私の世界・知らない世界―「移民船転覆の衝撃的瞬間・・！？」

ネットのCNNの「伊軍艦の目前で船が転覆、５人死亡　難民５００人を救助」というニュースの“難民船の転覆”の写真です。

難民らを乗せた船がリビア沖で転覆し、死者が出た（CNNより）

救助作業に当たるイタリアの乗組員（CNNより）

CNNの1枚目の写真は「今まさに船が転覆しそうに、横倒しになった・・！」という、かなりインパクトがあるものですが、AFPにはその連続写真や救助の様子までがあり、「移民船転覆の衝撃的瞬間、イタリア海軍が撮影」としています。

移民船転覆の衝撃的瞬間と救助（ＡＦＰより）

『伊軍艦の目前で船が転覆、５人死亡　難民５００人を救助

（2016.05.26 Thu posted at 11:55 JST）

（ＣＮＮ） リビアの沿岸沖で２５日、欧州を目指す難民や移民など数百人の乗った船がイタリア海軍艦の目の前で転覆して全員が海上に投げ出され、５人が死亡した。

同船は定員を大幅に超す乗船者で満員状態だったが、イタリア海軍艦が近付いてくるのを見て乗船者が左舷に押し寄せたために船が傾き、次々に海に転落した。

海軍艦の乗員が撮影した写真には、傾いた船にしがみついたり、近くにいる人につかまったりする人たちの姿が写っている。船が横倒しになると、危険を察知して泳いで船を離れる人もいたが、右舷にしがみついたままの人もいた。船はそのまま転覆し、全員が海に投げ出された。

イタリア艦はライフジャケットや浮き輪を投げ、ゴムボートやヘリコプターを使って５６２人あまりを救助したが、５人は死亡した。

当時この海域の波は穏やかで、水温は２０度前後だった。

シリアの内戦を逃れた難民や移民は、危険を冒して船に乗り、海を渡って欧州を目指す。しかし中には航海に耐えられない船もあり、難破したり故障したりする事故が後を絶たない。

国際移住機関（ＩＯＭ）によると、過去数日で救助された難民や移民は２７００人を超えた。

２０１５年は３７００人以上が欧州にたどり着こうとして地中海で命を落とした。今年に入ってからこれまでの死者は１３７０人と、前年の同じ時期の１７９２人と比べて２４％減っている。

ただ、気候が暖かくなってきたことから、欧州を目指す難民や移民の数は最近になって増加傾向にある。

多くの船がイタリアを目指していることから、イタリア海軍は日常的に救助活動を行っている。』

『移民船転覆の衝撃的瞬間、イタリア海軍が撮影

（2016年05月26日 07:25　発信地：ローマ/イタリア）

【5月26日 AFP】イタリア海軍は25日、リビア沖の地中海（Mediterranean Sea）上で、移民で超満員の船が転覆する劇的瞬間をとらえた一連の写真を公開した。この事故により、少なくとも5人が死亡した。

　写真に写った青いトロール漁船は、救助船に気づいた移民らが船の片側に殺到したことが原因で転覆した。地中海で相次ぐ移民船の海難事故の多くが、同様の行動が原因で起きている。

　搭乗者の多くが男性で、転覆前からオレンジ色の救命具を着用している人もいた。船が傾き、仲間が次々と海に投げ出される中、手すりや互いの体にしがみついたりする移民らの姿が、写真には収められている。また、右舷の端を指先でつかみぶら下がる人や、縁でバランスを取ろうとする人もいた。

　次の瞬間の写真には、完全に転覆し沈み始めた船から人々が離れようとする中、船周辺の海水が渦を巻く様子が捉えられている。転覆した船体の上にはまだ数人が取り残されていた。

　イタリア海軍によると、移民船は哨戒艦ベティッカ（Bettica）が発見した直後に転覆。ベティッカの船員らは、海に救命ボートと救命具を海に投げ入れて救助活動に当たった。別の海軍船も、ヘリコプターと救命ボートを派遣。562人が無事救助されたという。

　移民らは、リビア沖約33キロの海上で、衛星電話を使い救助を要請していた。ベッティカはその後、同日で2度目の救助活動に出動し、破損した船に乗っていた108人の移民を救出した。』(c)AFP/Ella IDE