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2013年9月 2日 (月)

私の世界・知らない世界―ロシアのチュクチ と永久凍土が溶けると大変!?

ネットの“English Russia”の“Wild Trip To Chukotka”とWIRED(ワイアード)のニュースからです。

チュクチはアジアの北東の極地、ユーラシア大陸の最東端の半島で、ベーリング海峡を挟んだアラスカの向かい、ロシア側です。(赤丸はウエレン)

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永久凍土のツンドラ地帯で、チュクチと呼ばれる人々の主な住処で、トナカイの牧畜や漁労やアザラシなどの海獣猟をしているのです。シベリアン・ハスキーはこの人達に飼われ、作業を行っていた犬がルーツだそうです。

人の住む場所がマップで探しても分からないようなところ、大自然の冒険旅行写真を少し紹介です。

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チュクチのウエレンはマップで直ぐに分かるのですが、心細くなるほどの小さな町です。

Photo

WIRED(ワイアード)のニュースに「永久凍土のツンドラ」が、温暖化の影響で、もう直ぐ牙をむく話が出ていました。

ロシア政府は、温暖化の影響で北極海の氷が少なくなって、船が航行出来たり、農作物の生産向上で、国が豊かになると短絡的に悦んでいる伏しがあります。禍は、思わぬところから始まります。

話の続き:チュクチの「大自然の冒険旅行」は、マップや写真を見ると、“足が悪くて無理”なのに、胸が高鳴る思いがするのです。

ただ、この写真を見ると、いっぺんに膨らんだ胸が萎んでしまうのです。何しろ、蚊は嫌いです。

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チュクチ半島

およそ北緯66度、西経172度にあって、アジアの北東の極地、ユーラシア大陸の最東端の半島である。チュコト半島ともいう。東端はウエレン (Uelen) 近くにあるデジニョフ岬である。北にはチュクチ海、南にはベーリング海、東にはベーリング海峡を接する。ベーリング海峡を挟んで対岸はアメリカ合衆国のアラスカ州スワード半島がある。ロシアのチュクチ自治管区に属する。チュクチの人々やエスキモーのユピク族、シレニキ・エスキモー、コリャーク人、チュヴァン、エヴェン、ユカギール、ロシア人の植民者などが住んでいる。チュクチ半島は北極海航路および北西航路沿いに位置している。チュクチ半島の産業としては鉱業(スズ、鉛、亜鉛、金、石炭)、狩猟、トナカイの牧畜、釣りなどである。

チュクチ(чукчи)

ロシアのシベリア北東の端のチュクチ半島(ツンドラ地帯)に住む民族。その総人口はおよそ16千人でチュクチ語を話す。

チュクチの分類

トナカイチュクチ:主にトナカイの牧畜を行なう。元来はヤランガと呼ばれるテントに住み、トナカイの遊牧を営んでいたが、ソビエト連邦時代には定住政策により定住生活を送っていた。しかし現在では、かつてのようなヤランガに住んでトナカイとともに移動する遊牧生活に戻っている。

海岸チュクチ:海岸に定住して漁労やアザラシなどの海獣猟を行なう。

大部分はチュクチ自治管区内に住むが、同自治管区から西のサハ共和国、南のマガダン州、南東のコリャーク自治管区にも少数住んでいる。また、さらに極少数はモスクワやサンクトペテルブルクはじめ、ロシアの他地方やヨーロッパ、北アメリカにも住んでいる。

シベリアン・ハスキーはこの民族に飼われ、そりの牽引などの作業を行っていた犬がルーツである。

『永久凍土が溶けたときの被害額は何と60兆ドル!?

イギリスとオランダの大学の共同研究が、北極圏を覆っている凍結した地層、永久凍土が溶けた場合の経済インパクトを推定した。まだ世界の政治が過小評価しているが、まさに「爆弾」である。

北極圏を覆う凍結した地層、永久凍土が溶けると、その被害は大変な額に上る危険性がある。とりわけ、北極圏のツンドラに凝縮されている莫大な量のメタンガスや、海底にメタンハイドレートとして蓄積されているものが放出された場合には深刻だ。

その被害額は何と、2012年の地球全体の経済よりわずかに小さいレヴェルで、約60兆ドル(日本のGNPの約10倍!)となる。さまざまな研究がシベリア北東部、いわゆる東シベリア北極海大陸棚を引き合いに出してすでに警告を発している。「Nature」に掲載された、ケンブリッジ大学とエラスムス大学の研究者の執筆した新しい文書が、その被害額を定量化している。あらゆる観点から見てまだ過小評価されている地球温暖化のレヴェルは、すでに危機的な状況となっているのだ。

「世界的なレヴェルでまだ適切に考慮されていない、経済の時限爆弾です」と、著者のひとりでエラスムス大学のゲイル・ホワイトマンは述べている。「わたしたちは、このメタンガスの排出が意味することについて、また爆弾の爆発を防ぐために何ができるかを、世界のリーダーたちが真剣に議論し始めることが非常に重要だと考えています」。

この現象は、実は少なくともごく最近の研究まで気候モデルの予測に取り入れられていない。従って、今後の気候モデルが劇的に見直される可能性がある。このため国連環境計画(United Nations Environment ProgrammeUNEP)は最近のリポートで、「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」に、この影響の検証を行うように求めた。

科学者たちは、いかに永久凍土の層が急速に薄くなっているかを明らかにしたほかの研究の見解に従った。その一方で凍結した土地は、地表の4分の1に及ぶアルプス地域を含め、北半球のおよそ20%を占めている。炭素の貯蔵量は17,000tと推定されていて、現在大気中に存在する量の何と2倍だ。

メタンガスは、最も強力な温暖化ガスのひとつだ(熱を引き留める能力は二酸化炭素の30倍も大きい)。溶解すれば、地球温暖化効果を著しく拡大することだろう。加えて海底から地上まで、北極圏の氷に二酸化炭素やその他の有機物が閉じ込められていることも考慮すべきだろう。そしてこれらすべての結果として海面が上昇し、農業や生態系、またインフラや人間に被害が及ぶ。ここに至ると、悪循環を断ち切るのは難しくなる。

ニコラス・スターンが2006年の気候変動の経済インパクトについての歴史的研究で用いたのと非常に似たモデルを利用して、2つの大学の科学者たちは、10年間で50ギガトンのメタンガスが放出された場合の影響を分析した。

新たなガス・石油資源にアクセスできることのような、氷が溶けることで得られると推定される利益は、1535年の間に約2度の気温上昇という、わたしたちが冒すことになるリスクの最低限の埋め合わせにしかならないだろう。

「わたしたちは、甚大な影響について話をしています」と、ケンブリッジ大学のピーター・ワダムスは述べている。「この影響は、地球の気候にとって壊滅的なものとなるかもしれません」。とりわけ洪水や地球温暖化によって、衛生面において被害を受けやすい発展途上国への影響は深刻だ。

しかし科学者たちのなかには、メタンガスの大気中における増加がそれほど大きいとは思わず、放出がこれほど大量で急速である可能性についてまだ十分な情報はないと指摘し、同僚たちの不安をなだめる者もいる。

これに対して、ワダムスはこう答えている。「わたしたちはメタンガスの増加を目の当たりにしています。MetOpのような人工衛星の画像を見れば、過去3年で増加しているのは明らかです。そしてこのことがより多く起きているのが、まさに北極圏なのです」。

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