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2014年6月 4日 (水)

騙されてはいけない1040―今起こっている福島原発事故・「4,000トンノッチタンク群の2つから、堰内への汚染水漏れ」

東電の63日の記者会見配布資料の「福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)」からです。

東電は「汚染水タンクエリアに設置してある4,000トンノッチタンク群における2つのタンクの汚染水漏れをパトロール中の原子力規制庁保安検査官が発見」というものですが、「当社社員による現場確認において、当該ボルト部から1秒に1滴程度の水漏れがあることを確認した」と僅かな漏れであるような状況説明です。

「ボルト部から1秒に1滴程度」で、「漏えいした水は堰内に留まる」訳はないので、それとも10日程見逃していた? というのでしょうか? 原子力規制庁保安検査官は、漏れの状況チェックをしていないような説明です。

東電は排出基準を決めるときに、ストロンチウム90は直ぐには分析結果が出ないので、全β値で代替しています。当然、全βが72,000Bq/L9,800Bq/Lと非常に高い値ですから、排水や散布は出来ません。

溜まっていた雨水で薄まった、ということは、そこら辺りにまだ雨水が溜まっているということです。「ノッチタンクには汚染水タンク堰内に溜まった雨水を溜めている」という説明ですが、「堰内も利用しているの?・・」と言いたい、何か変な感じで、以下は4,000トンノッチタンク群のある場所です。

4000 

<東電の報告>

H26/6/2 15:00  汚染水タンクエリアに設置してある4,000 トンノッチタンク群における2つのタンクの側面上部のボルト付近から水が漏れていることを、パトロール中の原子力規制庁保安検査官が発見。

その後、当社社員による現場確認において、当該ボルト部から1秒に1滴程度の水漏れがあることを確認した。当該ノッチタンクには汚染水タンク堰内に溜まった雨水を溜めている。漏えいした水は堰内に留まっており、堰外への漏えいはない。

19:40  当該タンク群の水を別のタンク群に移送して水位を低下させたことにより、漏えいが停止したことを確認。当該タンク内水および堰内溜まり水を分析した結果、セシウム134 137 はいずれも検出限界値未満、全ベータ値は当該タンク内水では72,000Bq/L、当該タンク堰内溜まり水では9,800Bq/L だった。なお、堰内雨水の排出基準(※)と比較すると、セシウム134 137 は排出基準を下回っているが、全ベータ値については、堰内雨水のストロンチウム90 の排出基準と照らし合わせて高い値となっている。

※参考 堰内雨水排出基準:

・セシウム13415 Bq/L 未満

・セシウム13725 Bq/L 未満

・その他のガンマ核種が検出されていないこと(天然核種を除く)

・ストロンチウム9010 Bq/L 未満(簡易測定法により計測)

・タンク内の水質等を参考に、他の核種も含めて告示濃度基準を満たすこと

また、当該タンク内水の分析結果に比べ堰内溜まり水の分析結果の値が小さくなっているのは、タンクから漏えいした水が堰内に溜まっていた雨水と混ざり薄まったものと考えている。

<当該タンク内水の分析結果(6/2 採取)>

セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13Bq/L

セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18Bq/L

全ベータ 72,000Bq/L

<当該タンク堰内溜まり水の分析結果(6/2 採取)>

セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:12Bq/L

セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:17Bq/L

全ベータ 9,800Bq/L

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