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2013年3月 4日 (月)

私の世界・知らない世界―なぜコンゴを血で染める戦争は続くのか?

ネットのWIRED(ワイアード)のニュースからです。

以前からコンゴはアフリカの中でも注目してしまう国で、オナトラ船や反政府勢力M23、ウガンダの話など取り上げてきました。

有り余る鉱物資源を擁しながら、国民はその恩恵を受けずにかえって国を蹂躙されているのがコンゴなのです。

コルタンは精錬してタンタルになるのですが、タンタルは携帯電話、ノートパソコン、ゲーム機などの電化製品における上質のコンデンサーなどに用いられるので、近年需要が急激に増加したのです。

タンタル

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「特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス」の『コンゴ民主共和国の課題』をそのまま乗せておきます。

1) 複雑化した戦闘、資源問題

 コンゴ民主共和国の紛争は、政府軍と反政府軍の戦いから、周辺国の参加によって紛争は拡大し、それぞれの利害関係が生じました。そして、地方レベルから、国レベル、そしてそれぞれの地域レベルの紛争が絡まり合い、複雑化しました。特にコンゴ民主共和国はスズやタンタルといった『レアメタル』と呼ばれる希少金属が豊富に埋蔵されています。そのため、希少金属をめぐっての戦いは後を絶ちません。

 もちろん、その希少金属は日本の産業、そして私たちの生活に欠かすことのできないもので、タンタルは携帯電話などのコンデンサの部分に使用されています(当会による調査では日本で販売されている携帯電話にはコンゴ産のタンタルは使用されていないようです)。

2) 子ども兵の現状

 コンゴには、国連が特定しただけで、マイマイ、the Congolese Rally for Democracy-Liberation MovementDemocratic Forces for Liberation of Rwandaなど、少なくとも10の武装組織があると言われています。国際機関の監視が行き届かない地域では、市民に対する酷い虐待が日常的に行われ、結果、軍および反乱グループによる子どもの徴兵や使用が行われています。

 国際刑事裁判所は20029月から2003813日にかけて、コンゴ民主共和国東部のイトゥーリ地区において発生した紛争において、15歳未満の子どもを兵士として使用したという罪状により、民兵組織の元指導者トーマス・ルバンガ・ディーロを逮捕しました。しかし、コンゴでの子ども兵の使用に対する逮捕は、この1ケースしか報告されていません。

 コンゴ民主共和国では、少なくとも1万人の少年、少女が、子ども兵として(戦闘員あるいは部隊の慰安婦、使役人)働いていると言われています。

コンゴとアメリカの支持国(赤丸)と関与している国(黄丸)

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話しは別に:コンゴの交通をオナトラ船以外に知らなかったのですが、上手く、もう少し整備すると、鉄道や水上交通(河や湖)、高速道路で国を巡ることが可能なのです。日本が何とかしてあげれば良いのですが。

コンゴの交通(=ウィキペディア)

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『なぜコンゴを血で染める戦争は続くのか?:知られざるハイテク産業の裏の顔

あるジャーナリストの調査が指摘しているように、コンゴ民主共和国では戦争が15年続いている。その原因は、わたしたちの最新モデルのスマートフォンにもある。

「わたしたちは後世に何を残すことができるだろうか?」

「携帯電話と遠隔操作の武器だ」

イタリアでは、スペイン人ジャーナリスト、アルベルト・バスケス=フィゲロアによる著書『コルタン』が、Nuovi Mondi社から最近出版された。この本は、コルタンの問題に再び一般の人々の関心を向けさせた。「コルタン」とは、ハイテク産業で用いられる金属のことで、これが原因で500万人から700万人もの犠牲者が出ているという(とはいえ、推計は何年も前からすべて止まっている)。

テクノロジーの本当のコストについて意識を喚起しようと試みてきた本やドキュメンタリーは、いままでにもあった。そうしたなかには、『Blood Coltan』がある。

問題となっている国は、コンゴ民主共和国だ。1990年代末から紛争状態にあり、周辺の国の侵略の餌食となっている。まず第一に、ルワンダ、ウガンダ、ブルンジは「アメリカによって支持されていて、国際通貨基金や世界銀行から援助を受けている」。また、「アンゴラ、ナミビア、ジンバブエ、チャド、さらにフツ族やマイマイの軍隊」も関与している、とバスケス=フィゲロアは書いている。

