騙されてはいけない807―今起こっている福島原発事故・「サプレッションチェンバ内の水素追い出し試験(窒素封入)」、“確認可能”って?
東電の10月15日に公表した記者会見配布資料「2号機サプレッションチェンバからの水素追い出し試験(2回目)の実施(STEP②)」からです。
東電は、何故か「サプレッションチェンバ(S/C)内に滞留していると想定される事故初期の水素を追い出す」にこだわりがあって、水素追い出し試験を1回目と2回目(STEP①としている)を行っているのに、同じような水素追い出し試験をもう一度(2回目STEP②としている)行ったのです。
ただ、その結果の説明が「水素濃度の上昇が確認できなくても、S/CとD/W間の流れが形成されたことを確認可能」と意味不明です。
「水素のサプレッションチェンバ(S/C)内の滞留は、確認できなかった」のですが、「その後のD/W圧力推移の監視も含めて、2週間程度の窒素封入を予定」と、まだ“窒素の封入”に拘っています。
「安全処置と試験終了後の対応」について、「封入期間中、R/B内の他作業がある場合は念のため作業前に水素濃度を確認。R/B内の水素濃度監視については、前回の封入では、トーラス室内の水素濃度上昇は確認されていないことから、トーラス室内への水素の漏洩は無いと想定しているが、念のため」としているのが、何か厭な感じです。
2号機は“格納容器の閉じ込める機能”が事故により破損(場所がまだ特定できていない)して、トーラス室やR/B内に水素が漏れ出る可能性があるのです。
「参考」に1回目の説明を載せているのも変で、よく考えると2回目の詳しい説明がないのです。(日付のない、イメージ図のみ)
注)R/B(Reactor Building):原子炉建屋
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