私の世界・知らない世界―「シリアにおけるロシアの兵力増強問題・・!?」(続き②)
ネットのCNNのニュースからですが、17日に「ロシア軍のヘリ4機がシリアに到着」に次いで、19日にロシアは新鋭戦闘機のスホイ4機をシリアに派遣しました。
そのスホイ(SU-27・・)とは、「ロシアを中心とする旧ソ連諸国や第三世界で使用されており、改良された本機はアメリカ合衆国のF-15イーグルにも匹敵する極めて高い格闘性能や長大な航続距離を誇る・・」というもの、4機でもシリア内戦では軍事的脅威となる能力の持ち主です。
そのF-15イーグルと言えば、何に使うつもりなのか? と言う問題は別に、日本の航空自衛隊向けに三菱重工業を中心にノックダウン及びライセンス生産で単座型F-15Jを165機、複座型F-15DJを48機の計213機も製造しています。
CNNのニュースに戻りますが、17日のロシア軍のヘリ4機がシリアに到着のときと、19日にロシアは新鋭戦闘機のスホイ4機をシリアに派遣のときで、CNNは微妙にニュアンスを変えており、米ロ国防の電話会談で暗黙の共闘話し? が出来上がったようです。
・・というのも、イスラム国の勢力図と以前の資料を再掲しますが、去年の9月や今年2月に比較すると、イスラム国はダマスカス近郊やレバノンにまで勢力圏(コントロール・ゾーン)を伸ばし、欧米が支援しているの自由シリア軍(FSA)やクルドの領域を大きく侵食していて、互いにどうのこうのとケンカしている場合ではないのです。
最近のイスラム国の勢力図(再掲)
今年の2月と去年9月のイスラム国の勢力
話しの続き:なお、上の今年の2月の図は、その時のシリアを割拠する軍事的勢力のイスラム国(ISIS)やシリア・アサド政府軍、自由シリア軍(FSA)、アル・ヌスラ戦線(JN)、シリアのクルドの勢力範囲が分かる資料です。
『ロシアがシリアに戦闘機を配備 米ロ国防相が電話会談
(2015.09.19 Sat posted at 10:46 JST)
ワシントン(CNN)ロシアがシリア・アサド政権への軍事支援を強化する中、カーター米国防長官は18日、ロシアのショイグ国防相と電話会談を行った。ロシアは新たに戦闘機をシリア国内に送り込むなど、引き続き軍事的な動きを強めている。
米ロの国防相級会談は、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の併合で両国間の軍事協議が停止して以来初めて。
米国防総省のピータ-・クック報道官は声明で、「建設的な会談だった」と指摘。「シリアでの軍事衝突の回避のための対応策について、双方がさらなる協議を行うことで合意した」と述べた。
米国防総省の高官によると、ショイグ国防相は、ロシアが最近シリア国内で進めている軍備増強について「防衛的な性質のもの」であり、アサド政権に対するロシアの義務を果たすのが狙いだと述べた。
シリア国内でのロシアの軍備増強は、地上目標も攻撃可能な戦闘機のほか、少数の主力戦車、装甲兵員輸送車両で構成されているとみられている。米当局者は18日、ロシアのスホイ戦闘機4機がシリアに到着したとしている。
ロシア側の意図は不明だが、シリア軍への空からの支援や人道支援活動に焦点が置かれる可能性がある。米政府は、ロシアが今後少数の地上部隊も派遣するとも予測する。
一方、ケリー米国務長官は18日、ロンドンで、ISIS掃討が最優先であることに変わりはないものの、オバマ政権は「シリアに関する政治的解決」も模索しており、「アサド政権が長く存続するようではこの目標は達成できないと考える」と述べた。
ただ、米国務省のマーク・トナー副報道官は同日、ケリー氏やカーター氏の会談を受けて米ロ関係が新たな局面を迎えたわけではなく、米ロ両軍のハイレベル協議は「依然として保留中だ」としている。』
(参考のため再掲)
『ロシア軍ヘリ4機がシリアに到着 米国は紛争激化を警告・・(参考のため再掲)
(2015.09.17 Thu posted at 15:04 JST)
ワシントン(CNN)米当局者は16日、CNNに対し、ロシア軍のヘリコプター4機がシリア西部ラタキアの空軍基地に到着したと明らかにした。
ロシアは最近、シリアでのロシア軍の機動力向上を図って同基地の増強を図っている。
4機のヘリは画像提供会社オールソース・アナリシス社がCNNに示した衛星写真でも確認できた。撮影されたのは15日で、飛行場内に新たに舗装されたエリアや戦車なども写っている。
米国防総省によれば、シリアにおけるロシアの兵力増強問題では、カーター国防長官でなくケリー国務長官がロシア側との交渉の先頭に立っている。
ケリー国務長官は16日、ロシアのラブロフ外相と会談した。両者の会談はこの1週間で3度目だ。
ケリー長官は「ロシアの(アサド政権に対する)支援の継続が、紛争の激化を招き、過激派と戦うという我々の共通の目的を揺るがす危険性をはっきりと」伝えたと述べた。
またケリー長官はCNNに対し、ラブロフ外相はロシア軍は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と戦う予定だと説明したと述べる一方で、それを「額面通り」には受け取っていないと語った。
「航空機や武器弾薬の種類から、現状についてさらに深刻な疑問をもっているからだ」とケリー長官は述べた。また、ロシアが双方の国防当局間の話し合いを希望していることも明かした。
米軍幹部も、ロシアの軍事的意図を把握するのが欠かせないと語る。もしロシア地上軍が展開を始めるようであれば、誤爆を避けるためにロシア軍部隊の場所の把握が必要になるだろうとある当局者は言う。
国防総省当局者は、シリアにおけるロシア軍の増強は今後数日は続くと見ている。その意図や戦略は、国連総会の会期中に明らかになる可能性がある。』
Su-27(スホーイ27、スホイ27)
ソビエト連邦で設計・製造された戦闘機である。現在でもロシアを中心とする旧ソ連諸国や第三世界で使用されており、改良された本機はアメリカ合衆国のF-15 イーグルにも匹敵する極めて高い格闘性能や長大な航続距離を誇る。・・・
F-15J
アメリカ合衆国のマクダネル・ダグラス社(現ボーイング社)が開発したF-15C/Dイーグルを、三菱重工業が中心となり、航空自衛隊向けにノックダウン及びライセンス生産した戦闘機である。
航空自衛隊の第3次F-X計画により、米マクドネル・ダグラス社のF-15C/Dを導入。本機は航空自衛隊の運用に合わせてライセンス国産化された日本仕様機である。
三菱重工業を主契約社とし、単座型のF-15J165機と複座型F-15DJ48機の計213機が製造された。これは開発国アメリカに次ぐ保有数となっており、アメリカ国外での使用機総数356機の約6割を占めている。 2013年3月末時点で201機を運用しており、90%以上の高稼働率を維持している。一機当たりの調達価格は約120億円。・・・(=ウィキペディア)
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