騙されてはいけない272―今起こっている福島原発事故・「4号機原子炉建屋の耐震性が十分であることを再度確認しました」
東電の6月29日に公表したホームページの―東京電力からのお知らせ―「4号機原子炉建屋の耐震性が十分であることを再度確認しました」からです。
「騙されてはいけない266―・・」に載せたのですが、「4号機建屋外壁の膨らみによる新たに大きな傾き」をNHKニュース(6月26日)が報道しました。
その答弁なのです。デジャブのような繰り返しの言い訳、繰言?です。「騙されてはいけない208―・・・」で言ったのですが、『東京電力からのお知らせ』で、「4号機原子炉建屋は傾いておらず、燃料プールを含め地震で壊れることはありません」と言っていたのです。
一生懸命、「大丈夫だ!?・・」と言い訳を繰り返すほど、余計に不信感が増します。
なお、「幅1mm以上のひび割れ」にこだわるのは、日本建築学会「原子力施設における建築物の維持管理指針・同解説」で「ひび割れ幅1mm:耐久性の観点で検討が必要になるひび割れ幅」とあるからのようです。
<東京電力からのお知らせ>
『4号機原子炉建屋の耐震性が十分であることを再度確認しました(平成24年6月29日)
1.東京電力では、4号機原子炉建屋西側外壁の3階部分に局所的な膨らみを確認した(5月25日公表)ことから、局所的な膨らみの詳細測定、当該外壁のコンクリート強度の確認、外壁の目視点検の3つの追加調査を実施してきました。
2.追加調査の結果、局所的な膨らみは外壁全体から見ればわずかな量であり、外壁のコンクリート強度も設計基準の1.5倍以上確保され、幅1mm以上のひび割れも確認されませんでした。したがって、4号機原子炉建屋は、西側外壁の3階部分に局所的な膨らみがあるものの、全体として耐震性が十分であることを判断しました。なお、当該外壁の内側には機器ハッチとエレベータシャフトという1階から5階を貫通する吹き抜けがあり、床面による支えが小さいことから、昨年3月15日に建屋が爆発した際の爆発力によって、局所的に外壁が膨らんだものと推定しています。
3.念のため、局所的な膨らみが確認された外壁が構造上の耐力*1を有しないものとして、あらためて東北地方太平洋沖地震と同規模の基準地震動*2Ssで地震応答解析*3を行なったところ、原子炉建屋および使用済燃料プールともに設計基準に対して十分余裕があることを確認しました。
4.特に使用済燃料プールは、それ自身が厚さ約140~185cmの鉄筋コンクリート製で、これをプール下の床や壁で建屋基礎まで支えています。したがって、3階以上の建屋外壁ではもともとほとんど支えられておらず、今回確認した局所的な膨らみの影響を受けておりません。
*1 物体に働く外力が増加して永久ひずみを生じるときの応力。
*2 原子力発電所周辺で起こる可能性のある最大の地震を想定し、発電所敷地の下でどれくらいの揺れになるのかを算出したもの。単位はガルで、1ガルは1秒ごとに1センチずつ加速すること
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