私の世界・入院生活―苦手な注射①

私が白衣症候群で看護師さんが血圧を測ると高くなる原因は「注射が嫌い」が根にあるのではと思っているのです。

システム開発部に勤め始めて2ヶ月ほどするといわゆる5月病が出たのか体調調不全になったのです。医者に行くと自律神経失調と肝臓の数値が悪いとのことです。

肝臓が悪いのは飲みなれないお酒をそれも「まあ強い！・・」と言われたくてガバガバと飲んだためです。それまでお酒はほとんど飲んだことが無くてビールをコップ一杯飲むだけで真っ赤になりました。

体力には自信があって飲み潰れることはないのですが『直ぐに赤くなる』＝『酒に弱い』が気に入りません。馬鹿なことを思いついて、お酒を飲み始めると赤くなる前にガバガバと飲んで「それだけ飲んだなら赤くなっても仕方がない状況を作れば良い」と考えたのです。

それを先輩の大橋さんは面白がって、毎日奢ってくれました。肝臓が悪くなるのは当然です。

体調不全は肝臓もありますが自律神経の失調はひどいものがあって、じっと仕事が出来ないのです。自分では「小児麻痺のウィルスが脊髄に入って悪さをしているのでは？・・」と思うように仕事をしていると背中がむずむずと鈍痛がする気がするのです。余りに調子が悪いときは早引きして家に帰って寝ようとするのですが、変なのは母の顔を見ると治ってしまいます。

近所のいつも見てもらう内科医に、

「なんで自律神経失調なんですか？・・」

と聞くと、

「ジャングルの自由に遊びまわっているゴリラを連れてきて檻に入れて仕事さしたら変になるのは当たり前でしょ？・・」

と言われました。

「どうすれば治るのでしょうか？・・」

「自律神経失調は死ぬことはないから、我慢してれば自然に治ります。・・」

内科医は子供の頃から僕のことをよく知っているのです。