2002年以降、国際連合の軍隊が広く展開していて、彼らの助けが得られるにもかかわらず、以下のような状況なのだ。何の成果も挙がっていない。

結果

毎月平均38,000人が、とりわけ栄養不良と搾取によって亡くなっていると計算されている。アメリカの元国務長官マデレーン・オルブライトは、「アフリカで最初の世界大戦である」と定義した。しかし、奇妙なことにメディアからは無視されたままだ。

とはいえ、「ナチスの占領以降、市民を根絶やしにして鉱物資源を搾取するために、このように厳しく徹底的な占領が行われたことはなかった」と本の著者は書いている。

結果として戦略的資源であり、そのため非常に需要のある、コルタンの世界の埋蔵量の6080%を所有しているにもかかわらず、コンゴは世界で最も貧しい国のままであある。そして周辺地域の軍隊は、子どもを勧誘したり誘拐したりして、彼らを110セント以下で、崩落の危険の高い鉱山の狭い地下道の中で働かせている。

2009年のヒューマン・ライツ・ウォッチのリポートによると、労働者はこうした鉱山で1日に大人でも18セントの収入しか得ておらず、子どもだと9セントにまで下がる。これに対して、鉱物の市場価格は1kgあたり600ドル以上に達する。

ルワンダとウガンダは、コンゴからアメリカやアジアだけでなく、ドイツやオランダ、ベルギーへとコルタンを輸出している。

コルタンは携帯電話の生産(コルタンの主用途で、採掘された金属の60%以上はバッテリーを長もちさせるために使われる)だけでなく、DVD、太陽電池、テレビカメラ、ノートパソコン、ゲーム機、宇宙船、遠隔操作の兵器、原子力発電施設、医療機器、リニアモーターカー、光ファイバーなどを生産するのに使用されている。

野放しの採掘は、際限なく紛争を増やし、いままでにないほどの数の死者や難民を生み出している。それだけでなく、マウンテンゴリラを絶滅に追いやろうとしている。マウンテンゴリラは、コンゴではヴィルンガ国立公園に約600個体残っているが、この場所は鉱山と隣接しており、ゲリラの危険に晒されている。

ブラジルでも鉱脈は見つかっているが、採掘すればアマゾンの密林をどんどん伐採することになるため、大部分が違法となる。地元の住民を追い払い、さまざまな種の生物の絶滅や、水資源の汚染につながってしまう。

関係している多国籍企業

このため、電気通信機器の多国籍企業大手は、「このように貴重な財産の価格を低く維持するのに成功することで」ビジネスを行っている。「モトローラ、ノキア、シーメンス、エリクソンやその他の主要企業など」、本はさまざまな企業の名前を挙げている。

例えば、アップルはiPhoneを生産するために、供給者に必要な原料の原産地を証明するように求めていると答えている。しかし、そのあとで、生産チェーンは非常に長く複雑だと説明を加える。

サムスンは、「供給者がコルタンをアメリカ、ロシア、タイから入手していて、コンゴからではないと述べている」と説明する。しかし、これに関して検査を行っているかを明確にしない。そして「わたしたちは、可能な場合には、コルタンの代替物質を探す努力をしている」と締めくくる。

このような公式発表は別にして、市場には厳格な規制が欠けたままだ。例えばアメリカは、ウォールストリートの改革において1502条を導入した。これは電子機器の生産者に対して、利用した原料の原産地を証明する義務を課すことを想定している。しかし実際には、この証明は自己証明にすぎない。

コンゴの資源が無秩序に搾取されているという問題には、さまざまな種類の企業が関与している。例えば化学工業・製薬会社のバイエルの子会社H.C. Starckが関係している有名な事例がある。間接的にコンゴの内戦に資金援助を行い、法的にグレーな取引に参加していることを最初に糾弾したのは、ふたりのオーストリア人ジャーナリスト(2001年刊行の『世界ブランド企業黒書』)だった。その後、国連自身が翌年リポートを発表している。

わたしたちに何ができるだろうか?

