騙されてはいけない63―今起こっている福島原発事故・「原子炉の計測機器の状況説明」

東電は9月17日に「原子炉圧力容器・原子炉格納容器の計測機器の状況について」を発表しています。

「冷温停止」には原子炉をを取り巻く状況の科学的なデータの把握が前提なのですが、その言い訳にもならない資料です。〔下図〕

1号機はまだ建屋内部に入って計測器の調整（校正：キャリブレーション）が出来たのでましですが、2号・3号機は建屋内部に入れていないのです。

　薄緑：校正はしていないが傾向監視等により正しく計測されていると思われる

　黄色：計測器は健全と思われるが正しく計測されていない

　赤：計測方法について検討中

の薄緑と黄色、赤は私の判定では「NG」です。

「傾向監視等により正しく計測されている」と言っていますが「注水量を増やしたら計測器温度も下った」と云ういい加減なものです。

基本的な核燃料の状況の確認なしに「冷温停止」は無いと思います。