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2013年5月29日 (水)

私の世界・知らない世界―ロシア空軍中央博物館の「ベリエフVVA-14」クンの話①

ひょんな?ことから、モニノ空軍基地内にあるロシア最大の航空博物館を知ることになりました。

ベリエフVVA-14という「垂直離着陸可能な水陸両用機」だそうですが、写真では飛行艇に見えるのです。「こんなんで、垂直に飛ぶのやろか?・・」と思うものです。

Vva14

結局、「垂直離着陸に使用するよう企図された12基のRD-36-35PRリフトエンジンが調達されず、これによりVTOL試験は不可能となった」ということだそうで、ある意味失敗作なのです。

そして、「モニノに所在する空軍中央博物館に引き取られ、退役した。この航空機は解体された状態で博物館に未だに残置されている」ということで、凄いことにマップで見ることが出来るのです。

モスクワの東38kmに位置するモニノ空軍基地

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モニノ空軍博物館

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モニノ空軍博物館のサイトにはベリエフVVA-14の紹介はないようです。全体の写真を見ると少し仲間はずれ? 「未だに残置」で存在を無視されているようなのです。

Photo

不思議なのは、羽を捥がれた姿なのに、本人の写真はどう見ても平気? というか楽しそうに笑っている気がするのです。

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本来の姿(設計図)と今

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ベリエフVVA-14

垂直離着陸可能な水陸両用機である。1970年代、この機体はソビエト連邦により開発された。水上から発進し、また高速で長距離飛行できるよう設計されており、本機は高空を飛行したほか、地面効果により海面上を効率よく滑空する能力を有した。VVA-14は、アメリカ海軍が潜水艦にポラリスミサイルを搭載運用したことから、これを撃破する必要性が確認され、この答えとしてロベルト・バルティーニにより設計された。

バルティーニはベリエフ設計局と協力し、3段階でのVVA-14の試作機開発を企図した。VVA-14M1は流体力学および技術的なテストベッドとなる予定だった。当初この機体は中央の主翼部分終端に硬式ポンツーンを装備しており、後にこれは膨張させて使用可能なポンツーンに換装された。VVA-14M2はより進化しており、機に揚力を与えるため、翼下の空洞に燃焼流を排気する2基の始動用エンジンを装備した。また後には垂直離着陸能力を得るため、リフト・エンジンの列を構成し、フライ・バイ・ワイヤによる飛行管制が導入される予定だった。VVA-14M3は完全武装したVTOL機になる予定で、コンピューター化されたBurevestnik ASW(対潜戦)システムを装備し、さらにBor-1 MAD(磁気探知機)および他の作戦用器材を備えるものとされた。

地面効果を利用した小型の試作航空機、ベリエフ Be-1の開発を含む広汎な研究の後に、最初のVVA-14試作機が1972年に完成した。197294日、初飛行が従来型の滑走路から行われた。

1974年、膨張式のポンツーンが導入されたが、開発チームの作業には多数の問題が引き起こされた。浮揚および水上滑走試験がこれに続き、1975611日には水陸両用機として飛行試験を始めるにまで達した。

膨張式のポンツーンは後に硬式ポンツーンに換装された。この間、胴体部分が延長され、始動用エンジンが追加された。この改修機は14M1Pの呼称を与えられた。しかしながら、設計局が供給するはずの、垂直離着陸に使用するよう企図された12基のRD-36-35PRリフトエンジンが調達されず、これによりVTOL試験は不可能となった。

1974年、バルティーニの死後は計画が遅延し、結局は幕が引かれた。この航空機は107回飛行し、総飛行時間は103時間である。唯一残存するVVA-14No.19172機で、1987年にモニノに所在する空軍中央博物館に引き取られ、退役した。この航空機は解体された状態で博物館に未だに残置されている。展示品としてはナンバーが「10687」また「アエロフロート」とされている。(=ウィキペディア)

ロシア空軍中央博物館

ロシアのモスクワの東38kmに位置するモニノ空軍基地内にあるロシア最大の航空博物館である。日本国内ではモニノ空軍博物館としても知られる。

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