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2014年1月 9日 (木)

騙されてはいけない897―今起こっている福島原発事故・「多核種除去設備(ALPS)・B系、クレーン故障で処理中断」

東電の18日に公表した記者会見配布資料とネットのNHKニュースからです。

東電は7日に「多核種除去設備B系において、HIC交換作業中にクレーンに不具合が発生したことから、HIC交換作業を中断」としています。

NHKニュースによると、40トンの高性能容器(HIC)を移動するもので、部品交換だと時間が掛かりそうです。

クレーンが故障すると高性能容器(HIC)を仮説一時保管設備まで移動出来ず(運搬専用トラックで中継)、そのまま多核種除去設備を稼動すると、設備内に高性能容器(HIC)が滞留してしまうのです。

多核種除去設備の稼動が長く止まると、汚染水処理の予定が狂います。何しろ、汚染水処理は自然(雨・地下水など・・)相手のあなた任せの面があって、人為的な設備側の対応・処理はどうしても、タイトロープになるのです。

なお、故障のクレーンは昨日紹介した高性能容器一時保管施設のクレーンではなく、多核種除去設備内の高性能容器(HIC)交換・移動用クレーンです。念のために!

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<東電の報告>

H26/1/7 多核種除去設備B系において、HIC交換作業中にクレーンに不具合が発生したことから、HIC交換作業を中断。今後、不具合箇所を特定し、部品を交換した後に順次HIC交換を行い、多核種除去設備の処理を再開する予定。

『汚染水処理クレーン故障で中断(18 21:45更新 NHKニュース)

東京電力福島第一原子力発電所にある汚染水対策の要の設備で、取り除いた放射性物質の保管容器を運ぶクレーンが故障し、汚染水の処理が中断されました。

東京電力で原因を調べていますが、処理の再開までに時間がかかるおそれもあります。

福島第一原発では、汚染水からほとんどの放射性物質を取り除くことができるとされる新たな処理設備「ALPS」が、先月から3つの系統で試験運転を始めていて、汚染水対策の要と位置づけられています。

ところが、7日、この設備で取り除いた放射性物質を保管する、重さおよそ40トンの容器を建屋の外に運び出すクレーンが故障して動かなくなりました。

保管容器は、放射性物質の容量がいっぱいになるたびに交換が必要なことから、東京電力は、8日、この設備の3系統すべてで汚染水の処理を中断しました。

東京電力は、クレーンの故障の原因を調べていますが、部品の修理や交換が必要な場合には処理の再開までに時間がかかるおそれもあるということです。

東京電力は、処理設備を増設するなどして、来年3月までに福島第一原発のタンクの汚染水をすべて処理することを目指していて処理設備の着実な運転が課題になっています。

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