私の世界・面白い話のネタ―「ふたりの人間の脳がウェブ経由で接続!?」って?
ネットのWIRED(ワイアード)のニュースからです。
「ネットを介してふたりの人間の脳をつないで情報の伝達“の実験のデモ”を行った」という話しですが、本文は“の実験のデモ”が抜けていて、かなり“トンデモ”な研究です。
こんなものに、「研究は、アメリカ陸軍研究所(U.S. Army Research Office)と合衆国のその他の非軍事機関から研究費を得た」というのが驚いてしまいますが、「10年以上脳とコンピューターの相互作用に取り組んできた」というのです。この研究者は、「10年も、何をしてきたのですか?・・」と言ってしまいそうです。
怪しい証拠を挙げれば限がないのですが、被験者が仲間の研究者1人なんて、基本的に公表するような、科学の実験と言えるものではありません。
アメリカには、日本では考えられないようなことを平気でやって、ある程度の成果をあげる研究者がいます。脳と不自由な腕に、電極(脳神経に対応した微細なものではない)を差し込んで、「破損した運動神経をフォローして腕が動く」というような研究を聞いたことがあります。
今回も、ネットを経由して情報を送るのですから、何か? の反応があっても不思議ではないものです。(ただし、被験者が実験の意味を“心得ている”仲間では無意味)
「ふたりの人間の脳がウェブ経由で接続!?」も、冗談として、ウソではありません。「研究はまだ科学雑誌で発表されたわけではない」というように、単なる研究費、助成金目当てのデモンストレーションなのです。
それにしても、研究がチャチイ過ぎで、「テレパシー」などといって欲しくありません。
『ふたりの人間の脳がウェブ経由で接続!?
ネットを介してふたりの人間の脳をつないで情報の伝達を行った動画。一方が思考すると、もう一方がそれを実行する。いまのところ、できるのは非常に単純な命令のみだ。
ふたりの人間の脳を互いに接続し、ひとりがある動作を思考すると、もうひとりがそれを実行することが可能になった。SFのように思えるかもしれない。しかしワシントン大学のある科学者は、遠くにいる同僚の脳に自分の脳の情報を伝達し、彼の右手の動きをコントロールすることに成功した。
この種の実験が人間同士で行われたのは初めてのことだ。いままで実験は、もっぱら脳とコンピューターの相互作用に対して力が注がれていて、脳の信号がデジタル信号に変換されて、ロボットアームやディスプレイ上のカーソルを動かすというようなものだった。これに対して今回は、回路の反対側にもうひとりの人間がいた。そして少なくとも動画の証拠を見るかぎりでは、テストはポジティヴな結果に終わったようだ。
研究は、アメリカ陸軍研究所(U.S. Army Research Office)と合衆国のその他の非軍事機関から研究費を得た。10年以上脳とコンピューターの相互作用に取り組んできた情報工学のラジェシュ・ラオ教授は、実験において電極付きのヘルメットをかぶった。これは脳波計(Electroencephalograph:EEG)に接続されていて、脳の電気活動を読み取ることができる。
ラオは、コンピューターの画面上のイメージを眺めながら、心の中で単純なヴィデオゲームをプレーした。そして、ある時点で右手を動かして、大砲を撃とうと考えた。ただし、本当に動作を行わないように注意した。
テレパシーは可能か?
このとき、脳波計は信号を感知して、これをインターネット経由で離れた場所へ送った。そこには、ワシントン大学の学習脳科学研究所のイタリア人研究者、アンドレア・ストッコが座っていた。
ストッコは経頭蓋磁気刺激法(Transcranial magnetic stimulation:TMS)の装置の付いたスミレ色の帽子をかぶっていて、これは右手の動きを制御する、左運動野の上に直接置かれていた。ラオの刺激が届くと、ストッコは意に反して自分の右手を動かし、前にあったスペースキーを押した。彼は、これを「ある種の神経性チック」のような感覚だと定義した。
センセーショナルなことに思える。しかし十分な注意が必要だ。なぜなら、研究はまだ科学雑誌で発表されたわけではない。このため、ほかの研究者が評価することができない。いずれにせよラオ自身が説明しているように、この種の精神的融合は思考を介さない、極度に単純な脳の信号においてのみ機能し、意識のない被験者に対して用いることはできない。
ラオとストッコの「テレパシー」がどれだけ本当のものかを見定めるには、さらなる研究と、ピアレヴューのプロセスが必要となるだろう。』
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