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2014年10月11日 (土)

私の世界・知らない世界―「イスラム国から助けて! とアピールのイラク」と“スンニー・トライアングル”!?

ネットのBBCニュースから「イスラム国からアンバル州を助けて! とアピールのイラク」:“Iraq appeals for help in Anbar against Islamic State”、「イラク当局は、西部のアンバル州(Anbar)がイスラム国(IS)過激派に征服される可能性があると、軍事援助のための緊急アピールを行った」という話です。

イラクのアンバル州(Anbar)はスンニー・トライアングルといわれる一角を北東部に占める地域で、スンニー・トライアングルはスンナ派ムスリム(イスラム教徒)のアラブ人が住民の多数を占め、2003年のイラク戦争によって崩壊したサッダーム・フセイン政権の支持基盤の地域でした。

スンニー・トライアングルの拠点都市の1つ、ファルージャは“ファルージャの戦い”などで有名だったアルカイダ・元バース党の拠点とされ、アブー=ムスアブ・アッ=ザルカーウィー率いるアルカイダもこの街を根拠地としていたのです。

スンニー・トライアングル:首都バグダードを南東の角、サッダーム・フセインの出身地であるティクリートを北の角とし、ラマディを南西の角として三角形

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イラク軍は数週間ラマディで武装勢力と戦ってきた(BBCより)

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イスラム国兵士はアンバル州の陸軍基地や警察署を攻撃

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ファルージャとラマディ

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アメリカは空爆でイラク軍を支援していますが、元を正せば“ファルージャの戦い”などで、自分たちが兵士や軍事施設だけでなく、非戦闘員(市民の女子供)や病院などの施設を“ぼろくそに叩いた”街と地域です。

スンニー・トライアングル

イラクのバグダード北西のおおよそ三角形の地域のことを指す通称。宗教的にはシーア派が多く、民族的にはクルド人も少なくないイラクにおいて、スンナ派(スンニー)ムスリム(イスラム教徒)のアラブ人が住民の多数を占める地域であり、2003年のイラク戦争によって崩壊したサッダーム・フセイン政権の支持基盤であった。

首都バグダードを南東の角、サッダーム・フセインの出身地であるティクリートを北の角とし、ラマーディーを南西の角として三角形を描くことからスンニー・トライアングルと呼ばれる。

イラク戦争開戦後、イラク中部に侵攻したアメリカ軍に抵抗するゲリラが続発した地域であり、20031214日にサッダーム・フセインはスンニー・トライアングルの内側にあたるティクリート南15kmの町で潜伏していたところを発見され、拘束された。

2004年春には、331日にバグダードとラマディの中間に位置するファルージャでアメリカ合衆国の民間人が殺害された事件をきっかけに地元武装勢力が蜂起し、町の治安維持を担当するアメリカ海兵隊との間で激しい戦闘が行われた。

ファルージャの戦闘

イラク・ファルージャにおいて2004年に発生したアメリカ合衆国軍とイラク武装勢力との間の戦闘である。

ファッルージャは首都バグダードの西方に位置し、スンナ派ムスリムの多いスンニー・トライアングルの中核をなしている。サッダーム・フセイン元大統領の政党バアス党の幹部を輩出するなど、サッダーム支持者が多く、1991年の湾岸戦争、2003年のイラク戦争で激しい反米運動を展開するなど、暫定統治にとって障害となっていた。

・・・

南部での紛争が続く間、スンニー・トライアングルでは武装勢力の動きが活発化した。このため、9月に入ると米軍はこれらの掃討を行う必要に迫られた。9月上旬にモースル、マハムディア周辺、ラマディを攻撃、10月にはサマラを攻撃し、武装勢力を掃討した。この一連の掃討作戦中にもっとも持続的に攻撃が行われたのがファルージャであった。

他の都市では短期間で戦闘を終結させたが、ファルージャに対しては連日緩やかに攻撃を加えて包囲掃討作戦への下準備とした。

・・・

作戦の結果、多数のイラク人、住民が殺害された。米軍は、411日からは空爆を中心とする大規模な攻撃を開始し、さらに多くの住民を殺害した。殺害された住民の数は600人とも千人以上とも言われる。殺害された住民のうち25%は女性で、25%は子供だったとも言われている。私立病院の院長ターリブ・アル=ジャナビーによると「米軍は、病院も一般住民も武装戦士達も、区別することなく攻撃した」という。民家に武装勢力がいるという誤った情報によるピンポイント爆撃によって多くの民家が破壊された。ファルージャ市内にある70のモスクのうち39がこの戦闘で破壊された(アル=ジャナビーの病院も三度くりかえして、米軍による攻撃を受けたという。しかし、住民側は武装勢力と一体化しており米軍からは区別が不可能であるのも事実である)。完全制圧を目指した米軍であったが、ファッルージャ市内での惨状がマスメディアによって報道されると、イラク各地での反米運動の他、世界から非難が沸き起こり、作戦を中止せざるを得なかった。413日に米軍は停戦の上交渉を開始。ファッルージャ防衛軍の設立を認め、51日、ファッルージャ市内から撤収し郊外東縁の陣地以遠に退いた。

ファッルージャ防衛軍の司令官には、ジャースィム・ムハンマド・サーリフ元共和国防衛隊指揮官が就任した。サーリフは共和国防衛隊の軍服で市内に入城、ファッルージャ市民から熱烈な歓迎を受け、さながら凱旋将軍のようであった。しかし、サーリフが軍将校時代の1991年にシーア派住民虐殺に関わっていたこと、サッダームと密接な関係であった経歴から、イラクのシーア派勢力から反発が出たため、同じく元RG将校ながらサッダームと対立し、国外追放された経歴を持つムハンマド・ラティーフ将軍が代わりの司令官に任命された。しかし、ラティーフも1980年代にクルド人が大量虐殺された軍事作戦に関与していたとして、再びシーア派・クルド勢力から反発が起きた。ファッルージャ防衛軍は、後に多くの隊員が脱走して、逆に武装勢力側に付いて米兵を襲撃するという事態が起こり、解散させられた。

この攻撃により市民の対米感情は更に悪化し、この後アブー=ムスアブ・アッ=ザルカーウィー率いるアルカイダもこの街を根拠地とするに至ったと考えられた。武装勢力はこの地で、誘拐した外国人の殺害を繰り返したとされている。・・・(=ウィキペディア)

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