私の世界・知らない世界―「フランスが南太平洋で繰り返し行った核実験・・!?」
ネットのAFPの記事から、「フランスが1990年代まで南太平洋で繰り返し行った核実験は人道に対する罪に当たるとして、フランス領ポリネシアの野党指導者らが国際刑事裁判所(ICC)に提訴・・」という話です。
北朝鮮を擁護する気はありませんが、フランスは記事にあるようにアメリカ(ネバダとクリスマス島、ビキニだけで988回、アラスカやニューメキシコでも・・)やロシア(715回)や、中国(45回)、イギリス(1953年以降、オーストラリアを中心に45回)などと同様、「1960~96年に計210回もの核実験を実施」ということです。
仏領ポリネシアのムルロア環礁で行われたフランスの核実験(1970年撮影)。(c)AFP PHOTO / AFP PHOTO
仏領ポリネシアのムルロア環礁で行われたフランスの核実験(1971年撮影)。(c)AFP PHOTO / AFP PHOTO
仏領ポリネシアのオスカル・テマル元行政長官(左、2014年7月2日撮影)。(c)AFP PHOTO / GREGORY BOISSY
以下は、ウィキによるフランス核実験の回数と状況表です。
フランスの核実験の最初は1960年2月15日にアルジェリアのサハラ砂漠のレガーヌ実験場でプルトニウム型原爆の大気圏実験で「ジェルボアーズ・ブルー」(コードネーム)といわれています。
ジェルボアーズ・ブルー(仏:Gerboise Bleue、「青いトビネズミ」)
1960年に実施されたフランス共和国最初の核実験のコードネームである。また同名のドキュメンタリー映画もある。
アルジェリア戦争中の1960年2月13日、サハラ砂漠内のアルジェリア中部、北緯26度18分40秒 西経0度3分25秒座標: 北緯26度18分40秒 西経0度3分25秒で行なわれたフランス初の原子爆弾による核実験である。ピエール・マリ・ガロワ将軍(fr:Pierre
Marie Gallois)はこの原爆の開発に尽力し、père de la bombe A ("原爆の父")のあだ名を付けられている。Gerboise(トビネズミ)は砂漠に住む齧歯類の名前であり、Bleue、"青"はフランスの国旗の最初の色である。そのため、第二、第三実験は順番に"白" (Gerboise Blanche) 、"赤" (Gerboise Rouge)と名付けられている
この実験の成功によって、フランスは米ソ英に継ぐ4番目の核保有国となった。ジェルボアーズ・ブルーは70キロトンのエネルギーを放出し、これは当時最初の核実験としては最大の出力であった。参考までに他国の最初の核実験の出力を挙げておくと、アメリカのトリニティ実験(20kt)、ソ連のRDS-1(22kt)、イギリスのハリケーン(25kt)であり、これら3つの合計よりも大きい。また、長崎に投下されたファット・マンの出力は22ktであり、この3倍以上の威力である。・・・(=ウィキペディア)
レガーヌ実験場をマップの航空写真(“26°18′40″N,0°3′25″W”で検索)で見ると、岩盤が丸く露出しています。
サハラ砂漠のレガーヌ実験場
「良くこんなところでするなあ・・!?」と言ってしまう、ムルロア環礁とファンガタウファ環礁です。
場所は太平洋のど真ん中
ムルロア環礁とファンガタウファ環礁
『「フランスの核実験は人道に対する罪」
ポリネシアの政治家らがICCに提訴
(2018年10月10日 11:24 発信地:国連本部/米国 [ 米国, 北米, フランス, ヨーロッパ, フランス領ポリネシア, アジア・オセアニア ])
【10月10日 AFP】フランスが1990年代まで南太平洋で繰り返し行った核実験は人道に対する罪に当たるとして、フランス領ポリネシアの野党指導者らが国際刑事裁判所(ICC)に提訴したことが分かった。オスカル・テマル(Oscar Temaru)元行政長官が9日、明らかにした。提訴は今月2日付。
テマル氏は国連(UN)の脱植民地化をめぐる委員会会合で「われわれは10月2日、非常に大きな義務感と決意をもってICCに人道に対する罪に関する申し立てを行った」と述べた。
訴訟の目的については「存命のフランス大統領経験者の全員にわが国で行った核実験に対する責任を負わせることにある」と説明。「核植民地主義の影響で亡くなったすべての人々のためにそうする必要がある」と強調した。
フランス領ポリネシアには約29万人が暮らし、今ではタヒチ(Tahiti)島などの観光地として知られる。
しかしムルロア(Mururoa)環礁やファンガタウファ(Fangataufa)環礁では、1990年代に当時のジャック・シラク(Jacques Chirac)仏大統領が終了を宣言するまで、30年にわたり通算193回の核実験が行われた。
アフリカのサハラ砂漠(Sahara Desert)でのものも含めると、フランスは1960~96年に計210回の核実験を実施。参加した要員は民間人と軍人合わせて約15万人に上る。
そのうち、大勢の人が後に深刻な健康問題に苦しむことになったが、フランス政府を訴えた被害者約1000人の中で補償を受けられた人はわずか20人ほどに過ぎない。
フランスは東西冷戦(Cold War)中、核実験による健康と環境への影響を認めれば核開発計画に支障が出かねないとの懸念から長らく責任を否定してきた。
フランスは2010年になってようやく、核実験によってがんを発症した可能性のある退役軍人と民間人に対する補償を認める法律を成立させた。』(c)AFP
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