私の世界・面白い話のネタ―「ハリケーンに強くなったニューオーリンズ」
ネットのナショナルジオグラフィック・ニュースとBBC Newsからです。
ハリケーン「アイザック」米南部に上陸というニュースは、7年前に「ルイジアナ州ニューオーリンズとミシシッピ州沿岸地域に甚大な被害をもたらしたカトリーナ」を思い起こさせます。その被害を克服して「ハリケーンに強くなったニューオーリンズ」があるのだそうです。
日本も「地震や津波、原子力災害に強くなった東北」と呼ばれるように、成れれば良いのですが。
『ハリケーン「アイザック」米南部に上陸
(August 29, 2012)
アイザック上陸(Tennki.jpより)
熱帯低気圧からハリケーンになったばかりの「アイザック」は8月28日夜(現地時間)、ルイジアナ州南東部に上陸した。ちょうど7年前にハリケーン「カトリーナ」がメキシコ湾岸に上陸した時刻の数時間前にあたる。この上陸のタイミングから、アイザックとカトリーナはどうしても並べて語られることになる。しかし、科学者も、経験から学んだ湾岸住民たちも、アイザックは第2のカトリーナにはならないと見ている。カトリーナは、ルイジアナ州ニューオーリンズとミシシッピ州沿岸地域に甚大な被害をもたらした。風速が33メートルを超え、カテゴリー1の強さに発達したアイザックは、けっして軽量級のハリケーンではない。カリブ海諸国ではすでに22人が犠牲になっている。ルイジアナ州の一部では500ミリもの雨量が見込まれ、メキシコ湾岸に大きな被害が予想される。とくにニューオーリンズでは最大風速が33メートルに達する恐れがある。樹木が倒れ、大規模な停電につながりかねない風速だ。それでも、アイザックとカトリーナは「勢力に関する限り比較にさえならない」と、ルイジアナ州スライデルにあるアメリカ国立気象局のニューオーリンズ/バトンルージュ気象予報事務所の気象学者、ギャビン・フィリップス(Gavin Phillips)氏は話す。「日付からカトリーナの再来かと思えてしまうが、近いものでさえない」。カトリーナはカテゴリー3(風速50~58メートル)で上陸し、アメリカ国内で約1800人の死者を出し、約1080億ドルの損害をもたらした。これに対してアイザックは、最大でも風速43メートル以上にはならないと見られる。とても大型ハリケーンとは呼べない勢力だ。アイザックが勢力を強めなかった大きな理由の1つは、乾いた気団にぶつかったことだとフィリップス氏は説明する。乾いた気団はハリケーンの勢力を抑える。
◆ハリケーンに強くなったニューオーリンズ
ニューオーリンズ大都市圏ジェファーソン郡の首長ジョン・ヤング氏は、「住民は少々不安に思っているが、恐れてはいない」と話す。カトリーナで破壊され壊滅的な洪水をもたらしたことで知られるニューオーリンズの堤防は、何十億ドルもかけて補強されているとヤング氏は強調する。「堤防は修復されたと確信している」。また、あふれた水を流す新しい強力な排水ポンプや水門も設置されたと、ヤング氏は付け加えた。「町を守る備えは大きく拡充されている」。それでも、現在の堤防は、カトリーナクラスのカテゴリー3のハリケーンにしか耐えられないと、ヤング氏は指摘する。1969年にニューオーリンズを襲ったカテゴリー5のカミールのようなハリケーンから町を守るには、さらに数十億ドルが必要だろう。カミールがミシシッピ州に上陸したときの風速は90メートルに近かった。
ハリケーンに強くなったニューオーリンズ(BBC Newsの図より)
注)ピンクの○や赤線は私が付けたものです
ニューオーリンズ
◆カトリーナを忘れない
かつて試練を受けた湾岸住民は、警戒しながらアイザックを見守っている。しかし、多くの気象学者と同じように、このハリケーンはカトリーナとは比較にならないと考える住民もいる。メキシコ湾に面したミシシッピ州ガルフポートの海岸から4ブロックのところに暮らすキャロル・フェイ氏は、家族で避難するつもりはなく、近所でも避難する人がいるとは聞いていないと話す。「昨日材料を買いに行って、家を板で囲った。カトリーナのおかげで、みんなこれまでよりも早めに(準備をしている)。ウォルマートでは電池が売り切れていた」。ニューオーリンズで50年暮らし、市内のフレンチ・クオーター地区で書店を経営するオールトン・クック氏は、何度もハリケーンを乗り切ってきた。クック氏はアイザックを軽視してはいないが、避難する予定はないという。カトリーナ以前は「ハリケーンはなんとかなるものという感覚で、それほど深く考えなかった。カトリーナのときに市内にとどまった人たちも、いつもとそう変わらないだろうと思っていた。だがそれも堤防が決壊するまでだった。あれですべてが変わったのだ」とクック氏は話している。』
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