私の世界・知らない世界―「イラクで迫る危機、ヤジディ教徒とは・・その④:大規模な洪水が起きる恐れ!?」
ネットのBBCの“Kurdish forces 'break IS hold on Mosul dam'”:「クルド兵士、“イスラム国”占領のモスル・ダム奪還へ」とCNNのニュースからです。
CNNは「米軍は16日、イラク北部モスルとアルビル近郊で、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国(IS)」の装甲車を空爆した。IS支配下にあるモスル・ダムの奪還作戦へ・・」と報道しています。
ただし、「・・援護だったとの情報もある」とCNNは少し控えめで、BBCは「米軍が空爆で支援(サポート)」とハッキリ言っています。
モスル・ダム
『米国の空爆でサポートされたクルドの地上部隊は、日曜日の朝にモスルダムを奪還の作戦を開始しました。8月7日にモスル・ダム施設をイスラム国(IS)の過激派によって押収され、それはイラク北部に水と電気を供給しており、下流域の洪水発生に使用される恐れがある、戦略的に非常に重要・・・』(BBCニュースより要訳)
米軍航空機の支援で戦うクルド兵士
モスル・ダムサイトから上がる煙
モスル・ダムへ向うクルド兵士
武装勢力によって奪取されたモスル・ダムサイト
CNNニュースの“ペシュメルガ”というのは“クルド人自治区の民兵組織”のことです。「ペシュメルガの報道官は、米軍の空爆を認める一方、地上部隊による作戦は否定した」というのです。とすると、写真のクルド兵士は「いったい、誰なのか・・?」ということです。
そして、米軍が悩ましいのは、クルド人の過激派組織の存在です。イスラム国(IS)と“今は”敵対関係ですが、トルコやシリア、イラクなどで、クルド立国を目指す反体制過激派組織です。ヤジディ教徒が多く篭るという“シンジャルの山中”は彼らの拠点なのです。
イスラム国(IS)を叩くと、クルド立国派勢力が力を持ち、シリアやトルコ、そしてイラク政府が困ることになります。
ここに至って、アサド政府(一応、反アメリカ)が空軍で攻撃という話もあり、トルコもジッと静観には限界があります。
何処にどう空爆や支援物資の投下? というか、「あんたは、何処の誰? で、何派・・」という問題と、モグラ叩きの様相が見られます。
複雑なジグゾウパズルとモグラ叩きを同時に解くようで、脳がぐちゃぐちゃになりそうです。(アメリカに同情的発言・・)
『米軍、モスル近郊を空爆 ダム奪還作戦を援護か
バグダッド(CNN) 米軍は16日、イラク北部モスルとアルビル近郊で、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国(IS)」の装甲車を空爆した。IS支配下にあるモスル・ダムの奪還作戦への援護だったとの情報もある。
モスル・ダムはモスル市街の北約50キロのチグリス川に建設されたイラク最大の水力発電施設。今月初めに激しい戦闘の末、ISに制圧された。ダムが決壊したり、ISが水門を開いたりした場合、首都バグダッドまで及ぶ大規模な洪水が起きる恐れがある。
米軍はモスルとアルビル近郊で戦闘機と無人機による空爆を計9回実施したと発表したが、詳細は明らかにしていない。
現地の治安を担うクルド人部隊、ペシュメルガの将官が匿名でCNNに語ったところによると、米軍の空爆は16日早朝に実施され、同時に地上でペシュメルガの部隊がダム奪還作戦を開始したという。
これに対してペシュメルガの報道官は、米軍の空爆を認める一方、地上部隊による作戦は否定した。
イラクのハキム国連大使は15日、ISに対する米軍の空爆強化を要請していた。
米軍は、15日にISに襲撃されたクルド系少数宗派ヤジディ教徒の村、北部コジョの付近でも空爆を実施したと発表した。ISはコジョで80人以上の男性を殺害、100人以上の女性を拉致したとされる。
コジョ襲撃の規模はさらに大きかった可能性もある。ヤジディ教の指導者は英テレビ局とのインタビューで、男性350人が殺害され、女性や子どもら1000人が拉致されたと述べた。』
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