騙されてはいけない1281―今起こっている福島原発事故・「1号機の原子炉格納容器内の水位、約35cm低下・・!?」
東電の5月28日の記者会見配布資料「1号機PCV内滞留水水位について(常設監視計器の再設置結果)」からです。
東電は、1号機の原子炉格納容器(PCV)内滞留水水位が約35cm下がっていることを報告していますが、水面位置が前回調査(平成24年10月)の約OP.9,050mmから今回約OP.8,700mmになったものです。
2年半以上前のデータから、「滞留水水位が約35cm下がっている・・」は、少し大袈裟では? という感じ、注水量を絞れば当然に思うものです。
少し気になるのは、格納容器底部のP.6,180mm(OPでなく“P”?)の数字をそのまま計算すると約2.52mの深さの水が溜まっているのですが、“P”が最低潮位面ではなく、平均海面とすると約-1.3m程度の差があることになり、底部からの水深が約1.2m(約2.52mの深さが半減)になります。
ただ、「3.《H27.4》常設監視計器設置位置」の図にはOP.6,180mmとなっているので単なる編修ミス? で、約2.52mの深さです。
1号機格納容器の漏洩箇所が“真空破壊ラインベローズ”と“サンドクッションドレンライン”とあるのですが、べローズは「蛇腹の継ぎ手」のことで2真空破壊装置“は東電の資料を載せておきます。
ベローズ(bellows):蛇腹を意味する英語。・カメラに使われる蛇腹。接写用の装置、もしくは、蛇腹を使ったピント調節機構。 ・ふいご ・肺 ・液体や気体等を扱う配管系における蛇腹構造を持った伸縮管、または伸縮管継手。(=ウィキペディア)
真空破壊装置(東電の「原子炉格納施設について【平成22年2月1日】」より)
大阪湾最低潮位(Osaka Peil)
大阪湾における潮汐の最低値を定めたもの。O.P. と略される。なお、「Peil」は、「水位」または「基準面」を表すオランダ語である。
1874年(明治7年)に大阪港(天保山)の最低潮位をO.P.±0.0mと定義した。1963年以降は、東京湾平均海面(T.P.)とは、O.P. = T.P. + 1.3000mの関係がある。すなわちO.P.の基準面は、T.P.の基準面より1.3000mだけ低い。例えば、O.P.4.3m を換算すると、T.P.3.0m となる。
なお、T.P.は平均海面からの高さであるのに対して、O.P.は最低潮位からの高さであるので、大阪湾の平均海面が東京湾の平均海面と比べて1.3mだけ低いわけではないことに注意すべきである。
潮位は、本来は満潮と干潮の間の平均海面を基準面とし、海抜ゼロメートルとして標高の基準としているが、実際に潮位を表す場合は潮位が負の値とならないよう干潮時(最低潮位)を原点としている。
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