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2011年9月 1日 (木)

私の世界・人との邂逅―「UNIVAC(ユニバック)9300」②

当時のUNIVAC930032KBながら中型機の部類に入り、パーフォーマンスが大型機並みで、銀行などシビアーな業務もこなす力があるというふれこみでした。

4台の磁気テープ装置が自慢で、当時としてはソートが早い?のです。パーソントリップの20万件のデータを一晩掛かって無事にソートしたときは、所内全員が赤飯を炊いて祝おうかと言う話が出るほどなのです。今のパソコンなら瞬時にこなすような仕事です。

面白いのは「人を見る」と言うか、人によって動かないことがありました。もちろんタダで貸してもらったものですから、元々何億もしたものでもユニバックはまともなものは貸しません。バックアップ用の中古機なのです。

メモリーが時々パリティー・エラーを起こして止まったり、テープをまともに読まないことがあります。

すると僕が呼ばれるのです。

「金澤君、何とかならへんやろか?・・」

メモパリのときは、制御装置の後ろのパネルをあけて、ワイヤー・メモリのBOXを優しく、「トン、トン?トン、トン?・・」と叩くのです。ふるいラジオが故障のときひっぱたいて直すのに似ていますが、乱暴はいけません。

磁気テープのときは、

「ちょっとくらい読みにくくてもがんばってね?・・」

と丁寧にヘッドを磨いてあげるのです。そして、手で優しくヘッドを指で押さえて、指先の電磁能力を付加して?トライするのです。

彼女?を使っているときは、いつも話しかけて嫌われないようにしていました。不思議ですが機械は愛してあげて、気持ちを込めて使うと言うことを聞いてくれます。

何度かこれがダメなら研究所がなくなる?危機(ウソです)を救っているはずです。

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