私の世界・知らない世界―「西アフリカで3000キロの鉄道網実現へ・・!?」
ネットのCNNのニュースから「ナイジェリア、ブルキナファソ、ニジェールなど、アフリカ西部各国を結ぶ3000キロの鉄道網が計画されている」という話しです。その鉄道網の母体となるのは、ベナン・ニジェール鉄道とアビジャン・ニジェール鉄道(計画)のようです。
ベナン・ニジェール鉄道の“北線”はベナンのコトヌーと北部のパラクーを結ぶ全長438kmの路線で、有効な路線はベナンの真ん中辺りまでで、ベナンとトーゴ、ガーナはウィキに鉄道網の図があったので紹介します。これで見ると、海岸線の路線の一部は鉄道網に利用出来そうです。
アビジャン・ニジェール鉄道(計画)はコートジボワールのアビジャンとブルキナファソのワガドゥグーとを結び、カヤまで路線は延びているのですが、ニジェールまでは届かず、計画は頓挫しています。
コートジボアールはウィキの鉄道網の図がないので国連の地図を代用、分かり難いと思うのですが、アビジャンからブルキナファソの国境まで路線があるようです。
マップで見るとブルキナファソのカヤには小さな駅があるようで、線路らしきものはまだ先へ延びています。
アビジャン・ニジェール鉄道の線路の末端と思われる、コートジボアールのアビジャン港の駅(トレイン)とブルキナファソのワガドゥグーの中心駅のゲアセントラル駅で、写真を載せていますが、鉄道がワガドゥグーまで開通して、華やかに持て囃された当時(1954年頃)のもののようです。
計画に茶々を入れるつもりはないのですが、CNNが言う“巨大鉄道網”の本当の姿? というか、「アフリカ大陸の大きさに比べると余りにも小規模・・」という実態は、以下の図を見れば分かると思います。(それで見出しには、巨大は付けたくなかった・・)
アフリカのインフラの整備が余りにも遅れているという、どうしようもなく哀しい現実があります。
『西アフリカで巨大鉄道網実現へ 経済発展を視野に
(2015.05.24 Sun posted at 21:00 JST)
(CNN) われわれの携帯電話、ノートパソコン、自動車、飛行機に使用されている鉱物の大半は、資源豊富な西アフリカの地域に見つけることができる。そんな地域で今、採鉱地と港湾を結ぶ国際的な鉄道プロジェクトが進んでいる。
ナイジェリア、ブルキナファソ、ニジェールなどの西アフリカ諸国では、鉱物の輸出量が現在の年間10万9000トンから2030年には年間340万トンに増加すると見込まれ、経済発展の主要な原動力として期待されている。
しかし、それだけの急成長を遂げるには、採掘現場から主要な港に鉱物を輸送するためのインフラ整備が必要になる。
鉄道は、最も費用効率の高い陸上長距離輸送手段の1つと考えられているが、西アフリカの鉄道はまばらな上に各線がつながっていない。新たな国に入るたびに別の列車への荷物の積み替えを余儀なくされ、鉄道輸送のコストを引き上げる原因となっていた。
そこで現在、西アフリカ諸国と採掘会社各社は、全長3000キロという巨大な鉄道プロジェクトに投資している。このプロジェクトが完成すれば、ベナン、ブルキナファソ、ニジェール、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、トーゴが鉄道で結ばれることになる。
この鉄道網は、新たに建設される鉄道と今後改修が予定される既存の鉄道とを結ぶもので、アフリカ大陸で最も輸送コストが高いニジェールなどの内陸の国々は特に恩恵を受けることになる。
輸送される鉱物は大半のアフリカ諸国にとって商業的重要性が高いことから、鉄道網の完成はアフリカの経済発展をさらに加速させる可能性も秘めていると専門家らは指摘する。』
ベナン・ニジェール鉄道輸送共同体(Organisation Commune Benin-Niger des Chemins de Fer et des Transports、OCBN)
