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2016年10月 1日 (土)

騙されてはいけない1434―今起こっている福島原発事故・「陸側遮水壁の状況と4m盤水収支・・!?」

東電の9月29日の記者会見配布資料「陸側遮水壁の状況(第一段階フェーズ2)」と26日の「(第46回特定原子力施設監視・評価検討会)陸側遮水壁の状況」からです

 「陸側遮水壁の状況(第一段階フェーズ2)」の“地中温度分布図”を見ると「陸側遮水壁の第一段階フェーズ2」も最終段階に来ていて、意図的な未凍結区間は別に、ごく一部の未凍結部を除いてほとんど凍結していると言って良い状況です。

地中温度分布図による凍結の状況

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 ただ、“地下位・頭状況”では、思っていた程遮水壁の両側(上・下流側)での水位差が出ない、つまり、凍土壁の遮水機能が発揮出来ていない状況のようです。

地下位・頭状況

01

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それでなのか、「(第46回特定原子力施設監視・評価検討会)陸側遮水壁の状況」では「4m盤くみ上げ量の状況と地下水収支」が検討され、以下がその「4m盤水収支の推定」についてです。

4m盤水収支の推定

4m00

 期間が8/115 の降雨量(25.5mm)の少ないとき4m盤での“地下水汲み上げ量”(支出)と“地下水流入量”(供給)の水収支は合うのに、期間が8/1630の降雨量(331.5mm)の多いときは“地下水流入量”(供給)が約6,000㎥足りない結果となります。

その足りない理由として、①雨水浸透防止策(フェーシング等)未実施箇所での降雨浸透、②雨水浸透防止策(フェーシング等)実施済み箇所での降雨浸透、③陸側遮水壁(海側)の凍結に至っていない箇所・非凍結箇所(海水配管トレンチ下)の地下水通過、④その他(タービン建屋等の屋根排水・建屋東側道路排水⇒放水路⇒4m盤地盤へ浸透等)を配慮しなかったとしています。

“地下水流入量”(供給)が足りない原因

4m

東電は、肝心な原因を無視している? というか、何故か考慮の対象外にしています。

 それは、下層の被圧地下水の降雨による水頭(圧力)の上昇による湧き上がりです。

下図は4m盤は被圧地下水の水頭より、通常(降雨がない場合)でも同じか低い場所で、山側に多量の雨が降れば水頭(圧力)が高まり、被覆層の割れ目から湧き上がって来るはずで、特に海岸部はいろいろな工事でパイル等を打ち込んでおり、被覆層の割れ目が沢山あるはずです。

被圧地下水の水頭(再掲資料)

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 もしこの原因が本当だとすると、雨が多く振るとこの程度の凍土壁注)では地下水の遮水に余り意味がないことになります。

注)素人考えですが、最初の頃から、「大規模な地下ダムしかない・・」と思っていました。

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