騙されてはいけない1098―今起こっている福島原発事故・「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み」って!?
東電の8月11日の記者会見配布資料「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(訂正版)」とネットのNHKニュースからです
東電は『汚染地下水の浄化排水建設申請』(NHK)ということで、「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(訂正版)」は、その理由と言い訳の縷々(ルル)とした説明です。
NHKニュースによると、「『後出しじゃんけん』と言われるかもしれないが・・」という発言があったようですが、その例が港湾に鋼管を打ち込んで作った海側遮水壁に見られます。
以下、「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(訂正版)」の一部を抜粋したものですが、「2、地下水の状況について」の「現在の地下水の流れ」(図は分かりやすいように拡大しています)では、海側遮水壁は一部分が開けられていて、意図的に地下水を逃がしています。全部閉じてしまうと、地下水ドレンなどからの汲み上げ量を相当(100トン単位?)増やさなければならないのです。地下水位を上昇させると、建屋地下への流入が増加して、より汚染水の増大を招くのです。
つまり、“海側遮水壁”は汲み上げ地下水の海への排水が前提となるものです。そうでないと、トンデモない貯留量になって行きます。現在でも60万トン? に近く、最近の雨で増加しているはずです。
『汚染地下水の浄化排水 建設申請(8月11日19時04分 NHKニュース)
東京電力は、福島第一原子力発電所で汚染された地下水をくみ上げ浄化したうえで海に排水する計画を巡り、排水管などの設備の建設を原子力規制委員会に申請しました。
地元の同意がなければ排水しないとしていますが、漁業関係者からは風評被害を懸念する声が相次いでいて、実際の運用を巡っては反発も予想されます。
東京電力は、福島第一原発で汚染された地下水が海に流出している対策として、ことし9月までに護岸沿いに「遮水壁」と呼ばれる鉄製の壁を作り、地下水をせき止めてくみ上げるとともに、原発の建屋の周囲にある「サブドレン」と呼ばれる井戸からも地下水をくみ上げ、一定の基準まで浄化したうえで海に排水する計画です。
この計画を巡り、東京電力は先週までに地元の漁業関係者に説明した結果、設備の建設自体については異論は出なかったとして、護岸沿いで地下水をくみ上げる設備や浄化した地下水を海に流す排水管について11日、原子力規制委員会に建設の認可を申請しました。
福島第一原発では、汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」は行われていますが、汚染された地下水を浄化して海に放出することはこれまで行われていません。
東京電力は「汚染された地下水が直接海に流出している現在の状況が改善される」としたうえで、地元の同意がなければ排水はしないとしています。
これに対して漁業関係者からは風評被害などを懸念する声が相次いでいて、実際の運用を巡っては反発も予想されます。
【東電「現状では必要なこと」】
福島第一原子力発電所で汚染された地下水をくみ上げ浄化したうえで海に排水する計画について、東京電力は「『地下水バイパス』のときも地元には心配をかけ申し訳なく思っている。今回、さらに建屋に近い所で地下水をくみ上げて浄化して海に流すことは、地元にとって非常に心配と認識しているが、現状で海に流れ出している放射性物質を減らすには必要なことだ。設備の建設を先行させ、『後出しじゃんけん』と言われるかもしれないが、地元の方々にはご理解をいただきたい」と話しています。』
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