私の世界・心の在り処05―「実存(リアリティー)」ということ
オルダス・ハクスレーの「永遠の哲学」の「はじめに」からの一文です。
「が、この一なる「実存(リアリティー)」というものは、ある条件を完全に充たして、おのが自身を心の清く貧しい、“愛者”となすことを選んだ人でなければ直接把握することが出来ない性質のものなのだ。なぜそうなのか。それはわからない。これもまた、いかにありそうもないことだと思われようとも、好むと好まざるとにかかわらずただ認めるよりほかにない事実なのだ。」
実はこの「実存」の一部?を昨日経験したのです。といっても、私のことだから「神様を見た」とか、そんな大それたことではありません。
夕方、家に帰ると台所で音がして、家内が仕事から帰っているようなのです。
「あれ、今日は早いんだ?」と玄関のドアを開けようとすると鍵がかかっていました。荷物があったので、鍵をポケットから出そうともぞもぞしていると、「カチャッ」と音がしたのです。気を利かして開けてくれたようです。
「ありがとう、ただいま?」と言って靴を脱いだのです。家内は二階に上がって行ったようです。早速、「庭のジャガイモに肥料を」と少し作業をして部屋に戻ると、次男が血相を変えて降りてきました。
「大変や、お母さん迎えに行くの遅れてしもた!・・」
と言うのです。
「えっ、お母さん帰ってるのとちゃうの?」
「へーえ、変なこと言うなぁーもぉ、車で迎えに行ってへんのに帰っている分けないやんか!・・」
でも確かに私には家内が居た実感があったので、胸騒ぎがして大変でした。家内は普通に帰ってきました。
「別に何もなかった?・・」
と心配顔で聞く私を、「何言ってんの?・・」と訝しげに見ました。
玄関のドアを開けてくれて、二階に上がって行ったのは「次男?」って、「そんなアホな?」という錯覚というか実感です。
私には、そこに「まざまざと家内を実感」したというか、「実存(リアリティー)」は帰ってきた家内ではなく、ドアを開けてくれた人と、「その時」にあったのです。
ボケかも知れないけれど、『これで行くとひょっとして「神を実感」出来るかも知れない』と、少しでも方法の一端を掴んだ気になったのです。
でも、気になるのは幽霊や悪魔も同じなのです。
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