騙されてはいけない1290―今起こっている福島原発事故・「凍結管設置作業・・!?」
東電の6月11日注)の記者会見配布資料「福島第一原子力発電所陸側遮水壁 凍結管設置作業の進捗状況について」と再度6月5日の「プレスリリース 2015年」、『「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請の一部補正について』の資料「2.6 滞留水を貯留している(滞留している場合を含む)建屋」の「陸側遮水壁設置による地下水流入量の低減」とネットのNHKニュースからです。
東電の「陸側遮水壁 凍結管設置作業の進捗状況」の報告によると、陸側遮水壁工事はかなり進んでいるようです。
注)10日として、間違っていました。スミマセン。
ただ、NHKニュースが「廃炉工程表の2年ぶり見直し・・」を報じているように、現場作業はかなり大変? というか、東電の「環境や作業員のリスク低減を最優先に・・」という発言から分かるように、まだ本格作業に入っていない現段階でも、現場の放射能環境は侮れないもので、原子炉建屋内に入らねばならないというのは過酷な状況です。
因みに、陸側遮水壁工事でもその大変さ? を示す資料を紹介しておきます。
陸側遮水壁工事:削孔すると汚染水が湧き出るので、クローズドな水処理システムが必要
海側の削孔は、特に高濃度の汚染水に要注意
原子炉近辺の高線量地区は放射能低減策が必要
作業員は防御服内に被ばく線量低減チョッキ? などを着け、緊急退避場所を用意
『福島第一原発の廃炉工程表 2年ぶり見直し(6月12日13時14分 )
政府と東京電力は福島第一原子力発電所の廃炉に向けた工程表を2年ぶりに見直しました。溶け落ちた核燃料の取り出しを始める時期については従来のまま6年後からとされていますが、使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しについては、がれきの撤去や除染などに時間がかかるとして、最長で3年遅れる見通しを示しています。
福島第一原発の廃炉への道筋を示す工程表は、おととし6月に改定されたあと、作業の進み方などを踏まえて今回2年ぶりに見直され、12日に開かれた政府と東京電力などの会議で正式に決定されました。
この中では、使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しについて、がれきの撤去や除染などに時間がかかるため、1号機と2号機は平成32年度から、3号機は平成29年度からそれぞれ始めるとしていて、前回の工程表と比べると1、2号機で3年、3号機で2年遅れる見通しを示しています。
また、溶け落ちた核燃料を取り出す方法について、従来の工程表で示されていた原子炉を覆う格納容器を水で満たして放射線を遮りながら取り出す「冠水工法」と呼ばれる方法に加え、事故で損傷した格納容器の水漏れを止めることや、耐震性の確保が想定以上に難しいとして、水で満たさずに取り出す「気中工法」も検討を進めることが明記されています。
そのうえで2年後をめどに取り出し方の方針を示し、3年後の平成30年度前半に具体的な方法を決めるとしている一方で、取り出しは従来の工程表どおり6年後の平成33年までに始めるとしています。
しかし、いつ、どの号機から溶け落ちた核燃料の取り出しを始めるのかといった具体的な計画は示されませんでした。
経済産業省は「溶け落ちた核燃料の取り出しについては、方法をどうするかによって開始の時期は大きく変わるが、6年後までに間に合う方法もあると考えている」と話しています。
「優先順位つけ対応」「確実に実行」
宮沢経済産業大臣は閣議後の記者会見で「スピードだけでなく、長期的にリスクが確実に下がるよう、優先順位をつけて対応していく。引き続き地元ともよく対話しながら、福島復興の道筋を具体化していく」と述べました。
また、東京電力の廣瀬直己社長は「今回改定された工程表は、これまでの4年間の作業経験が十分に反映されたものと考えており、これを手戻りがないよう確実に実行していきたい。作業安全に最大限の配慮をして廃炉作業を進めていく」というコメントを出しました。』
『東電 環境や作業員のリスク低減を最優先に」(6月12日21時03分 )
.福島第一原子力発電所の廃炉に向けた工程表が改定されたことを受け、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表は記者会見し、これまでに作業員の死亡事故が相次いだことなどを挙げたうえで、「迅速さを重視したことが問題を招いていた」と述べ、今後は環境へのリスクの低減や作業員の安全を優先しながら廃炉を進めていく考えを示しました。
12日に2年ぶりに改定された福島第一原発の廃炉に向けた工程表では、1号機から3号機までの使用済み燃料プールに残された核燃料の取り出しについて、最長で3年遅れる見通しを示しています。
これについて東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田代表は記者会見で、燃料プールからの核燃料の取り出しと、汚染水対策の柱として建設が進められている「凍土壁」の建設作業とで一部の現場が重なり、支障が出ることを明らかにしたうえで、「どちらを優先するか判断を迫られたなかで、汚染水対策を優先した」と遅れの理由を説明しました。
一方で、新しい工程表では、最大の難関とされる溶け落ちた核燃料の取り出しを始める時期を従来どおり6年後からとしていますが、具体的な計画は示していません。これについて増田代表は、「今後は難しい作業になり、しっかり取り組んでいく必要がある。世界の英知を借りながら謙虚な気持ちで向き合っていきたい」と述べました。
さらに、増田代表は、作業員の死亡事故が相次いだことなどに触れ、「迅速さを重視したことが問題を招いていた」としたうえで、「今回は地域住民や周辺の環境、それに作業員に対するリスクの低減を最優先に工程を見直した。一部の作業は遅れるが、結果的に廃炉を早く進めることにつながる」と改定の意義を強調しました。』
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