私の世界・知らない世界―火星着陸に成功した「キュリオシティ」と着陸地点のゲール
CNNやナショナルジオグラフにも紹介画像があるのですが、WIRED(ワイアード)の画像が特に「凄い・・!」と思ったのです。 火星での重力加速度は3.7m/毎秒(地球:9.8m/毎秒)だそうで、同じ質量の火星の重さは地球の約38%です。(火星の重力/地球の重力≒3.7/9.8≒0.377)つまり、地球で100kgの人は火星では38kgとなります。 また、火星の大気の組成はCO2:95.3%、N2:2.7%、Ar:1.6%で、ほとんど二酸化炭素です。そして、火星の両極には二酸化炭素の氷(ドライアイス)があって、季節によって昇華したり、凍ったりをくり返すので火星の大気の量は大きく変動するのだそうです。(変動は気圧にして約30%くらい) 一応、CO2の密度は1.977 kg/m3(地球の空気1.293 kg/m3)なので、パラシュート降下や軟着陸は比較的楽と思ってしまうのですが、月の地球の約6分の1に比べると大変です。(ただし、月には大気がほとんどないのでパラシュート降下は出来ません) 訂正:「火星の大気は希薄で、地表での大気圧は約750Paと地球での平均値の約0.75%に過ぎない」(=ウィキペディア)ので、「CO2の密度は1.977 kg/m3(地球の空気1.293 kg/m3)」は誤解を与え、間違いです。ゴメンナサイ! キュリオシティは900kg程度の重さのようで、火星ではそれでも340kgです。パラシュートの直径が16mと以外に小さいのです。 『火星着陸に成功した「キュリオシティ」最新画像 米航空宇宙局(NASA)の火星探査用宇宙船「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)」ミッションの目標着陸地点は、上に示したゲール・クレーターの画像上にマークが付けられた楕円形の領域だ。この楕円は長さが約20km、幅は約7kmある。ゲール・クレーターの直径は154km。クレーターの底から、マウント・シャープが約5.5kmの高さでそびえている。ゲール・クレーターは30億年以上前の大きな衝撃によって形成されたと見られている。その後に積み重なった広範囲にわたる一連の堆積物が侵食されて残ったと見られている部分がマウント・シャープだ。冒頭の画像は、3機の火星探査機からのデータを合成して作られたもので、軌道からクレーターをまっすぐに見下ろしている。』 『NASAの「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」が撮影した、降下していくキュリオシティ。MROは火星表面の上空を飛行する人工衛星で、火星に関するデータを送り続けている。上に挙げた画像には、惑星間ミッションで使われるものとしては史上最大となるキュリオシティの超音速パラシュートと、その下に吊り下げられた探査機が映っている。』 パラシュートは直径16m、長さ50m。 着陸予想図 『MSLはスカイクレーンとケーブルを使ってキュリオシティを軟着陸させる。キュリオシティの軟着陸を確認すると約2秒後にケーブルを切断し、降下ステージはスラスタをフル噴射し退避しながら離れた場所に落下する。』 ゲール(英: Gale) 火星のエリシウム平原の低地の端付近南緯5度12分 東経137度18分 / 南緯5.2度 東経137.3度 / -5.2; 137.3 (Gale Crater)に位置するクレーターである。直径は154kmで、35億年から38億年前に形成されたと考えられている。このクレーターの名前は、19世紀に火星の観測を行ったアマチュア天文学者ウォルター・フレデリック・ゲイル(英語版)から名づけられた。ゲールクレーターが一般のクレーターと異なるのは、中央丘の周囲が大きく盛り上がっていることである。その高さは、北側のクレーター底から5.5km、南側では4.5kmにもなる(ゲールクレーターでは、南側の外縁部が最も標高が高い)。この丘は複数の地層から構成されており、こうした地形は20億年かけて形成されたとみられている。その起源はいまだはっきりとしていないが、研究ではこれらの地層は元々は湖底に堆積していた可能性があり、一度クレーターが完全に埋まった後に堆積物の層が侵食され、その名残が丘となっているのではないかという説が提示されている。しかしながら、この説についてはいまだ議論が続いている。観測では丘の上部に風成作用を示唆する斜交層理が見られている。しかし、下部についてはよく分かっていない状態である。ゲールクレーターは火星上の南緯5度12分 東経137度18分 / 南緯5.2度 東経137.3度 / -5.2; 137.3 (Gale Crater)に位置している。近隣に着陸した探査機では、スピリット (MER-A) が南緯14度34分東経175度28分 / 南緯14.57度 東経175.47度 / -14.57; 175.47 (MER Spirit Rover (USA))、バイキング2号の着陸機が北緯47度56分 東経133度44分 / 北緯47.93度東経133.74度 / 47.93; 133.74 (Viking 2 Lander (USA))である。侵食された中央丘の側面から、地層の研究が可能と考えられている。ゲールクレーターは2011年11月26日に打ち上げられたマーズ・サイエンス・ラボラトリー (MSL) の着陸地点として選定されており、同機は2012年8月にもこのクレーターに着陸する予定である。ゲールクレーターは2003年のマーズ・エクスプロレーション・ローバーでも候補地として選ばれており、またESAのExoMarsでも候補地の一つとして挙げられている。(=ウィキペディア) キュリオシティのスペック キュリオシティの構造キュリオシティは長さ3m、総重量は900kgあり、そのうち80kgが科学機器の重量である(MERは長さ1.5m、重量は174kgであり、そのうち6.8kgが科学機器の重量であった)。75cmくらいまでの障害物を乗り越えて進むことができる。走行速度は、自律航法の場合、最大90m/h程度であるが、数々の状況(電力レベル、視界、地表の荒さ、スリップなど)を考慮に入れると、平均では30m/h程度となると思われる。2年間の活動期間の間に、最低でも19kmの距離を移動する予定である。電力源としては、プルトニウム238の崩壊熱を利用する原子力電池(RTG)を使用する。火星探査機でのRTGは、バイキング1号とバイキング2号着陸機でも使用実績がある。昼夜や季節に関係なく一定の電力が得られるうえ、余熱はパイプを通じて探査機のシステムの保温に使用できる。キュリオシティで使われるRTGはボーイング社が開発した最新の(Multi-Mission Radioisotope Thermoelectric Generator)と呼ばれるタイプである。重量は約50kgで4.8kgのプルトニウム238を搭載しており、打上げ時の事故で衝突、爆発、再突入による落下が起きてもプルトニウムが守られるように保護層で覆われている[6]。ミッション初期には約2000Wの発熱から125Wの電力を得られ、14年後でも100Wの電力が得られる。キュリオシティは1日に2.5kWhの電力が得られる(太陽電池を使用していたMERでは1日に約0.6kWhの電力しか供給出来なかった)。キュリオシティが活動を予定している地域の火星の気温は、+30から −127℃の間で変動すると予想されている。このため、Heat rejection system (HRS)を使って機器の温度を維持する設計となっている。長さ60mのパイプ内にポンプで流体を流し、MMRTGからの熱で保温する。温度が上昇しすぎる場合は冷却にも使える。(=ウィキペディア)
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