私の世界・知らない世界―「2年前に地球をかすめた太陽風、直撃なら200兆円の被害も・・」と言うけれど!?
ネットのCNNのニュースからですが、CNNは“太陽風”と言っていますが、「大規模な“太陽嵐”が幸運にも地球をかすめ、事なきを得た・・」という話しです。
以前も「太陽の“スーパーフレア”発生の可能性?」で取り上げたことですが、この情報化社会の“電子技術なし”では、何事も始まらない便利社会を作ってしまった人間が、復讐されることがあるとすればその1つが“太陽嵐”です。全ての、電気に依存するインフラや電子装置、情報システムは壊滅状態になる可能性があります。
太陽風が直撃していれば甚大な被害が出ていたという
電気や通信・交通システムだけではなく、供給・管理を電気に依存する水道やガスもアウトです。もちろん、原発もで、止まっていても状況は同じ? で、廃炉の途中なんていう時は余計に大変です。
今までそんなことは無かった? と考えるのは、早計で、原発やネット社会など、過度の電気や情報システムに依存は、ここ50年もしないのです。1859年の太陽嵐(キャリントン・イベント/Carrington Event)は江戸末期で安政の大獄(吉田松陰の江戸送致が長州藩に下達される)の頃で、何の影響も無かったのです。
そして、最後に来るCMEは、ある程度時間が掛かるので予測可能ですが、その時、全ての電源(もちろん、電池も)を遮断する必要があります。
この世界で、そんなことが可能かどうか? です。
話しは別に:もう1つは、連星ブラックホールの降着円盤が出す光速ビーム(宇宙ジェット)が突然飛来することです。降着円盤のジェットがもろに地球に向かう方向になる必要があり、起こる確立はもの凄く低いはずです。
それと、その時は一瞬で全部蒸発? なので、幸せかも知れません。
降着円盤
連星系を形成するブラックホールは降着円盤を形成する場合がある。円盤は膨大な熱とX線を放射する。多くのものは宇宙ジェットを伴うが、ジェットの生成メカニズムははっきりとは分かっていない。ブラックホールの観測において非常に重要である。・・(=ウィキペディア)
『2年前に地球をかすめた太陽風、直撃なら200兆円の被害も
(2014.07.28 Mon posted at 16:14 JST)
(CNN) 2年前に観測された史上最大級の太陽風がもしあと1週間早く発生していれば、地球が直撃されて全地球測位システム(GPS)やインターネットなどのシステムが大打撃を被っていた可能性があるという研究結果を、米コロラド大学大気宇宙物理学研究所の研究者が学術誌に発表した。
2012年7月23日に観測された太陽風では、コロナ質量放出という現象によって太陽表面から放出されたプラズマが、地球の軌道上を横切った。
太陽活動によって地球が脅かされたのは今回が初めてではないという。米航空宇宙局(NASA)によれば、1859年に発生した巨大な太陽風では、キューバなどでもオーロラが観測され、電信線から火花が散ったり多数の建物から出火したりする被害が出た。
NASA太陽観測所のデータによれば、2012年7月23日の太陽風にもそれと同程度の威力があったという。
もし地球がこの太陽風に直撃されていれば、現在まで影響が残っていたことも考えられるとコロラド大の研究者は語る。NASA研究者も、停電が何カ月も続いて無線やGPSからトイレに至るまで、地球上の多くの技術が機能停止に陥っていたかもしれないと指摘した。
GPSやインターネット、衛星通信、スマートグリッドなどのIT技術の普及により、地球は太陽風のような現象の危険にさらされやすくなっているという。
全米科学アカデミーは、この規模のコロナ質量放出によって米国が被る損害を2兆ドル(約200兆円)超と試算、米国は国家安全保障上の危機にさらされかねないと予想している。
現在の太陽活動は比較的落ち着いているが、太陽風は予想がつかず、とてつもなく強力な宇宙嵐がいつ発生してもおかしくない状況だという。』
太陽風
太陽から吹き出す極めて高温で電離した粒子(プラズマ)のことである。太陽の表面には、コロナと呼ばれる100万度以上の密度の低い薄い大気がある。このような超高温では、気体が電子とイオンに電離したプラズマ状態になっており、太陽の重力でも、このコロナガスを繋ぎ止めることができず、陽子や電子が放出される。電気を帯びた粒子(プラズマ)が放出されたものが太陽風と呼ばれる。・・・
太陽嵐
太陽で非常に大規模な太陽フレアが発生した際に太陽風が爆発的に放出され、それに含まれる電磁波・粒子線・粒子などが、地球上や地球近傍の人工衛星等に甚大な被害をもたらす現象である。
