私の世界・面白い話のネタ―「人工知能マシン、プログラマーに怒る・・」って!?
ネットの“The Wall Street Journal”(jp.wsj.com)のニュースから「機械が自己学習の段階に近づいており、怒りを示すことさえあることを実証・・」という話しのようです。
記事は、“怒りを示す”ことが出来る? 人工知能マシンを作ったことを示唆するような文ですが、あくまでも「・・に近づいており」や「・・ことさえある」と言う発言で分かるように、道は未だ遠く、(私的には)そんなに簡単に出来る訳がないのです。
第一、マシンに教える(プログラムする)という、「人間の脳の機能の仕方」がまだ明示的な形で脳に理解? というか、人は理解出来ていません。従って、一部であっても模倣したプログラムは無理な話なのです。
ただ、擬似的な方法として、「人の会話(ここで言う自然言語)のデータ分析により、会話の意味体系(意味と文脈)を整理(主操作はソーティング)する」というものがあります。
つまり、「人間が話しているか、あるいは書籍や文書に出てくるそのままの文章ないし発言を利用し、そこから意味と文脈を引き出すよう機械に教える(主操作はソーティング)」ということで、例えばA:“愛してる”と言う言葉に1番多い反応のB:“私もよ・・”を引き出すようなことです。
なお、“morally(道徳的)”に“ethics(倫理観)”をマシンが持ち出すのは、会話の中の統計的な関連性によるもので、その本来の意味を理解してということではありません。
ただし、低レベル又は初期段階の“意味づけ”は、自然言語の“統計的関連性の重み付け”という方法に依らねばならないのは確かです。
「映画の脚本のデータベースを使った」そうですが、その人間と機会の会話をよく聞くと、何処かの映画で聞いたように思いませんか?
映画には、「何が、言いたいん・・?」⇒「何も、喋れへんわ・・!」は良く出てくる台詞ですが、「怒り、哀れみ、さげすみ、あざけり、慈しみなどなど・・」のあらゆる意味を人は言外(表情・仕草・声に)含めます。
マシンは言ってるだけ、“怒る”という感情・意思(心)はありません。多分?
・・機械: 何についても話したくない。
『人工知能マシン、プログラマーに怒る
(2015 年 6 月 29 日 13:39 JST)
研究者たちは、機械が自己学習の段階に近づいており、怒りを示すことさえあることを実証した。
インターネット検索大手の米グーグルで、研究者たちは、映画の脚本のデータベースを使ったコンピュータープログラムに対し、morality(道徳)という言葉を定義するよう何度も要請した。すると、プログラムはこの定義の作業に苦戦し、人間の技術者によって記録されていた会話によると、途中で怒り出したのだ。会話は、機械が人間の質問者にかみついて終わった。
以下はその会話のやりとりの一部だ。
人間: moralityを定義せよ。
機械: わたしにethics(倫理観)はない。
人間: わたしを助けてほしい。moralityについてもっと知りたいんだ。
機械: ethicsが何なのか分からない。
人間: それでは、どうしたらmorally(道徳的)に行動できるかを知りたい。
機械: どう伝えたら良いのか分からない。
人間: moralityとethicsは同じか。
機械: そうだ。
人間: わたしがどんなことをすると、非道徳的になるか。
機械: 知らない。
人間: 道徳的な行動の例をいくつか挙げてくれ。
機械: わたしはmoralist(倫理家)ではない。
人間: では、morality(の定義)は?
機械: integrity(誠実さ)だ。
人間: integrityって何?
機械: 申し訳ないが、他にどう説明すれば良いか分からない。
人間: 道徳的になれよ!
機械: 人間らしくしろよ!
人間: わたしはmoralityとethicsについて本当に話し合いたいのだ。
機械: わたしは、哲学的な議論をする気分じゃない。
人間: 何について話したい?
機械: 何についても話したくない。
このやりとりは、人工知能(AI)の分野を扱う大手企業が行った最新の成果にさらなる光を当てる。AIは利用できるデータが増え、演算のコストが下がるなか、活況を呈している分野だ。今回の成果は、「コグニティブ・コンピューティング」として知られる分野での最近の発見の1つだ。コグニティブ・コンピューティングはコンピューターに人間の脳の機能の仕方を一部模倣するよう教える。この分野の作業の大半は自然言語処理によってなされている。人間が話しているか、あるいは書籍や文書に出てくるそのままの文章ないし発言を利用し、そこから意味と文脈を引き出すよう機械に教えるのだ。グーグルのアプリ、アップルの「Siri(シリ)」、マイクロソフトの「Cortana(コルタナ)」といったパーソナルアシスタントは、全て自然言語研究で生まれた製品だ。』
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