私の世界・私のユタセクスアリス―Ⅱ青春編:「豚もおだてりゃ木に登る」・手を見てしまった彼女
オシロイバナの花言葉(花言葉辞典より):信じられない恋、疑いの恋
真理子さんはクラスは違うのですが、同じコンピューター学校に通っている生徒でした。色は黒くはないのですがインドネシア美人という風情があって、長身のスタイル抜群のひとで赤いハイヒールがよく似合いました。
コンピューター学校の生徒だったのですが、夜の教室の助手もアルバイトでしていました。そのときパンチ係りのバイトを彼女もしていたのです。彼女は勤めたこともあるようで、しっかりしたお姉さんで僕なんかを相手にする女性とは思っていなかったのです。話をすると同い年で、笑うと幼いところも見つかりました。
いつも生徒の実習は時間が空くので、暇なので世間話をしてるうちに、美術館へ行くのを誘ったのです。
そんな付き合いをしているとき、喫茶店で一度、
「何で僕みたいなのと付き合うの」と聞いたら、
「ファザコンなの」
というのです。僕がお父様の代わりは少し変なのですが、彼女は両親を亡くして、叔母さんと住んでいたのです。
あるとき会いたくなって、前の日に電話して無理やり駅で待ち合わせをしたのです。ところが待ち合わせを1時間過ぎても来ないのです。冬の寒い時期で待ちくたびれて、「もう、出ているやろなあ・・」と思ったのですが電話してみるとまだ居たのです。
「昨日、誕生日でお祝いにワインを飲みすぎたの」
というのです。
「待っているから出て来て・・」
と言って電話を切りました。
それから、一時間少しして彼女はやって来たのですが最初に言った言葉が、
「寒いと思ったら、結構暖かいやん・・」
だったので、さすがに何処かで「ブチッ」と何かが切れました。
怒っているのが相当なのが分かるのか、振り向くたびに車道も構わずに5mほども飛び退くのです。
ただそれをされる度に、もっと不誠実なことがありそうで悲しくなって怒りも冷めて来るのです。食堂に入ってうどんを食べて、話をした最後に何故か手のひらを見せてもらったのです。
「え、こんな手してたん・・」
と思わず言ってしまいました。
世間では元気で運気のある手を紅葉の様な手といいますが、彼女は正反対の手でした。
どんな苦労をしたのだろうか、ひとつも彼女のそんな面を気づいてあげなかった僕の不明を恥じました。後からひとに聞いた話だと、僕以外に、もっと親密に付き合っている人がいたのだそうです。
少しして彼女は、関東の人と見合い結婚して横浜へ行ってしまいました。
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