騙されてはいけない806―今起こっている福島原発事故・「作業員被ばく量2割過小評価か」?
10月13日のネットのNHKニュースからです。
「国連の原子放射線影響科学委員会が福島第一原発の事故の人体への影響について独自に評価して報告書にまとめた」のですが、その中で「福島第一原子力発電所の作業員の内部被ばく量について、日本政府や東京電力が実際より20パーセントほど少なく評価している可能性がある」としているのです。
日本政府や東電は福島の事故対応について、韓国や中国だけでなく、日本は国際社会、特に西欧諸国からも疑惑の目で見られていることを肝に銘じるべきです。「オリンピック招致が成功!・・」と浮かれている場合ではありません。
単純に考えても、対応を遅らせれば遅らせるほど、放射能被害は一見その半減期によって減少するので、過少評価になるものです。(検査方法と評価モデルによる)
10月10日の「海洋汚染のIAEAと共同観測へ」の記事も、{何を今頃?・・」というもので、当然最初から協力を得る必要があったものです。
以下に、福島第一の最近のサーベイマップ、建屋周辺と敷地全体を紹介しておきます。福島第一の作業環境は、みなが思う以上に酷いものです。
サーベイマップ建屋周辺
サーベイマップ敷地全体
『作業員被ばく量2割過小評価か(10月13日 11時45分 NHKニュース)
放射線が人体に与える影響を分析する国連の機関は、東京電力福島第一原子力発電所の作業員の内部被ばく量について、日本政府や東京電力が実際より20パーセントほど少なく評価している可能性があるとして、今後影響の全体像を把握するためにも継続して調べる必要があると指摘しています。
これは国連の原子放射線影響科学委員会が福島第一原発の事故の人体への影響について独自に評価して報告書にまとめたものです。
それによりますと、去年10月まで福島第一原発で事故の対応にあたった2万5000人の作業員のうち、被ばく量が多かった12人の状況を詳しく分析したところ、半減期が短く体内から比較的早く排出されるヨウ素133などの放射性物質について影響評価が行われていませんでした。
このため報告書は、日本政府や東京電力が作業員たちの内部被ばく量を実際より20パーセントほど少なく評価している可能性があると指摘しています。
また、被ばくに関する検査の開始が大幅に遅れたため、東京電力による作業員の被ばく量の分析は不明確だとしています。
こうしたことから委員会では影響の全体像を把握するためにも継続して調べる必要があると指摘しており、今後、政府や東京電力は一定以上被ばくした作業員を対象とした検診の枠を広げるなどの対応が求められそうです。』
『海洋汚染 IAEAと共同観測へ(10月10日 20時15分 NHKニュース)
東京電力福島第一原子力発電所の汚染水の問題をきっかけに、海洋汚染への懸念が国際的に強まるなか、原子力規制委員会は、IAEA=国際原子力機関と共同で海の放射性物質を観測するモニタリングを行い、懸念を払拭(ふっしょく)していくことになりました。
IAEA=国際原子力機関の天野之弥事務局長は、原子力規制委員会を訪ねて田中俊一委員長と会談し、「海のモニタリングは大切なので協力させてもらいたい」と述べました。
これに対し田中委員長は「近隣諸国が心配しているのでわれわれとしても準備をしたい」と述べ、規制委員会とIAEAが共同で海の放射性物質を観測するモニタリングを行ったうえで情報を発信することになりました。
規制委員会などが行っている海水のモニタリングでは、放射性物質の濃度は検出できる限界に近い値になっていますが、汚染水の問題をきっかけに、韓国政府が福島県などの水産物を輸入禁止にするなど、海洋汚染への懸念が国際的に強まっています。
このため、今回の共同のモニタリングは、IAEA側から、「日本が単独で観測してデータを公表しても、国際社会から信頼は得られない」として提案されました。
IAEAは、来月中旬に専門家の調査団を日本に派遣し、これまでの観測方法が適切かどうかを確認したうえで実施方法を検討することにしています。』
| 固定リンク
「震災・原発事故」カテゴリの記事
- 騙されてはいけない1697―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の完了・・について!?』(2024.11.08)
- 騙されてはいけない1696―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業・・で、把持作業だけ完了!?』(2024.10.31)
- 騙されてはいけない1695―今起こっている福島原発事故・『福島第一原子力発電所 2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の再開・・で、手袋を変えて着手!?』(2024.10.29)
- 騙されてはいけない1694―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業におけるカメラ交換を実施・・で、デブリ取り出し作業はまだ先!?』(2024.10.22)
- 私の世界・知らない世界―『太陽の活動「極大期」にNASAなど発表・・かなりヤバイのでは!?』(2024.10.17)
コメント