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2014年8月31日 (日)

騙されてはいけない1116―今起こっている福島原発事故・「堰床部に雨水が溜まった箇所!?」

東電のHPの「報道・データ」の830日の「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」からです。

日報の中の下線を引かれた「最新のパトロール結果」の内容ですが、タンクエリアの堰内の“雨水溜り”のことで、「堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている」は変な発言で、「漏えい確認ができない堰内溜まり水」があり、「目視点検によりタンクに漏えいを確認できない」のに、「遮へい効果」で線量が低くなれば“少しの漏れ”が検出確認出来ないことになるのでは? と心配に思うのです。

<最新のパトロール結果>

8月29日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

大体、30日に雨水堰内溜まり水が存在すること事態が変で、少しでも懸命に排水ではないようです。以下は気象庁の浪江と富岡の8月降雨データですが、26日に多目の雨(浪江で日雨量84.5mm)が降って以来、2729日は大した雨ではありません。

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少しの雨溜まりで“排水作業を見合わせ”なのか、もともと、排水能力(ポンプや排管、一時貯留タンクなど)が低い? のか、もしくは作業環境が悪く作業員の数が足りない?・・など、色々考えてしまう状況です。

話しは別に:最近になって、いつもの記者会見配布資料「福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)」とは別に、詳しい記述の「福島第一原子力発電所の状況について」の“日報”があることを知りました。

“廃炉プロジェクト”を見ていて、その1番後に「その他、最新のお知らせは「報道・データ」をご覧ください。」とあるので、「報道・データ」をクリックして分かったものです。

<東電の報告>(挨拶文は除き参考までに全文を後で載せておきます)

※下線部が新規事項

※8月29日午後0時45分頃、3号機使用済燃料プール内瓦礫撤去作業において、燃料交換機の操作卓をクレーンにてつり上げるため専用治具で操作卓をつかもうとしたところ、操作卓が当該プール東側中央付近に落下。落下した燃料交換機の操作卓は、燃料ラック上部に設置してある養生材(鉄板高さ30cm程度)と、当該プール内の瓦礫の間に落下していることを確認。瓦礫の下部に燃料が2体あることから、今後水中カメラにて詳細に状況を確認する。なお、3号機使用済燃料プール内瓦礫撤去作業は遠隔作業により無人で行われており、作業員の負傷はなし。3号機使用済燃料プール付近の線量は3.2mSv/hで通常値と変化はなく、発電所構内の線量とともに継続監視中。午後1時30分の当該エリアダストモニタ値および午後1時40分のモニタリングポスト値に有意な変化はなく、引き続き継続して監視を行う。3号機使用済燃料プール代替冷却系については、8月25日より停止していたが、プール水の放射能分析のため、本日午後2時37分に起動。なお、プール水温度は冷却停止時の28.4℃から35.5℃まで上昇したが、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度の管理上問題はない。使用済燃料プール水の放射能分析の結果、

・セシウム1342.6×10-2Bq/cm3

・セシウム1377.6×10-2Bq/cm3

・コバルト 601.1×10-0Bq/cm3

定期的に実施する使用済燃料プール水の放射能分析結果と比較し、有意な変動はない。

また、プラントパラメータ等については、異常は確認されていない。

<関連パラメータ(午後5時30分現在)>

・モニタリングポスト:有意な変化なし

・原子炉建屋オペフロ雰囲気線量:有意な変化なし

・使用済燃料プール水位:有意な変化なし

・スキマーサージタンク水位:有意な変化なし

・当該エリアダストモニタ値:有意な変化なし

なお、上記の関連パラメータについては継続監視を実施する。

《1号機(平成24年4月19日廃止)》

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中

・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中

・原子炉格納容器ガス管理システム運転中

・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《2号機(平成24年4月19日廃止)》

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中

・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中

・原子炉格納容器ガス管理システム運転中

・使用済燃料プール循環冷却系運転中

・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年8月27日午前1037分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。

・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中

・原子炉格納容器ガス管理システム運転中

・使用済燃料プール循環冷却系運転中

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年8月19日午後4時18分~)

・使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業については、5月16日に当該作業で使用していたクローラクレーンに不具合が確認されたため、中断していた。その後、予定していたクローラクレーンの年次点検にあわせて、不具合箇所の修理が完了したことから、8月25日より当該作業を再開することとした。

作業の再開に伴い、燃料交換機撤去対象機器に残存している油が使用済燃料プール代替冷却系に混入することを防止するため、8月25日~10月中旬(予定)の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間、当該冷却系を停止する(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。なお、冷却停止時の使用済燃料プール水温度は28.4℃、冷却停止時のプール水温度上昇率評価値は0.114/hで、停止中のプール水温上昇は約15℃と評価されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度の管理上問題ない。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。

<作業実績>

8月25日午前5時50分停止(停止時温度:28.4℃)

8月29日午後2時37分起動

《4号機(平成24年4月19日廃止)》

・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)

・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動(4号機原子炉建屋および共用プール建屋の天井クレーンと燃料交換機の年次点検により、一時中断)

・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》

・冷温停止中

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》

・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》

・セシウム吸着装置停止中

・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中

・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中

・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

《地下水バイパスの状況》

※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

※平成26年8月28日採取分の分析結果において、地下水バイパス揚水井No.12のトリチウム濃度が1,900Bq/Lであり、一時貯留タンクでの運用目標値1,500 Bq/Lを上回っていることを確認したことから、当該揚水井の汲み上げを8月29日午後8時17分に停止。地下水バイパス揚水井No.12のトリチウム濃度が運用目標値を超えていることから、今後、一時貯留タンク内の評価を行う。

※1~4号機原子炉建屋等への地下水流入抑制対策として設置した地下水バイパス設備について、地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日8月20日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認したことから、8月29日午前10時2分、海洋への排水を開始。同日午前1010分に漏えい等の異常がないことを確認。同日午後6時33分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。なお、排水量は2,117m3

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。

<最新のパトロール結果>

8月29日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>

前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>

前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。

平成251127日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>

平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。

1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成251211日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>

前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》

※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

《地下貯水槽の状況》

※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>

地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>

前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

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