騙されてはいけない627―今起こっている福島原発事故・「20km圏内海域における魚介類調査報告」
東電の5月31日に公表した記者会見配布資料「20km圏内海域における魚介類調査報告(H25年1月~3月採取分)」からです。
報告書の分析が「おざなり」というか、わざと言わないことがあります。「2-1.調査結果(魚種ごとの放射性セシウム濃度)」は、よく見ると前回より魚種数、測定回数が少なくなっているので目に付かないかも知れませんが、“内基準値超え”は魚種数、測定回数とも比率にすると大きくなっています。これまで比率は出していたはずと思うのですが?
それと、「基準値以下の傾向」の魚種を多く出して、良い印象を演出しようとしている伏しがあります。魚種が多いといっても、生息数と関係なく、どれだけの魚(量)が影響しているかが問題です。
「2-2.調査結果(セシウム濃度の地域分布)」についても、「・・ただし、沿岸の刺し網調査点でもT-S2のように基準値を超える割合が低い点がある」としていますが、何も例外的なT-S2を持ち出さなくとも、赤で囲んだ“沿岸の刺し網”は内基準値超えの割合が、全て前回以上です。
「2ー3.調査結果(放射性セシウム濃度の経時変化)」の「福島第一20km圏内の傾向」について、「・・測定結果の幅に概ね入っている。やや高めの傾向にあるが、減少傾向がみられるものもある」は、笑ってしまうしかありません。
多分、東電ではなく何処かのコンサルが分析した文と思うのですが、事実の誠実な分析が必要です。
| 固定リンク
« 騙されてはいけない626―今起こっている福島原発事故・「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>」 | トップページ | 私の世界・面白い話のネタ―「ライオンと“フィーズ”:犬の珍しい奇妙な友情」? »
「震災・原発事故」カテゴリの記事
- 騙されてはいけない1697―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の完了・・について!?』(2024.11.08)
- 騙されてはいけない1696―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業・・で、把持作業だけ完了!?』(2024.10.31)
- 騙されてはいけない1695―今起こっている福島原発事故・『福島第一原子力発電所 2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の再開・・で、手袋を変えて着手!?』(2024.10.29)
- 騙されてはいけない1694―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業におけるカメラ交換を実施・・で、デブリ取り出し作業はまだ先!?』(2024.10.22)
- 私の世界・知らない世界―『太陽の活動「極大期」にNASAなど発表・・かなりヤバイのでは!?』(2024.10.17)
コメント