騙されてはいけない948―今起こっている福島原発事故・「ピット内の溜まり水から放射性物質が検出、フォールアウトの可能性!?」
東電の2月26日に公表した記者会見配布資料と25日の「福島第一原子力発電所1~4号機建屋周辺地下水の詳細分析結果」からです。
東電は「1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)のピット内の溜まり水から放射性物質が検出」と報告しています。
例えば、サブドレン観測井1T-6の平成25 年12 月2日採取分は全βが13,000 Bq/L、トリチウムが3,300 Bq/L、ストロンチウム90が8,700 Bq/Lでかなり高濃度の検出です。
放射性物質の検出について、その流入経路としてフォールアウトの可能性を述べています。フォールアウトとは厳密にいうと“放射性降下物”のことです。
サブドレンピットに出てきた放射能は、原子炉建屋内からの汚染水の流出によるものと考えられます。フォールアウトを単に“後から出てきた放射能”と言う意味? で使っているのでしょう。
場所は別ですが、「港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」の「護岸地下水」の地下水観測孔No.2-6について、「Cs-134およびCs-137の分析結果はこれまで検出限界値未満か、検出限界値をわずかに超える程度であったが、今回、10倍以上の値が確認された」としています。
<東電の報告>
・1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。水質観測井(1T-6)および新設サブドレン(N1,N2,N6~8)について、ストロンチウムの分析を実施。
[サブドレン観測井1T-6:平成25 年12 月2日採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.82 Bq/L)(お知らせ済み)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:0.84 Bq/L)(お知らせ済み)
・全ベータ:13,000 Bq/L(お知らせ済み)
・トリチウム:3,300 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:8,700 Bq/L
[サブドレンN1:平成25 年12 月3日採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.97 Bq/L)(お知らせ済み)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:0.97 Bq/L)(お知らせ済み)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:12 Bq/L)(お知らせ済み)
・トリチウム:36 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:検出限界値未満(検出限界値:0.47 Bq/L)
[サブドレンN2:平成25 年12 月18 日採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.66 Bq/L)(お知らせ済み)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:0.71 Bq/L)(お知らせ済み)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:11 Bq/L)(お知らせ済み)
・トリチウム:110 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:検出限界値未満(検出限界値:0.48 Bq/L)
[サブドレンN6:平成25 年12 月2日採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:0.75 Bq/L)(お知らせ済み)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:0.98 Bq/L)(お知らせ済み)
・アンチモン125:検出限界値未満(お知らせ済み)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:15 Bq/L)(お知らせ済み)
・トリチウム:160 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:検出限界値未満(検出限界値:0.45 Bq/L)
[サブドレンN7:1月23 日採取分]
・セシウム134:1.1 Bq/L(お知らせ済み)
・セシウム137:2.2 Bq/L(お知らせ済み)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)(お知らせ済み)
・トリチウム:18 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:検出限界値未満(検出限界値:0.44 Bq/L)
[サブドレンN8:1月14 日採取分]
・セシウム134:1.3 Bq/L(お知らせ済み)
・セシウム137:2.7 Bq/L(お知らせ済み)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:11 Bq/L)(お知らせ済み)
・トリチウム:55 Bq/L(お知らせ済み)
・ストロンチウム90:検出限界値未満(検出限界値:0.43 Bq/L)
<地下水観測孔サンプリング実績>
・地下水観測孔No.2-6 のサンプリングについて、セシウム134 が前回値の検出限界値未満(検出限界値:0.44 Bq/L)より上昇し5.0 Bq/L、セシウム137 が前回値0.78 Bq/L より上昇し12 Bq/L であることを確認。当該地下水観測孔のセシウム134 およびセシウム137 の分析結果は、これまで検出限界値未満か、検出限界値をわずかに超える程度であったが、今回10 倍以上の値が確認されたことから、本日再分析を実施予定。
【地下水観測孔No.2-6 の測定結果:2/25 採取分】
・セシウム134 : 5.0 Bq/L
・セシウム137 : 12 Bq/L
・全ベータ : 2,200 Bq/L
その他分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
| 固定リンク
「震災・原発事故」カテゴリの記事
- 騙されてはいけない1697―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の完了・・について!?』(2024.11.08)
- 騙されてはいけない1696―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業・・で、把持作業だけ完了!?』(2024.10.31)
- 騙されてはいけない1695―今起こっている福島原発事故・『福島第一原子力発電所 2号機燃料デブリ試験的取り出し作業の再開・・で、手袋を変えて着手!?』(2024.10.29)
- 騙されてはいけない1694―今起こっている福島原発事故・『2号機燃料デブリ試験的取り出し作業におけるカメラ交換を実施・・で、デブリ取り出し作業はまだ先!?』(2024.10.22)
- 私の世界・知らない世界―『太陽の活動「極大期」にNASAなど発表・・かなりヤバイのでは!?』(2024.10.17)
コメント