら胸を傷めました。皆は「そっと?」でも分かったのです。

両親も揃っていて持ち家の家庭でしたが、そんなに豊かな家とは思えませんでした。母は人形作りを内職にしているので、初めの頃は家の中がいつも材料の「もくめん」の屑だらけです。もくめんを入れた「ぬいぐるみ」や綿を入れた人形の胴や手足が散乱していました。玄関を入った客間のような三畳の部屋が仕事場になっていたので、友達を呼んで遊ぶことが出来ませんでした。

といっても何処の家もたいていそうで、遊びに自由に行けるような子供部屋のある家は特別でした。

残念なことに収入を得て家計を助けることが出来るようになったときは、母もフランス人形の顔を画くようになって内職といえないような収入を得ていました。

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