騙されてはいけない625―今起こっている福島原発事故・「汚染水対策ならびに地下水バイパス」

東電の5月31日に公表した記者会見配布資料「汚染水対策ならびに地下水バイパスについて（5月30日）」からです。

東電は、「現在、１日あたり約４００ｔの地下水が発電所建屋内に流入し、汚染水に変わっています。発電所の安定化状態の維持・廃炉対策の推進のため、この増え続ける汚染水の処理が大きな課題になっています」としています。

中でも、「汚染水をきれいにする」対策で「多核種除去設備（ＡＬＰＳ）等で、汚染水から放射性物質（トリチウム以外）を取り除きます」としているのですが、多量の危険物の「高濃度放射能汚染物スラリー（どろどろの粘性物）」や「使用済み吸着剤」が出てくることを忘れたかのように言っていませし、説明図に入れていません。多核種除去設備（ＡＬＰＳ）から出てくるスラリーは、高性能容器（HIC)に入れて厳密に管理しなければなりません。それと、「トリチウム以外」としているのも問題です。

「現在２９万ｔを貯蔵を７０万ｔまで増設することを計画中」としていますが、４０万ｔの追加でも400ｔ/日づづ増加だと１０００日分、つまり３年持ちません。

（東電の図にスラリー等の図を追加しています）

東電の多核種除去設備（ＡＬＰＳ）の説明