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2013年6月19日 (水)

騙されてはいけない646―今起こっている福島原発事故・「多核種除去設備(ALPS)バッチ処理タンク2Aにおける“水漏れ”?」の続き②

東電の618日に公表した記者会見配布資料とネットのNHKニュースからです。

昨日の「多核種除去設備(ALPS)における“水漏れ”」の続きですが、「タンクの溶接部分にごく小さな穴が2つ見つかった」そうです。

物事の小さいことの表現に、「針の穴ほど」という言い方がありますが、本当に「針の穴程度」のピンホールがタンクに開いているのだそうです。

不思議なことに、「タンクはステンレス製で、去年7月に設置する前には溶接部分に穴がないことを確認している」と、初期不良ではないということです。

溶接の専門家ではないので何とも言えませんが、普通は亀裂のようなものはあると思うのですが、「溶接で“ピンホール”が開く」というのも何か変?な気がします。

下の<東電の報告>は記者会見配布資料からで、多核種除去設備(ALPS)の開始からの記述があるので、漏れに無関係の文も載せておきます。

それで気が付いたのですが、“B系統”のテストも613日から「水処理設備で処理した廃液を用いた試験(ホット試験)を開始」しています。

タンク下部状況

Photo

タンク下部状況(拡大)

Photo_2

『汚染水漏れ タンクに2つの穴(619 5:00更新 NHKニュース)

東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含む汚染水を処理する新しい設備のタンクから処理前の汚染水がにじみ出たトラブルで、タンクの溶接部分にごく小さな穴が2つ見つかり、東京電力ではこの穴から水が漏れ出たとみて詳しく調べることにしています。

このトラブルは今月15日、福島第一原発の汚染水から放射性物質を取り除く「ALPS」と呼ばれる新しい処理設備に設置されたタンクの溶接部分から、処理前の汚染水がにじみ出ているのが見つかったものです。

東京電力でタンクから水を抜いて溶接部分を調べたところ、針の穴ほどのごく小さな穴があるのが2つ見つかったということです。

東京電力によりますと、タンクはステンレス製で、去年7月に設置する前には溶接部分に穴がないことを確認しているということです。

東京電力は溶接作業が不十分だったため穴が開いた可能性があるとして、19日からタンクの内側にカメラを入れて、詳しく調べることにしています。

<東電の報告>

H25/3/30 9:56~ 多核種除去設備(ALPS)の3系統(A~C)のうちA系統において、水処理設備で処理した廃液を用いた試験(ホット試験)を開始。

H25/6/11 8:00 使用済セシウム吸着塔一時保管施設(第二施設)のクレーン改造工事に伴い、多核種除去設備(ALPS)のA系統を停止。工事が完了したことから、6/14 16:52 多核種除去設備(ALPS)のA系統を起動。

H25/6/13 9:49~ 多核種除去設備(ALPS)の3系統(A~C)のうちB 系統において、水処理設備で処理した廃液を用いた試験(ホット試験)を開始。

H25/6/15 23:00 頃 多核種除去設備A系(水処理設備で処理した廃液を用いた試験運転)のバッチ処理タンク(2A)において、当社社員が結露状況を確認した際に、当該タンク下の漏えい水受けパン内に、変色(茶色)した水の滴下跡があることを発見。水の滴下跡は、当該タンクの漏えい水受けパン内にあるため、当該設備より外部への漏えいの可能性はない。当該バッチ処理タンク(2A)表面には結露水が付いており、溶接線近傍が一部変色していることから、当該タンク下に滴下水を受けるためのバケツを設置すると共に、滴下状況を監視していたが、当該タンク表面結露水は引き続き生じているが、新たな変色した水の滴下は確認されてない。多核種除去設備A系については、6/16 18:17 より停止操作を開始し、同日23:30 に停止。当該タンクの表面および床面について、スミアろ紙による表面汚染測定および線量率測定を実施した結果、以下の通り。

【スミアろ紙による表面汚染測定】

・バッチ処理タンク表面(変色していた溶接線近傍):7,900cpm

・バッチ処理タンク表面(変色していない溶接線近傍):700cpm

・タンク下の水受けパン(変色した水の滴下跡の部分):4,300cpm

・タンク下の水受けパン(変色していない部分):1,300cpm

(参考)バックグラウンド:180cpm

【線量率測定】

・バッチ処理タンク表面(変色していた溶接線近傍):表面線量率

γ線:0.09mSv/h β線+γ線:0.18mSv/h

・バッチ処理タンク表面(変色していない溶接線近傍):表面線量率

γ線:0.08mSv/h β線+γ線:0.11mSv/h

・タンク下の水受けパン(変色した水の滴下跡の部分):表面線量率

γ線:0.04mSv/h β線+γ線:0.04mSv/h

・タンク下の水受けパン(変色していない部分):雰囲気線量率

γ線:0.05mSv/h β線+γ線:0.06mSv/h

当該タンク下に設置したバケツで受けた滴下した結露水(370ml)の核種分析を行った結果は以下の通り。

【バケツに受けた水の核種分析結果】

・セシウム1341.9×10 Bq/cm

・セシウム1373.9×10 Bq/cm

・全ベータ核種:6.7×10 Bq/cm

スミアろ紙による表面汚染測定および線量率測定の結果、当該タンク表面の溶接線近傍および水受けパンの変色していた部分の値は、変色していない部分より高いことから、当該タンク内の濃縮塩水がタンク溶接部から漏えいしている可能性が考えられるため、今後、詳細調査を実施。

6/18:外面調査における浸透探傷検査の結果、変色が確認された溶接線に2箇所の微小孔(ピンホール)が確認された。引き続き、詳細調査を継続する。

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