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2013年6月 6日 (木)

私の世界・知らない世界―「私のうち、本当に私に属するのは10分の1しかない!」 の?

ネットのWIRED(ワイアード)のニュースからです。

1人の人間にすんでいる細菌は約100兆いることが突き止められている。つまり、わたしたちを構成している細胞のうちわずか10分の1しか本当の「人間」ではないということになる。その他の10分の9はほかの生体に属する。」という話ですが、普通「ヒトは、数100兆個の細胞からなる多細胞の真核生物である(=ウィキペディア)」とありますが、60兆とも100兆とも言われています。

つまり、数えることが出来ないので「いい加減」なのです。多分、細胞の平均的質量分布から推定していると思われますが、それがどれだけ自分に属している? かは推定不能です。

もっと言えば、自分と思っている内蔵の腸も本人の意識とは、「別に考えている」と言う話があります。そして、腸の指令によって本人の心、意識や気分が変わるのです。腸も細菌たちの住処であり、当然、影響下にあります。

この場合、本人と言っていますが、主体は何処にあるのか謎なのです。

ノロウイルスは普通に脳に住んでいて、宿主の体調や「精神的不調を感じて逃げ出す」という話もあります。彼らにとって人の脳は、仮の宿なのです。そして、ある種の操作、影響を脳に及ぼしている可能性が大きいのです。

以前、その話を聞いた時、もしかすると、私の「心」は脳幹に住む細菌か、ウイルスの「気分」ではないのか? と思いついて、我ながら驚きました。「えっ、ボクってウイルスなの?・・」と脳幹のウイルスが叫びます。

10分の1しか本当の「人間」ではない』としていますが、この場合、“本当”とはどういう意味なのでしょう。普通は考える心、精神をもった主体と考えますが、単なる柄(物理的表象部、外側)かも知れません。細菌集団の総意が心に反映していると考えるのが、自然かも知れないのです。

私はいったい何処にあるのか? もしくは、私はあるのか? が大いなる疑問なのです。

もしかすると、私とは記憶にある一連の情報だけ? かも知れません。

『体にすんでいる細菌のマッピング

わたしたちを構成している細胞のうち、本当に人間に属するものは10分の1しかない。残りは微生物だ。こうした体内の微生物のマッピングができれば、微生物の「移植」による治療が可能になるかもしれない。

医療生態学は、わたしたちの体にすむ細菌の生態系を解明し、保護することを目的としている。こうした細菌が西洋式の生活スタイルと医学によって危機に晒されているためだ。しかし、細菌はわたしたちそのものなのだ。いまや「第二のゲノム」と呼ばれている。現在、「Human Microbiome Project(人体菌群計画)」(Human Genome Projectの自然な延長といえる)は、貢献を望む人には誰にでも扉を開いている。

わたしたちは10%しか「人間」ではない

アマゾンの熱帯雨林やアフリカの部族はしばらく脇に置いておこう。わたしたちが多様性に関して何よりも保護しなければならないものは、もっと内側にある豊かさだ。それはわたしたちのお腹の中、口の中、肌の表面、ヴァギナの中にもすんでいる微生物のことだ。わたしたちがどんな人間であるかは、彼ら次第なのだ。

いままでに、1人の人間にすんでいる細菌は約100兆いることが突き止められている。つまり、わたしたちを構成している細胞のうちわずか10分の1しか本当の「人間」ではないということになる。その他の10分の9はほかの生体に属する。これらはごく稀にしか病気の原因にはならないが、これらの組成がわたしたちを左右している。わたしたちが痩せているか太っているか、健康か病気であるか、恐らくは愛想がいいか悪いかも彼ら次第だ。しかし理由はまだよくわかっていない。ただ、その存在をマッピングすることで、わたしたちはようやく人間のDNAの完全な地図を手に入れることになると言えるだろう。

それだけではない。親から受け継ぐ遺伝的財産が不変であるのに対して、細菌の財産は変えることができる。運命を書き直すことができるようなものだ。誕生の瞬間、わたしたちは母親のヴァギナから重要な細菌を獲得する。そしてわたしたちが生きている場所、通った場所、時には体を洗う場所などで獲得する細菌も、すべてが競ってわたしたちをつくり上げ、またつくり変えている。

しかし、この財産は現在でもまだ(よりいっそう無益に)抗生物質によって撲滅されている。抗生物質は細菌の全集団を根絶やしにする薬だが、間違いなくわたしたちの「不潔」に対する態度と合わせて、再考する必要がある。

自分も犬も参加できるゲノム・プロジェクト

2003年に人間のDNAのマッピングを達成したHuman Genome Projectに続く次の一歩はHuman Microbiome Projectだ。数年前から動いていて、継続的に発展している。やがては、わたしたちの血縁グループとともに、わたしたちがどの細菌グループに属しているかもわかるようになるだろう。そしてより適切で効果的で、副作用のない治療を受けるうえで、決め手となるかもしれない。

前例のない研究の資金を集めるために、クラウドファンディングが用いられている。すでに世界中の4,000人の人々が自分のサンプル(排泄物、唾液、皮膚)をAmerican Gut Projectに送った。自分の犬のサンプルを送ることも可能だ。ペットを飼う人は、ペットと特定の細菌を共有していることで、飼っていない人とは違うことがわかっている(しかしここでも、正確にはそれが何を意味しているのかはわからない)。

99ドルで、わたしたちがどのように構成されているかを人々の大部分と比較して理解したり、日々の平凡な工夫によって(例えば細菌の財産を改善するいくつかの食べ物や生活スタイルを選ぶことで)わたしたちの健康状態を変えることができる方法を知ることができる。

排泄物の移植に向けて

Human Microbiome Projectに参加することで、自分たちをよりよく知るだけでなく、例えば動脈を塞ぐプラークについて知識を深めるのに役立つだろう。プラークは、なぜかはわからないけれども、手のひらの上にいるのと同じ細菌でできていることがわかっている。そのうち、手のひらを調べることで心筋梗塞を予言することができるようになるかもしれない。

プロジェクトはより広範な世界とその生態系を、その構成要素である微生物を通して知ることを目指すEarth Microbiomeの一部だ。

「わたしたちはもっと控えめに自分自身のことを考えるようになるでしょう」と、スタンフォード大学の微生物学者、ジャスティン・ソネンバーグは『ニューヨーク・タイムズ』紙に説明している。「そして、なぜわたしたちの内部の生態系の多様性を失うこと(もしくは体内の細菌が変化すること)で、慢性病、アレルギー、感染症にかかるのかもわかるでしょう」。

そのうち、わたしたちは現在治療不可能な病気を治すために排泄物(もしくは粘液や垢)の移植を利用するようになるだろう。そして健康な排泄物は病気にかかった環境(腸、喉、耳)を治療するのに「適切な」微生物をもたらすだろう。これは、抗生物質に耐性のある腸の病原菌、クロストリジウム・ディフィシルによって引き起こされ、毎年14,000人のアメリカ人を死亡させる病気を治療するのにすでに用いられて、成功を収めた。

確かなことは、西洋の微生物群はすでに貧相なものになっていて、文明化、間違った食生活、殺菌を行う生活スタイルによって深刻に損なわれているということだ。従ってより健康でより幸福になるための第一歩は、わたしたちの友人である微生物の生態系を尊重することを学ぶことだろう。

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