騙されてはいけない918―今起こっている福島原発事故・「地下水No.1-16とNo.1-8の全ベータの上昇」
東電の1月31日に公表した記者会見配布資料と「タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について」の「地下水の全ベータ、ストロンチウム濃度推移」からです。
東電は地下水や海水の放射濃度の推移を報告しているのですが、「地下水の全ベータ、ストロンチウム濃度推移」のグラフを見ると地下水No.1-16とNo.1-8が明らかに上昇傾向を示しています。
グラフの縦軸は対数目盛で、直線的な上昇を示しているのですから、相当な急カーブを描いての上昇です。
地下水No.1-16とNo.1-8は1-2号機間の掘削井戸ですが、海が近く、No.1-8は直ぐ側です。
それと東電は記者会見配布資料の報告において、「地下水No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))の地下水の汲み上げ・・」と言っているのですが、何故そのまま高い濃度が検出されている地下水No.1-16から汲み上げないのか? 何か変です。
東電は全ベータの測定結果が地下水観測孔No.1-16 と同程度としていますが、No.1-16(P)は170万 Bq/LでNo.1-16の300万Bq/L(最高値は310万Bq/L)レベルに比較するとずいぶん低い? 感じです。
<東電の報告>
<地下水観測孔サンプリング実績>
・1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16 で高い濃度の全ベータが検出されていることから、当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))の地下水の汲み上げ水の核種分析を実施。
[地下水汲み上げ用の孔No.1-16(P)からの汲み上げ水の分析結果:1/29 採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.42 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:0.52 Bq/L)
・全ベータ :検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
地下水観測孔No.1-16(P)については、全ベータ濃度が高い地下水観測孔No.1-16 の近傍の井戸であるのに対して、検出限界値未満であるが、汲み上げ水の移送配管敷設時のリークチェックに使った残水を採水している可能性等が考えられることから、1/30 再度サンプリングを実施。
[地下水汲み上げ用の孔No.1-16(P)からの汲み上げ水の分析結果:1月30 日採取分]
・セシウム134 :検出限界値未満(検出限界値:2.1 Bq/L)
・セシウム137 :検出限界値未満(検出限界値:1.0 Bq/L)
・アンチモン125:10 Bq/L
・全ベータ :1,700,000 Bq/L
全ベータの測定結果が、地下水観測孔No.1-16 と同程度であることが確認されたので、今後、No.1-16(P)により汲み上げを実施する。
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