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2015年9月14日 (月)

騙されてはいけない1326―今起こっている福島原発事故・「建屋周辺の地下水、きょう初めて海に放出へ・・!?」

東電の9月13日の記者会見配布資料「福島第一原子力発電所K排水路排水口放射能分析結果」と831日、97日、9日、11日の「福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)」、914日のネットのNHKニュース「建屋周辺の地下水 きょう初めて海に放出へ」からです。

NHKニュースは、「地下水ドレンとサブドレンによる地下水をくみ上げた4000トンの汚染水について、放射能除去処理をしたものを、きょう初めて海(港湾内)へ放出」として、4日間掛け1日に1千トンの放出です。

ただ、「きょう初めて海(港湾内)へ放出」と言いますが、『騙されてはいけない1323・・・「また、K排水路の雨水(汚染水)が堰を乗り越え、海へ流出・・!?」』で取り上げたように、17日以来、何度も雨水(汚染水)は堰を乗り越え海(港湾外の外洋側)へ流出しています。

以下は、その“堰を乗り越え外洋側に排水”の状況831日、97日、9日、11日の東電の報告)をまとめたものです。

<東電の報告>

8/28,29,30 の分析結果については、8/27 の分析結果と同様に降雨の影響により上昇した値が継続しているが、過去の変動範囲内であり、引き続き、監視を継続する。

なお、8/17 夜の降雨の影響により、一時的にK排水路に設置した堰を乗り越え外洋側にも一部排水された件の対策として、同排水路に設置したポンプのセンサーの安定稼働に必要な水位を確保することを目的に、8/28、当該堰(高さ約70cm)の上部に高さ約15cm の鋼材を設置。

2015/9/7 K排水路の排水については、同排水路内に堰を設けて移送ポンプを設置し、港湾内に繋がるC排水路へ移送しているが、K排水路に設置したカメラ映像を確認したところ、降雨の影響により2:554:06 の間で雨水が堰を乗り越え、外洋側へ一部排水されていることを確認。その後はK排水路内の雨水は全てC排水路に移送しており、外洋への排水はなし。

2015/9/9 K排水路の排水については、同排水路内に設けた堰と移送ポンプにより、港湾内に繋がるC排水路へ移送しているが、K排水路に設置したカメラ映像を確認したところ、降雨の影響により0:282:34358424 の間で雨水が堰を乗り越え、外洋側へ一部排水されていることを確認。その後はK排水路内の雨水は全てC排水路に移送しており、外洋への排水はなし。なお、C排水路に移送するポンプの稼働状況は、028 時点で全8 台中8 台が稼働していた。

2015/9/11 K排水路の排水については、同排水路内に堰を設けて、移送ポンプを設置し港湾内に繋がるC排水路へ移送しているが、9/11、K排水路に設置したカメラ映像を確認したところ、降雨の影響により、303 から420 および520 から550、また613 分から707 の間で雨水が堰を乗り越え、外洋側へ一部排水されていることを確認。その後は、K排水路内の雨水は全てC排水路に移送しており、外洋への排水はなし。

なお“堰を乗り越え海(港湾外の外洋側)へ流出”した雨水の汚染度は、「K排水路排水口放射能分析結果」で、およその察しが付きます。

Photo 

参考に気象庁の降雨データ(浪江町)を載せますが、豪雨といっても100/dを超えないもので、堰を越流した17日の降雨は21.5/d7日が35.5/d9日が79.5/d11日が93.5/dです。

地表を流出したものと地下浸透したものは別という考え、どんなものに触れ、どこを流れたか? も問わず「雨だから、仕方が無い・・」とするのは良いのか? 疑問に思うのです。

『建屋周辺の地下水 きょう初めて海に放出へ(914407分 NHKニュース)

.東京電力福島第一原子力発電所の新たな汚染水対策として、建屋の周辺などからくみ上げられた地下水が、14日午前、初めて海に放出されます。国と東京電力はこれによって新たに発生する汚染水の量を半分程度に減らせるとしていて、汚染水対策は大きく動きだすことになります。

福島第一原発では地下水が建屋に流れ込んで毎日300トンもの汚染水が新たに発生していることから、これを抑えるため、建屋の周辺に掘った「サブドレン」と呼ばれる井戸などから地下水をくみ上げて海に放出する計画で、国と東京電力は、14日午前、初めての放出を行うことにしています。放出を始めるのは、去年8月以降に試験的にくみ上げ、基準を下回るレベルまで放射性物質を取り除いた地下水4000トンで、4日間程度かけて原発の港湾内に放出し、その後も地下水のくみ上げと浄化、放出を繰り返していく計画です。

また、福島第一原発では地下水が海に直接流れ出すのを防ぐため、護岸沿いに「遮水壁」と呼ばれる鉄の壁を打ち込む計画です。この工事も、地下水を放出するめどが立ったことを受けて今月10日から再開されていて、今後1か月余りかけて護岸を完全に鉄の壁で囲う予定です。

この計画を巡って、一連の対策によって新たに発生する汚染水の量を半分程度に減らせるほか、海の汚染も抑えられるとしていて、去年8月に地元への説明を始めてから1年を経て、汚染水対策は大きく動きだすことになります。

一方で、地元からはトラブルが起きた際の影響などを心配する声が出ていることから、国と東京電力は、厳重な監視のもとで放出を行うとしています。

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