騙されてはいけない934―今起こっている福島原発事故・「1~4号機の現状!?」
「技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(IRID=アイリッド)」が2013年12月17日に公表した「燃料デブリ取り出し代替工法についての情報提供依頼(RFI)」の「福島第一発電所の現状」からです。
事故があって、もう3年目も近いので、各号機の現状(去年の12月半ば)の簡単な概要ですが整理されており、それを確認するのも意味があると思い紹介します。
まず、第一に「各号機の概要」ですが、当然ながら廃止措置の進捗状態は号機ごとに異なっています。
今更ながら驚くのは、商業運転開始日が1970年代で、建設日程を考えると50年以上も以前の代物です。つまり、東京オリンピックや最初の新幹線の頃の技術成果ということです。
次に、「1~3号機の循環注水冷却の現状」ですが、注目すべきは原子炉建屋(R/B)とタービン建屋(T/B)の水位が同じで、いけいけ? ということです。(本来、建屋間は閉じていなければなりません。)
また、“漏洩”や“地下水の流入”が普通に説明されているのも、変? と言うか、厭な感じがします。
各号機個別の現状ですが、問題の核燃料デブリの位置は、1号機は「燃料のほとんどはPCVへ落下している」としているのに対して、2・3号機は「炉心部、下部プレナムおよびPCVに存在するが、これらの位置の間の比率は未定である。」としています。
各号機の水位と温度は1号機が“PCV底部から約2,800 mm、水温:約35 ℃”、2号機は“PCV底部から約600 mm、水温:約50 ℃”ですが、3号機は“未確認”で、1号機は良いとして、2・3号機は燃料デブリをやっと浸している? か、上からシャワーで水を掛けている(下に落ちないで途中に止まっているデブリ)だけ? かも知れません。
各号機のオペレーティングフロアの線量率は、1号機が“最大53.6mSv/h”、2号機は“最大約880 mSv/h”、3号機は“約500mSv/h”です。
4号機の使用済燃料プールからの使用済燃料の取り出しは11月18日に開始されていますが、東電のHPの「4号機からの燃料取り出し」における「4号機から共用プールへ移送状況」の2月10日更新の報告によれば1533体中308体が共用プールに移送されています。
注)なおこれらは、「技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(IRID=アイリッド)」が、東電の提供した資料により作成したもので、独自の調査データや考察が入っているわけではありません。
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