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2019年8月 2日 (金)

私の世界・面白い話のネタ―「毎日の食事が、がん治療の助けになる可能性が・・!?」

 ネットのAFPの記事から、「毎日の食事が、がん治療の助けになる可能性がある・・かも?」という話しです。

 がん細胞も人の体の一部、というか同じ細胞の一部の遺伝子が違うだけですから、細胞に必要な糖質や必須アミノ酸を制限すると弱る可能性があるのは当然のことだと思います。

 母を子宮がんで亡くしたとき、思い知らされたことは病気が進行して体力がなくなると、がんも弱るのか進行が止まるようでした。

 皮肉なことにそのお陰で母が元気になると、がんも元気を取り戻し更に悪くなるという繰り返し、母の体力が限界を越えたときに亡くなったのです。

 今回のメチオニンは必須アミノ酸で成人男子要求量 13mg/kg/日、推奨量 10mg/kg/日ということで体重60kgの人ならば要求量は0.8、推奨量は0.6gとなり、それ以下に制限する必要があります。

 ただし、まだマウスによる初期的な研究の段階で、エビデンスが得られたものではありません。

 <食品>の項に100g中の含量が示されていますが、メチオニン制限の場合、肉や魚、乳製品、大豆製品、小麦などほとんどダメということで、食べるとしても1日にチーズや刺身を50gくらい(=0.35g)?です。これで体が持つのか心配です。

  • メチオニン(=臨床アミノ研究会のHPより)

Photo_20190802114801

<基本情報>

必須アミノ酸

脂肪酸族アミノ酸

含硫アミノ酸

糖原性アミノ酸

C5H11NO2S ・分子量 149.2g/mol

N=9.39% ・等電点 5.74

水にやや難溶(疎水性)(4.80g/100g H2O, 20)

苦味(閾値 30mg/dL)

成人男子要求量 13mg/kg/日、推奨量 10mg/kg/

<特徴>

側鎖に硫黄を含んだ必須アミノ酸ですが、一般的には豆類や穀類蛋白質には含量が少ないので制限性アミノ酸となる場合が多く、肉類、かつおなどには比較的多く含まれます。但し、過剰摂取は摂食や臓器の障害がみられることがあります。メチオニンはATPと結合してS-アデノシルメチオニン(SAM)へ転換され、メチル基(-CH3)の供与体として働き、多くのメチル化反応に関与しています。またサクシニルCoAを経てピルビン酸へと代謝されるために糖原性に分類されます。メチオニンの対応コドンはAUGDNAではTAC)で、リボゾームにmRNAからの蛋白質翻訳を開始させる開始コドンとしても重要です。従って全ての蛋白質のN末端はメチオニンになっています。

<代謝>

硫黄転移経路によりシスティン、カルニチン、タウリン、胆汁酸(タウロコール酸)などの生合成や、レシチンのリン酸化などリン脂質の生成にも重要な役割を果たしており、欠乏すると肝臓および腎臓に障害を起こすことが知られていますが、逆に大量投与は脂肪肝の原因になります。一方、血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く作用も知られていますが、メチオニンが不適性な変換を受けると(ホモシスティン増加)動脈硬化症のリスクになります。

<用途>

アミノ酸輸液、経口・経腸栄養剤などとして利用の他、総合アミノ酸製剤、外毒や肝保護作など肝疾患治療薬、肝障害防止などの医薬品にも用いられています。

<食品>

100g中の含量(g):①カゼイン(2.7) ②かつお・かつお節(2.3) ③小麦たんぱく-粉末状(1.3) ④いわし・しらす干し-半乾燥品(1.2) ⑤あまのり・ほしのり (0.9) ⑥脱脂粉乳(0.9) ⑦湯葉-干し(0.8) ⑧しろさけ・すじこ(0.8) ⑨かつお・春獲り-(0.8) ⑩凍り豆腐(0.8) ⑪豚・ゼラチン(0.8) ⑫くろまぐろ・赤身-生(切り身)(0.8) ⑬ごま-(0.7) ⑭きはだまぐろ-生(切り身)(0.7) ⑮さば・まさば-(0.7) ⑯ナチュラルチーズ・チェダー(0.7) ⑰ぶり・成魚-生(切り身)(0.7) ⑱はも-生(切り身)(0.7) ⑲しろさけ-生(切り身)(0.7) ⑳ひらめ・天然-(0.7)

『「がんを栄養不足に」 食事が治療の助けに、マウス実験で新たな手掛かり

201981 11:15 発信地:東京)

81 AFP】毎日の食事が、がん治療の助けになる可能性があるという証拠が増える中、また一つ新たな証拠を追加する研究結果が発表された。食事はすでに、糖尿病や高血圧などの病気を管理する上で極めて重要な要素の一つとされている。

 英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された論文によると、赤身の肉や卵などに含まれるアミノ酸の摂取を制限することで、マウスのがん治療効果が著しく向上し、腫瘍の増殖が減速することが今回の研究で明らかになったという。

論文の主執筆者で、米デューク大学医学部(Duke University School of Medicine)のジェイソン・ロカセール(Jason Locasale)准教授は「非常に強力な効果がある。有効に作用する薬剤で確認されるのと同じくらい強力な効果だ」と話す。

 ロカセール准教授は、AFPの取材に「薬剤単独では効かないがその薬剤を食事と組み合わせると効果が出たり、あまり効かなかった放射線治療を(中略)食事と組み合わせるとよく効いたりするなどの状況が数多く存在することを、今回の研究は示している」と語った。

 今回の研究では、アミノ酸の一つ、メチオニンの摂取制限に焦点を当てた。メチオニンは、がん細胞の増殖を助ける「一炭素代謝」と呼ばれるプロセスで重要な役割を果たす。

 老化防止や体重減少とメチオニン制限との関連性はすでに指摘されているが、メチオニン制限ががん細胞にとって重要な意味を持つことは、がん治療を向上させる有望な方法の一つとなる可能性があることを示唆していた。

■「がんを栄養不足に」

 研究チームは、メチオニン制限が代謝に望ましい効果をもたらすことを確認するために、健康なマウスを用いた実験を最初に実施した後、大腸がんや軟部組織の肉腫を抱えるマウスを用いた実験に移行した。

 実験の結果、単独では大腸がんに全く効果がなかった低用量の化学療法が、メチオニン制限と組み合わせると「腫瘍増殖の著しい阻害」につながることが明らかになった。同様に、軟部肉腫のケースで放射線治療をメチオニン制限と組み合わせると腫瘍の増殖が抑制された。

「非常に基本的なレベルで、がん細胞を特定の栄養素の欠乏状態に陥らせる」と、ロカセール准教授は説明した。

 研究チームは今回の研究の拡張として、健康な被験者6人にメチオニン制限食を摂取させる実験を実施した。その結果、人の代謝への作用がマウスで確認される作用と類似するとみられることを発見した。これは、食事が人体の特定の腫瘍に対して同様の効果を持つ可能性があることを示唆している。だが、確定的な結論を導き出すのは時期尚早だと、ロカセール准教授は注意を促した。

 2018年に発表された研究では、化学療法薬剤の1種を糖質が少なくタンパク質と脂質が多い食事と組み合わせることで効果が高くなることが示されていた。その他のがんも低糖質食との組み合わせで治療効果が向上するとみられる。

「これは現時点でまさしく本当に心躍る分野だ。食事が人の健康に非常に大きな影響を与えることが確認されつつある」と、ロカセール准教授は話した。(c)AFP/Sara HUSSEIN

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