太陽は、太陽黒点数の変化周期である約11年のほか、約200 - 300年などのいくつかの活動周期を持つと言われている。最も顕著なのは11年周期であり、およそ11年ごとに、活動が活発な極大期とそうでない極小期とを繰り返す。極大期には、人工衛星に搭載される電子機器などに被害をもたらすような強い太陽フレアが発生することがある。また、強い磁場、高密度のプラズマを伴った太陽風が磁気圏に衝突することで、強い電気エネルギーが磁気圏内に生成され、それが原因となって短波通信障害や地上の電力施設などにも被害をもたらすことがある。太陽活動に関する研究が発展した近年、大規模な太陽フレアによって上記のような様々な影響がもたらされることが考えられるようになり、「太陽嵐」と呼ばれている。
太陽嵐が発生すると、普通の太陽フレアよりも格段に多い電磁波(紫外線、光(可視光線)、赤外線、電波)、磁場の波、粒子線、粒子などが放出される。これらは通常、地球の磁気圏や大気圏を通過する際にほとんどすべてが減衰してしまう。例えば、紫外線は上部大気やオゾン層に吸収されるし、磁場、粒子線や粒子はまず磁気圏に捉えられたあと、上部大気を構成する粒子と衝突してエネルギーを放出し無害化される。唯一地表に届くのが大気の窓領域の電磁波、つまり可視光線や赤外線である。
太陽嵐のように規模が大きな場合でも、これらの防御機構は機能するため、プラズマ粒子などが直接地上に達することは考えにくい。一方で、間接的な影響は起こる可能性がある(ただし、2008年12月にテミスが観測したように磁気圏の穴=薄い場所があればそこから上部大気に直接影響が及ぶ可能性もある。この場合人工衛星等への影響が懸念される)。
太陽嵐により到達したプラズマ粒子等が溜まって磁気圏内に生成された電気エネルギーは、電離層に強い電流を流し、それによって激しい地磁気変動が発生する。さらにそれによる誘導電流が送電線に生成されると、この誘導電流が正弦波交流電流を乱し、電力関係の機器が壊れたり、発電所や変電所などの電力施設が破壊されて停電になるなど、大規模な被害が発生する。
太陽嵐により放出される電磁波などは、その速度の違いによって、3段階に渡って別々に到達する。まず、最初に到達するのが電磁波で、これは光速度で伝わるためわずか8分程度で到達する。これは主に電波障害を起こし、多くの通信システム(人工衛星、飛行機の無線など)が使用できなくなってしまう。
次に来るのが放射線で、これは数時間で到達する。宇宙飛行士などは放射線を遮蔽できるような施設内に避難しないと被曝してしまう。
最後に来るのがCME(コロナガス噴出、コロナ質量放出)と呼ばれるもので、2-3日後に到達する。この影響が最も危険であり、これに伴って磁気圏内に生成される電気エネルギーが原因となって発生した誘導電流が送電線に混入すると電流が乱れ、停電、電力システムの破壊を招く。これを防止するには、発電所などを停止して送電をストップし、強制停電を行うことが必要になると考えられている。大都市を中心に世界的に電力供給に影響が出ることが見込まれ、復旧に莫大な資金がかかり、経済的な損失を招くことになる。
はじめの電磁波到達を乗り切れれば、本体の太陽風の到達までに情報を発信して必要な措置を取ることができるため、主な対策として人工衛星による常時監視が挙げられる。これを担当している衛星として、NASAのACE がある。この衛星は地球と太陽のラグランジュ点付近で太陽嵐の常時監視をしており、太陽嵐の到達1時間前に太陽嵐を感知することができる。
過去の太陽嵐
●1805年
●1859年の太陽嵐(キャリントン・イベント/Carrington Event):非常に激しいCMEが発生、18時間足らずで地球に到達し現在でも史上最大とされる規模の磁気嵐を発生させた。まだ普及途中であった電信機器は回路がショートし火災が発生した。
●1958年:激しい太陽フレアとCMEが発生。アラスカのフェアバンクスでは非常に明るいオーロラが観測され、メキシコでも3度に渡ってオーロラが観測された。
●1989年:威力は1859年の太陽嵐と比較して半分程度のものであったが、カナダのケベック州一帯で停電が発生した。
●2003年11月4日:観測史上最も激しい太陽フレアは2003年11月4日のもので、人工衛星や惑星探査機に影響が及び、国際宇宙ステーションでも念のため避難が行われた。しかし、被害は限定的で一時的なものであった。この観測史上最大の太陽フレアはX28であったが、これをはるかに凌ぐ規模の太陽フレアが発生する可能性が指摘されている。
●2012年7月23日:1859年の太陽嵐に匹敵する威力の太陽風が地球の傍をかすめていたと、NASAが2014年7月になってから公表した。太陽風は地球の軌道上を通っており、発生が1週間前にずれていた場合には地球に直撃する恐れがあった。一方、NASAの太陽観測衛星「STEREO-A(ステレオA)」を直撃しており、同衛星が収集したデータを分析したことで今回の太陽嵐の威力が判明した。・・・(=ウィキペディア)
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