まず第一に、可能なかぎり電子機器の寿命を長くすることだ。そして、携帯電話をリサイクルする。Eco-Cellや、Coopiのキャンペーンがそうした例である。環境インパクトや倫理に基づいて製品を選ぶことも重要だ。

「グリーンピース」が最もグリーンな電気通信機器の企業ランキング2012年版を作成するのに用いた基準には、生産背景についての詳細な情報を用意して、平和で治安が行き届いており、軍事衝突が起きていない地域で産出された原料を使用していることを証明することが含まれていた。この年は、HPとノキアが表彰台に上った。

コルタン(Coltan

コロンバイト-タンタライト(Columbite-Tantalite、(Fe,Mn)(Ta,Nb)2O6)の略で、鉱石の1種。ニオブ(Nb>タンタル(Ta)をコルンブ石(columbite)、ニオブ(Nb<タンタル(Ta)をタンタル石(tantalite)とも呼ぶ。結晶系は斜方晶系。精錬すると粉末状のタンタルを得られる。

生産地

現在、生産シェアは上からオーストラリア、ブラジル、モザンビーク、カナダとなっている。埋蔵量については、コルタンの需要が高まったのは近年であるために探査が不十分であり、実態は不明。一説には、コルタン埋蔵量の80%はコンゴ民主共和国にあると言われている。

用途

タンタルは携帯電話、ノートパソコン、ゲーム機などの電化製品におけるコンデンサーなどに用いられる。これら電化製品の普及に伴い、コルタンの需要が近年増加している。

価格

1970年からほぼ$27-31lb(ポンド)で横ばいだったが、2000年~2001年にはIT産業の隆盛、需要・供給ネットワークの不備、投機などによってコルタン・ブームが起き、$210lb7倍以上の価格高騰が起こった。

その後IT産業の停滞、携帯電話普及が一段落したことなどを受けて価格は元に戻ったが、供給の不安定性は懸念されている。

日本の状況

日本の国内需要は2004年は354tであり、2005年は331t(推測)である。輸入先はタイ王国、アメリカ、中国の順。アメリカは自国でタンタル生産を殆ど行っていないので、アメリカからの輸入はアメリカの又売りということになる。

コルタンを巡る問題

コルタンを巡る問題としてはコンゴ民主共和国東部における違法採掘が有名で、2001年の国連安全保障理事会に提出された「コンゴ民主共和国の天然資源やその他資源の不法採取についての専門委員会の報告書によれば、コンゴ隣国のルワンダ、ウガンダ、ブルンジの武装勢力がコルタンなど天然資源を不正に採掘し、それによって得られた利益が武装勢力の資金源となっており、これがコンゴにおける紛争を長期化させているという。

武装勢力がコンゴ国内で支配権を握っている地域は主に鉱山地域であると言われていることや、コンゴ東部のコルタン輸出権はルワンダ企業のSOMIGLが握っているという外形的事実を見ると、それなりに説得力がある。一方、報告書において非難の的となったルワンダなどは「報告書は不正確である」、「天然資源の採掘は紛争の原因ではなく、結果である」と反論している。

その他の問題としては、コルタン採掘方法が鉱床を掘って泥水の中で沈んだコルタンをより分けるという特に技術を必要としない原始的方法で行うこともあって、採掘の一部が児童労働によってなされているという人道上の問題や、採掘の際に森林を乱伐採し、ゴリラ、ゾウ、サイなどを食用のために殺す(その肉はブッシュミートと呼ばれる)などして、生態系が荒らされているという環境問題も発生している。

そのため、中部アフリカで産出されたコルタンの取扱いを禁止する企業(米部品メーカーKemetNokiaなど)も出ているが、多くの段階を経て市場に供給されるコルタンがコンゴ産出のものかそうでないかを判別するのは難しいとされているうえ、既にコンゴから多くのコルタンが盗掘されて世界中の携帯電話やノートパソコンの中に入っている現状では遅すぎるという声もある。その一方で、コルタンは地元経済の発展を助け、経済再建の可能性を持っていると考え、社会的・環境的に信頼できる筋で採掘されたコンゴ産コルタンの市場を作ることに積極的な企業もある(Vodafoneなど)。(=ウィキペディア)

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