ベナンの鉄道。北線、西線、東線の3線があるが、東西両線は運休中。北線はベナン最大の都市であるコトヌー港と北部の中心都市であるパラクーを結ぶ全長438kmの路線である。軌間は1000mm、非電化単線である。ベナン・ニジェール鉄道輸送共同体はベナンが63%、ニジェールが37%を出資しており、ベナンのみならず海を持たないニジェールの主要輸出ルートとなっている。起点のコトヌーにはニジェールの自由貿易区域があり、終点のパラクーには貨物のターミナルがあり、ニジェール向けの貨物はここでトラックに積み替えられ、ベナンの北の国境であるマランヴィルへと運ばれ、ニジェール川を越えてニジェールの南の国境であるガヤからニジェール国内へと運ばれる。
同線は、1912年に起点のコトヌー からサベーまでの路線が開通し、のちにパラクーまで延長した。1959年にはベナン(当時はダオメー)とニジェールの自治政府によってダオメー・ニジェール鉄道輸送共同体が設立された。この会社は内陸国ニジェールの首都ニアメまで路線を延ばすことを目標とし、1976年に建設に合意。1978年にいったん着工したものの、資金難により工事は中断された。2006年に旅客サービルを廃止し、現在貨物専業である。
<輸送実績>
2006年まで、旅客、貨物サービスが行われていたが、2006年に旅客サービスを廃止し、現在貨物専業である。
<旅客サービス>
1996年には、旅客数年間71.5万人であり、その後数年間輸送量を維持していたが、2000年以降急激に低下し、最終年の2006年には、年間9.7万人にまで至った。
<貨物サービス>
1995年には、年間38.9万トンの輸送量があったが、1999年以降低下し、2011年には年間7万トンにまで低下している。2012年現在、コトヌー - パラクー間を1日あたり3便運行されており、所要時間は平均13~17時間であり、表定時速は約30kmである。
アビジャン・ニジェール鉄道(Abidjan-Niger Railway)
コートジボワールの首都アビジャンとブルキナファソの首都ワガドゥグーとを結び、カヤまで伸びる鉄道路線。全長1,245km。628kmがコートジボワール領内を、617kmがブルキナファソ国内を走る。軌間は1,000mmの狭軌である。計画ではブルキナファソ国内をさらに東進し、ニジェールの首都・ニアメまで建設される予定であったが、一部延伸はあったものの現在まで計画は実現していない。・・・
<運営>
1904年よりアビジャン・ニジェール鉄道(RAN)が一括して全路線を運営していたが、1989年に国境を境にコートジボワール鉄道とブルキナファソ鉄道の運営に分かれた。その後、1995年からは上下分離が行われ、鉄道輸送はシタレール社が一括して行い、インフラ管理は両国の鉄道資産管理会社がそれぞれ行っている。
<現状>
特に内陸国のブルキナファソにおいては輸出ルートとして、また交通手段としても非常に重要な鉄道であるが、管理は上手くいっておらず、再建のために経営主体は二転三転した。同区間はバスが頻繁に走っており、輸送は道路が中心となっている。さらに2002年に勃発したコートジボワール内戦によりコートジボワール国内の鉄道が南北の勢力に分断されてしまい、運行が制限され、大打撃を受けた。
アビジャン(Abidjan)
コートジボワールの最大都市。同国南部に位置する旧首都。1983年に首都が240km北のヤムスクロに移転されたが、現在も行政・経済の中心地として、事実上の首都機能を果たしている。人口は約366万人(2003年)。・・・
<鉄道関連部分の記載>
1904年にアビジャンからニジェールのニアメまでを繋ぐための鉄道の建設が着工された。1934年7月1日に首都がバンジェルヴィルから遷都され、アビジャンが首都になった。1936年に建設が始まった運河は1950年7月に完成し、運河の完成を以て1951年1月1日にアビジャン港が開港した。鉄道建設は、1954年にオートボルタ(現ブルキナファソ)の首都ワガドゥグーまで延びたところで終了した。・・・(=ウィキペディア)
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