私の世界・人との出会い―「なべさん」はすごかった③
運命は不思議なものでなべさんとは職場が違ったのですがひょんなことからなべさんはシステム開発部に入ってきました。確か銀行のシステム部に就職したのですが何故辞めて来たのかは分かりません。推測できるのは、コンピュータ学校から銀行関連の就職も異例だし、辞めてすぐシステムに来れるというのもかなり有力な人間関係があるようです。
とにかく同じ職場になったのでまたマージャンを始めました。
なべさんは強いのでなるべく強い人を集めたほうが面白いと思ったのが失敗でした。そのときの大橋さんはかなりの打ち手で3人はいつもセットです。あと1人を誰にするかが問題で当時は同じ職場に強い人は居らず、別の事務所の藤原さんやアルバイト出に来ていたN君を誘いました。藤原さんは20人の事務所で出入りの業者も含めて40人ほどのマージャン大会をやると優勝するほどの人です。Nくんはアルバイトで来ていたのですがハングリーなガッツがありました。
すると残念なことに殆ど僕が勝てないのです。浮くことはあってもなべさんに勝つことが至難の業でした。
そこで作戦を考えたのです。わざと弱い同じ職場の人を誘ったのです。
特に南村さんがなべさんは苦手でした。南村さんは天才的な頭脳の持ち主なのですが典型的な「わが道を行く」と言うタイプです。もっと言うと全く他人のことを気にしないでマージャンをするのです。それで「リーチ」といっても気が付かずに平気で危険牌を出します。そしてその念力の強さは半端ではありません。両面待ちなのに後一枚しかないという牌(普通の人は状況を考えます)を何も考えずに「リーチ」して、つもってしまうのです。
冷静ななべさんもそんな理不尽な南村さんの「上がり!」はかなり堪えるようで勘が狂ってしまうのです。
そんなときは見え見えの待ちで誰もしないような時でも、そっと「リーチ!」すると南村さんは牌を振り込んでくれるのです。全く場を見ていないのです。
「モォー、南村さん・・ちゃんと見ないとあかんやんかぁー!?・・」
となべさんは怒るのでした。
この作戦は見事に当って、なべさんに勝つことが出来るよう(たま?)になりました。
それとなぜか不思議なのですが職場マージャンをやるようになると大橋さんも見事に弱くなったのです。お金を掛けていることを忘れて手作りばかりを楽しむのです。職場の仲間、それも弱い人に本気を出せなかったのかも知れません。僕はその2人の間隙を突いて一番給料の少ない分をマージャンで補わせてもらう日々でした。
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