私の世界・知らない世界―「太陽活動の予測から、５年後に寒冷化・・！？」

ネットのCNNのニュースから英国の研究チームが、「太陽の活動を予測（数理モデル）、１５年後には地球が寒冷化する・・！」という指摘をした話しです。

つまり、太陽の活動から見ると、これからは不活発（太陽活動の活発性を示す、黒点が少なくなる）になる周期に入り、“小氷期”に向うということです。

何と、１９００年ごろに訪れた「ミニ氷河期」と同様の現象が起きる可能性があり、そのときは、「ロンドンのテムズ川が凍るほどの寒さとなった・・！」のだそうです。（ただし、ロンドンの北緯はずいぶん北、北海道の北緯はフランス南部くらいです）

ネットのワイヤード（ＷＩＲＥＤ）にも、「あと5〜10年で地球は極寒に？　最新の太陽研究が予測」という記事があり、そこに載っている図が分かりやすいので紹介しておきます

※小氷期はほぼ14世紀半ばから19世紀半ばとされるが、影響のあった地域でみられた平均気温の低下は、おおむね摂氏1度未満だったと考えられている。以下は、過去2000年の温度変化（複数のデータを同時に表示したもの）。（＝ＷＩＲＥＤより）

 

なお、寒冷化といっても、地域（多分、大陸などの広い地域）の年間平均気温でいうと、摂氏1度未満の低下で、“中世の温暖期”や“14世紀半ば～16世紀半ばの小氷期”、19世紀半ばからの近年の“温暖化現象”（人工的？）が良く分かります。

※1991年8月から2001年9月までの太陽活動をとらえた合成写真。Photo: Yohkoh/ISAS/Lockheed-Martin/NAOJ/U. Tokyo/NASA

 

1995年前後に、太陽の活動が不活発な時期（短期的）があります。

※グラフは、太陽黒点数の400年間の歴史を示している。マウンダー極小期中の30年間に、観測された黒点数は約50。通常であれば4万～5万個程度が観測される。キャプションはWikipedia

 

「太陽黒点数の400年間の歴史」ですが、400年も前から「太陽の黒点を観測、記録している・・」というのも感心します。

何しろ多いときは、年に4万～5万個ですから1日に100以上黒点が生まれていて、太陽の表面を観測して1つ1つ識別、数えているのです。（なお、写真が撮れるのは18世紀後半）

地球温暖化との関係で、「太陽活動の低下で“寒冷化”」は良いのでは？　というのは、米海洋大気局（ＮＯＡＡ）の研究者も「地球が寒冷化するなら温暖化を心配しなくてもいい、と考えるのは間違い。問題ははるかに複雑だ」と話しているように、発想が単純過ぎるようです。

今現在も起こり始めているように、気候がドラスティック（過激）に変化？　というか、寒暖差が激しくなり（平均すると少し低下）、半端ではない大旱魃とその反対の大雨、これまでの日本には無かった竜巻や大型台風が交代で来るのです。

『１５年後に北半球が寒冷化？　太陽の活動から予測　英研究

（2015.07.15 Wed posted at 11:55 JST）

（ＣＮＮ）英国の研究チームがこのほど、太陽の活動を予測する数理モデルに基づき、１５年後には地球が寒冷化して北半球全体が氷に閉ざされる可能性もあると指摘した。

英王立天文学会によると、英ノーサンブリア大学の数学者らが１９７６年から２００８年にかけての太陽磁場の観測結果を分析し、黒点の数の平均値と照合した。

その結果、２０３０年代には太陽の活動が６０％低下するとの予測が導き出された。チームによれば、モデルの的中率は９７％に上る。

１９００年ごろに訪れた「ミニ氷河期」と同様の現象が起きる可能性があるという。当時はロンドンのテムズ川が凍るほどの寒さとなった。

ただ、ＣＮＮの気象専門家は同チームの報告について、査読を受けて正式発表された研究ではないと指摘。「太陽周期の予測はハリケーンの予報よりも精度が低いのが現状だ」と強調した。

米海洋大気局（ＮＯＡＡ）の研究者も「地球が寒冷化するなら温暖化を心配しなくてもいい、と考えるのは間違い。問題ははるかに複雑だ」と話している。』