私の世界・面白い話のネタ―“手洗い”をすると 挫折感が癒される！ でも、やる気もなくなる！？

ネットのナショナルジオグラフィック・ニュースからです。

「病気の予防にと、手を洗う行為には、“挫折感”を和らげる効果もある」という話ですが、“手洗い”はそのかわり「“やる気”も減ってしまう」そうです。

ずっと昔の若い頃、20代の頃の話です。尊敬するＡ・Ｍさん（特に名を秘す！）と親しくなり、お家に行って色々ご馳走になり、お話を伺ったのです。

あるときとんでもないことを言い出すのです。

Ａさん：「君は、トイレに行ってオシッコをすると手を洗うのか？・・」

私：「ハァー？・・」

Ａさん：「女の人は別にして、おちん○んは神聖なもの、オシッコはほとんど無菌で、洗うという行為は間違っている。」

私：「ハァァー！？・・」

Ａさん：「男はトイレに行って小のときは手を洗うものではない！　あれはいけない、俺はオシッコで手を洗う男は軽蔑する。」

とまで言ってしまうのです。

言うことは分かるのですが、“おちん○んを持った手”と想像してしまう自分がいるのです。聞かせて貰っているレコードやビール瓶、コップなど「全部、触っている！」と思うと、聞いているジャズやビールが変な感じ？　で、気が萎えそうになるのでした。

今から思うと、彼は「“やる気”も減ってしまう」を分かっていたのかも知れません。

『手洗いで挫折感が縮小、やる気も低下

（November 8, 2013）

　細菌やインフルエンザの蔓延を防ぐ手を洗う行為には、“挫折感”を和らげる効果もあるとドイツの専門家が明らかにした。

　オスナブリュック大学のカイ・カスパー（Kai Kaspar）氏の研究によれば、手を洗うと、与えられた課題に失敗した後の挫折感を軽減できるが、「次はもっと頑張ろう」という“やる気”も減ってしまうという。

「私は、身体的な経験と抽象的な認識がどのように関連し、影響し合っているかという点に注目している」とカスパー氏は語る。

　このテーマに関心を寄せる研究者はカスパー氏が初めてではない。「クリーン状態効果」、つまり手洗いなどの行為が、道徳的な純潔度や、「幸運や不運は洗い流せる」という信念に対して前向きの影響を与えるという理論もある。同氏は、その後の行動にもたらす影響にまで発展させようと試みた。

「“実際の認知能力”まで調査対象を広げるとどうなるか？以前の研究は、望むかどうかに関わらず、“洗うことで過去の痕跡を払拭できる”という説に留まっている」とカスパー氏。「失敗の後に手を洗えば、立ち直れるのだろうか？その後の行動はどうなるのか？ 知りたかったのはこの点だ」。

　同氏は被験者を2つのグループに分けて、同じ「不可能な課題」を解くように依頼。想定どおり課題に失敗した後、一方のグループだけに手を洗ってもらった。どちらも特に落ち込むこともなく2度目の課題に取り組み、最初よりも上手にこなしたが、手を洗ったグループの様子は明らかに楽観的だったという。

　しかし、前向きな気分と“やる気”の高さは直結しなかったという。2回目は、手を洗わなかったグループの方が成績がよかったのだ。

　理由についていくつか説明できるが、カスパー氏は次のように考えている。「失敗の後に手を洗うと気分がよくなり、問題に区切りをつけようという気持ちが生まれる。しかし、もっと頑張ろうという欲求も洗い流される」。

「手洗いは、身体から汚れを取り除くだけでなく、精神的なレベルで複数の効果をもたらすのではないか。まるで何もかもリセットする儀式のように」と、カスパー氏は持論を説明している。

　シェイクスピアの戯曲『マクベス』では、罪の意識にさいなまれたマクベス夫人が、夜ごと手を洗う仕草を繰り返す。結末はご存じだろう。』