私の世界・知らない世界―「米軍、大規模爆風爆弾(MOAB)を対ISIS戦で使用・・!?」
ネットのCNNのニュースから、「米軍が非核兵器中最強の威力をもつ大規模爆風爆弾(MOAB)を対ISIS戦で使用・・」という話です。
米軍が非核兵器中最強の威力をもつ大規模爆風爆弾(MOAB)を対ISIS戦で使用
・・で、その場所ですが、アフガニスタンのナンガルハル州アチン地区ということですが、マップを拡大するとアチン地区は2ヵ所あります。
アフガン東部でISISが使用するトンネルや洞窟などを標的としたという
少し古いのですが、一昨年の12月のISW(Institute for the Study of War)の資料の「アフガニスタンのタリバン勢力図」にISISが活動している地域の表示があり、まさしく今回のアチン地区周辺です。
毒ガスのサリンを使用してはいけない兵器と云うなら、大規模爆風爆弾(MOAB)も同じです。
広範囲の衝撃波(中心部=半径約数百m? の範囲は爆発で一度真空になる:軍事機密なので私の推定)によりキノコ雲が生じるほどの破壊力、その範囲に居る人は鋼鉄製の強固な気密室に入っていない限り戦闘員・非戦闘を問わず甚大な被害を与えます。地図で見る限り、アチン地区は単に農村、人の居住区です。
大規模爆風爆弾(MOAB)の爆発の様子(CNNの動画より)
『最強の非核爆弾、米が実戦初使用 アフガンでISISに投下
(2017.04.14 Fri posted at
10:51 JST)
ワシントン(CNN) 米軍は13日、核を除く通常兵器の中で最強の威力をもつ大規模爆風爆弾(MOAB)の「GBU43/B」を、アフガニスタンで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点に投下した。米当局者が明らかにした。MOABが実戦に使われたのは初めて。
作戦に詳しい米国防当局者によると、爆弾は現地時間の午後7時32分に投下した。MOABは「全ての爆弾の母」とも呼ばれるGPS誘導式の爆弾で、全長約9メートル、重さは約10トン。
トランプ大統領は同日、「新たな成功を収めた」と爆弾投下を評価した。
国防総省のスタンプ報道官がCNNに語ったところでは、MOABの投下には、アフガニスタンに配備して米空軍特殊部隊が運用している空軍機「MC130」を使用した。
当局者によると、投下したのはパキスタンとの国境に近い東部ナンガルハル州アチン地区で、ISISが使っている洞窟やトンネルなどの施設および人員を標的とした。
ホワイトハウスのスパイサー報道官は13日、この攻撃について、「ISISの戦闘員が自由な移動に使っているトンネルや洞窟を狙った」と話した。
駐米アフガニスタン大使によると、この地区では1週間ほど前から、米軍特殊部隊とアフガン軍によるISISとの戦闘が激化。ISISが仕掛けた地雷のために米軍とアフガン軍が進攻できなくなったことから、トンネルを除去するために爆弾を投下したとしている。
トランプ大統領は、今回の爆撃を直接的に承認したかどうかについては明言せず、「何が起きるかは誰もが知っている。私の仕事は我が軍を承認することだ」と述べた。
破壊の程度や死傷者については現時点で不明。軍が現在、状況調査を行っている。
MOABはイラク戦争時に開発された爆弾で、着弾する前に空中で弾頭が破裂し、大規模な爆風を全方面に放出する。実験が最終段階に差しかかっていた2003年の時点で、軍当局者はCNNに対し、主に「心理作戦」に使う目的で開発したと話していた。
しかし8トンを超す爆弾を爆発させるMOABの威力も、核爆弾に比べればはるかに小さい。
「MOABの爆発の威力は0.011キロトン。通常の核の威力は10~180キロトン。米国だけでも7000発の核兵器を保有する」。ぺリー元国防長官はツイッターへの投稿でそう指摘した。』
MOAB(Massive Ordnance Air
Blast、大規模爆風爆弾兵器)
GBU-43/B
MOAB
制式名称 GBU-43/Bは、アメリカ空軍が開発した、2017年1月現在、通常兵器としては史上最大の破壊力を持つとされる爆弾である。
空軍内部では Mother Of All Bombs(全ての爆弾の母)と呼ばれることもあり、これは湾岸戦争をイラクの独裁者サダム・フセインがかつて Mother of all battles(全ての戦争の母)と呼んだことに因む。
長さ約9.1 m、重さ約9,800 kgの爆弾で、8,482 kgの炸薬があるという。炸薬にはスラリー爆薬もしくはトリトナール(TNT
80%とアルミニウム粉末20%を混合したもの)と言われるが、明らかにされていない。基本的な設計思想としては、ベトナム戦争及びアフガニスタン侵攻で使用されたデイジーカッターと同様である。
大きさとしては、第二次世界大戦中に使用されたグランドスラムよりわずかに小さいだけであり、現有されている通常爆弾としては最大のものである。実地試験では、その凄まじい爆発のため、原子爆弾のようにキノコ雲が発生したという。
巨大な爆弾のため通常の爆撃機には搭載できず、C-130やC-17などの大型輸送機の後部貨物扉からMOABを載せたパレットごとパラシュートで引き出されて空中投下される。地上まで単純にパラシュートで降下するデイジーカッターと違い、パラシュートが付いたパレットから切り離された後はGPS誘導により展開した格子状のフィンで方向を制御して降下するため、デイジーカッターよりは命中精度は良く、また高高度から投下できるため敵の対空砲火を浴びる危険性が少ない(パラシュートを使用する場合、ある程度高度を下げる必要がある)という利点がある。
MOABの開発後、ロシアではMOABの4倍の威力があるとされるサーモバリック爆弾、ATBIPが開発されたが、この爆弾にはMOABへの対抗心からか全ての爆弾の父(Father of all bombs)というニックネームが付けられている。
イラク戦争で実戦配備され、C-130輸送機を搭載機として待機状態におかれたが、使用されなかった。その後、2017年のISIL掃討作戦において初めて実戦で使用された。
なお、空軍研究所では13 tの重さがあるMOABの後継爆弾の開発が行われているという。
<開発・運用>
MOABは、デイジーカッターの後継として、2002年に空軍研究所で開発が始まった。その後、2003年3月11日にフロリダ州のエグリン空軍基地で実地試験が行われ、11月にも試験が行われた。
しかし、2003年に始まったイラク戦争では、国防総省が「衝撃と畏怖」戦略の一環として対人兵器として使用することを勧め、1発のMOABが実戦配備されたが使用されなかった。
2017年4月13日、アフガニスタンのナンガルハール州アチン地区にあるイスラム過激派組織ISILのトンネル施設に、実戦において初めて使用されたことが、アメリカ国防総省によって発表された。(=ウィキペディア)
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