騙されてはいけない1150―今起こっている福島原発事故・「ホウ酸水タンクの移設!?」
東電の10月14日の記者会見配布資料「福島第一原子力発電所構内のホウ酸水タンクの移設について」からです。
ホウ酸水は核燃料デブリの臨界を制御(ウランの核分裂反応の制御)するためのもの、臨界事故用ですが、以下の説明にあるように予防的な、崩壊熱で核燃料全体が高温になる前に投入するもの? と考えられます。
今はしていないと思いますが、以前、原子炉の注入水にホウ酸水を混入していた時がありました。
ホウ素の高い中性子捕獲能力を利用して、原子炉の核分裂で生成する熱中性子の吸収剤として利用されることがある。この場合は容易に水溶するホウ酸として利用することが多く、ホウ酸水の場合は冷却材も兼ねる。なお、放射性核種の原子核崩壊は熱中性子がなくても自発的に起こるものであるため、吸収剤としてのホウ素は役に立たない。従って、崩壊熱で原子炉が高温となる状態は、別の手段で冷却を行う必要がある。
毒性:ホウ酸を飲み込んだりすると消化器系からほぼ全量が吸収されて神経中枢に影響を与える。症状としては吐き気・嘔吐・下痢などがあり、その致死量は成人でおよそ15-20 gである。濃度の高い水溶液が皮膚に付着した場合は炎症を起こす場合もある。ホウ酸の発がん性は確認されていない(=ウィキペディア)
何しろ、その方面(放射能・化学)はど素人、専門外ですが、小学校の理科実験で使うくらいで、ホウ酸水に問題があると思えないのですが、漏れを気にして場所を防液堤のあるところに移す意味が分かりません。
もっとも、水位は良いとして、「温度を一時的に維持できない・・」と温度管理が必要で、「あらかじめ安全措置を講じて作業・・」だそうで、何か高濃度の放射性物質溶液みたいです。
ホウ酸水タンクの場所
話は別に:昨日、『騙されてはいけない1149・・・「豪雨で上昇? 地下水観測孔№1-6の全β780万Bq/L!?」』で豪雨による地下水観測孔№1-6の放射性物質濃度の上昇を報告しましたが、“話の続き”で言った「テレビなどの報道では、台風19号のため福島第一の原子炉建屋にも雨水が相当流入した」に関する報告の「10月14日、台風19号の降雨の影響により以下の各建屋にて漏えい検知器が動作・・」がHPの「原子力発電所の状況について(日報)【10月14日:午後3時現在】」にあったので、載せておきます。
福島第一原子力発電所の状況について(日報)【10月14日:午後3時現在】
※10月14日、台風19号の降雨の影響により以下の各建屋にて漏えい検知器が動作。
<4号機タービン建屋>
・平成26年10月14日午前1時30分頃、4号機タービン建屋1階搬入口付近の漏えい検知器が動作。現場状況を確認したところ、搬入口より雨水が吹き込んでいること、当該検知器近傍の滞留水移送配管等から漏えいがないことを、同日午前2時8分に確認。
<2号機タービン建屋>
・同日午前1時59分頃、2号機タービン建屋1階搬入口付近の漏えい検知器が動作。
現場状況を確認したところ、搬入口より雨水が吹き込んでいること、当該検知器近傍の滞留水移送配管等から漏えいがないことを、同日午前2時21分に確認。
<1号機タービン建屋>
・同日午前3時7分頃、1号機タービン建屋1階南側電気品室の漏えい検知器が動作。現場状況を確認したところ、1号機廃棄物処理建屋入口上部からの水の流入を、同日午前3時38分に確認。
<3号機原子炉建屋>
・同日午前3時13分頃、3号機原子炉建屋1階北東の漏えい検知器が動作。現場に設置してあるウェブカメラで確認したところ、原子炉建屋1階西側からの水の流入を、同日午前3時30分に確認。
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