騙されてはいけない782―今起こっている福島原発事故・「第三者による当該部への故意的接触の可能性」
東電の9月24日に公表した記者会見配布資料「福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋遠隔操作式大型クレーン先端ジブマストの傾倒について[原因と対策]」からです。
東電は、「3号機原子炉建屋遠隔操作式大型クレーン先端ジブマストの傾倒」の原因について、「“ねじの緩み”で、ジブ起伏ウインチのドラムロック解除状態がもと」を、細々と説明しています。
ただ、驚くのはわざわざ最後に「直接的原因を引き起こした背後要因」をあげ、3番目を「第三者による当該部への故意的接触の可能性」としていることです。当然予想出来る というか、考えなければならないことですが、問題は深刻です。
第一に、廃炉に向けた準備や事故処理の修復、日常の点検・管理は何千という膨大な人員に、劣悪な作業環境の中、時間を限られた作業を強いています。被曝の不安もあると思います。
本社社員、外注企業、下請け労働者という人間関係や“ミスを起してはいけない”という精神的ストレスは大変なものと想像出来ます。そんな中で、“魔が差す”や“おかしくなる”は、人ならば有りえる事です。小さなミスを誤魔化すために、とんでもないことをする可能性は、自動列車停止装置(ATS)をハンマーで破壊したJR北海道の運転手を挙げるまでもないのです。
それと、人間には「悪魔が住んでいる」は、当然の前提です。“確信犯”が紛れ込む可能性が、十分あるのです。“テロ”もあり得ます。
余り言いたくないことですが、「クレーンが倒れる」くらいは良いのです。「そこを弄られると、大変な事になる!」という設備は五万とあります。
「再発防止対策」として、「当社監理員が実施された点検内容について立ち会いもしくは記録で確認」は“ゆるい”と感じます。
厭なことですが「作業員の相互監視」(作業は別な関係の人が複数でする)や「重要設備の監視・パトロール」が必要となります。(もうしているかもしれませんが)
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