私の世界・面白い話のネタ―「脳の寄生虫が引き起こす珍しい症例・・!?」
ネットのCNNのニュースから、「ハワイのマウイ島とハワイ島でこの3カ月の間に、脳の寄生虫が引き起こす広東住血線虫症の症例が9例確認されたことが12日までに分かった・・」という話です。
ハワイ島などで広東住血線虫症の症例が確認されている
以下は、ウィキによる広東住血線虫症の解説ですが、まず言える注意はカタツムリやナメクジ、ミミズ、ヒル、クモ類、トカゲ、カエル、ヘビなどの野生の虫や生き物は生で食べないことです。そんな人はいないとは思いますが?
広東住血線虫症(angiostrongyliasis)
広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis)の幼虫寄生を原因とする人獣共通感染症。広東住血線虫の終宿主はネズミであり、ネズミから排出された第1期幼虫が中間宿主であるナメクジ類に摂取されると、その体内で第3期幼虫まで発育する。このナメクジ類がネズミに摂取されると第3期幼虫は中枢神経に移動し、第5期幼虫まで発育する。第5期幼虫は肺動脈へと移動して成虫となる。中間宿主が待機宿主に摂取されると第3期幼虫のまま寄生する。ヒトでは中間宿主や待機宿主に汚染された食品の摂取により寄生が成立する。ヒトの体内に侵入した第3期幼虫の多くは中枢神経へと移動し、出血、肉芽腫形成、好酸球性脳脊髄膜炎などを引き起こす。サイアベンタゾールやメベンタゾールなどが治療に使用される。第3期幼虫が中枢神経へ移動する理由としては、免疫システムからの回避、成長に必要な脳由来酵素の獲得、槍型吸虫やロイコクロリディウムのような宿主のコントロールといった仮説が挙げられる。(=ウィキペディア)
気になったのは、以前に宿主をコントロールする寄生虫として、トキソプラズマや槍形吸虫、ハリガネムシ、ロイコクロリディウムを紹介したのですが、今回もう一度、ロイコクロリディウムをウィキで調べてその擬態にさせようの見事さに驚きましいた。
以下に、ウィキの解説と写真を入れますが、ロイコクロリディウムのカタツムリへの寄生による擬態(⇒芋虫)は、見方によっては余り気持ちの良いものではないので飛ばしてください。
ロイコクロリディウム(Leucochloridium)
吸虫の属の一つで寄生虫。レウコクロリディウムとも。カタツムリの触角に寄生してイモムシのように擬態し、だまされた鳥がこれを捕食し、鳥の体内で卵を産み、鳥の糞と共に卵が排出され、その糞をカタツムリが食べて再びカタツムリに侵入する。
一般に寄生虫というのは、中間宿主にこっそり隠れており、最終宿主がこれを気付かず食べることが多い。しかしロイコクロリディウムは最終宿主に食べられるよう、積極的に中間宿主を餌に似せるところに特徴がある。この吸虫の卵は鳥の糞の中にあり、カタツムリが鳥の糞を食べることでカタツムリの消化器内に入り込む。カタツムリの消化器内で孵化して、ミラシジウムとなる。さらにスポロシスト、中に10から100ほどのセルカリアを含んだ色鮮やかな細長いチューブ形状へと成長し、カタツムリの触角に移動する。その状態で膨れたり脈動したりする事で、触角に異物を感じたカタツムリは触角を回転させてあたかもイモムシのように振舞う。このような動きを見せるのは主として明るい時であり、暗いときの動きは少ない。また、一般のカタツムリは鳥に食べられるのを防ぐために暗い場所を好むが、この寄生虫に感染したカタツムリは、おそらく視界が遮られることが影響して、明るいところを好むようになる。これをイモムシと間違えて鳥が捕食し、鳥の消化器内で成虫であるジストマへと成長する。つまり、カタツムリは中間宿主であり、鳥が最終宿主である。
ジストマは扁形動物らしく長く扁平な体をしており、腹に吸盤がある。鳥の直腸に吸着して暮らし、体表から鳥の消化物を吸収して栄養としている。無性生殖が可能だが、雌雄同体で交尾もできる。鳥の直腸で卵を産み、その卵は糞と共に排出され、またカタツムリに食べられる。
オカモノアラガイの一種Succinea putrisに寄生するロイコクロリディウムとその他の寄生
『脳の寄生虫が引き起こす珍しい症例、9例を確認 米ハワイ
(2017.04.12 Wed posted at 15:55 JST)
(CNN) ハワイのマウイ島とハワイ島でこの3カ月の間に、脳の寄生虫が引き起こす広東住血線虫症の症例が9例確認されたことが12日までに分かった。ハワイ州衛生局が明らかにした。これまでのところ死者は報告されていない。
広東住血線虫症は、脳や脊髄(せきずい)の寄生虫が引き起こす疾患で、ほかにも感染が疑われる症例がマウイ島で3例、ハワイ島で1例見つかっているという。
マウイ島で感染が確認された6人のうち、4人は住民、残る2人は訪問者。ハワイ島の3人は住民だった。
ハワイ州では通常、年間1~9人の広東住血線虫症の症例が報告され、2007年以来、2人が死亡している。
それぞれの患者の感染経路は不明だが、同症は生あるいは十分火を通さないカタツムリやナメクジの摂取を通じて感染することが分かっている。レタスなどの生野菜をよく洗わず、ナメクジなどが付いていることに気付かないまま食べてしまう場合がほとんどだという。
カニやエビ、カエルなどの摂取を通じて感染することもあるが、症例は少ない。極めて稀(まれ)に、水を通じて感染することもある。人から人へ感染することはない。
感染すると、大人の場合は頭痛などの症状が、子どもの場合は吐き気や嘔吐(おうと)などの症状が出ることが多く、2週間~2カ月ほど症状が続く。
大抵は自然に収まるが、悪化すると髄膜(ずいまく)炎を起こしたり、寄生虫が目に移動して除去手術が必要になることもあり、稀に昏睡(こんすい)状態に陥って死亡することもある。』
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