私の世界・知らない世界―「腸内生態系の形成について、自然分娩と帝王切開では大きく違う・・!?」
ネットのAFPの記事から、「人の健康状態に生涯にわたって影響を及ぼす複雑な腸内生態系の形成について、自然分娩と帝王切開では大きく違う・・」という話です。
家の子供達はともに帝王切開ですが、幸いなことに2人とも元気で、もう大人です。
自然分娩の場合、「新生児の口が母親の肛門の近くを通過することと関係しているのだろう・・」と何か? 曖昧な感じですが、そうならば、帝王切開で生まれた子をお母さんの肛門にチョコット口を当てれば済む、もしくは、看護師がお母さんの肛門を指で触ったあと赤ちゃんの口にチョコット触れれば良いのです。
微生物叢のことですが、私たちはそれらとの共生体で、腸内微生物も環境さえ良ければ適当に空気や食べ物で入ってきて適した生物叢を形成してくれます。
お金を使い、単体の乳酸菌を毎日腸に送って、それだけで腸内微生叢を良くしようと思うのは考え物! と思うのです。
・微生物叢
微生物の集団のことである。英語でマイクロバイオータ(microbiota)は、微生物の集団のことであり、マイクロバイオーム(英:microbiome:)では、生物と細菌叢のかかわりや、遺伝子についても含む概念である。マイクロバイオームは、ある場所に存在する微生物全体を意味する。21世紀となり、ゲノムプロジェクトやコンピュータの性能向上によって、ヒトマイクロバイオームの研究が進展するようになり注目を浴びている。
<ヒトマイクロバイオーム>
2010年に欧州の研究者によって、ヒトの消化器に1000種以上、330万個の微生物の遺伝子の数があることが判明し、これはヒトゲノムの遺伝子2万5千の約150倍として注目を受けた。人類のDNAは99.9%が同じだが、ヒトマイクロバイオームでは構成が同じ人はいない。
腸内細菌叢には、ヒトの細胞数に近い約40兆個の細菌が存在し、皮膚、口腔、鼻腔、膣などにも微生物が存在している。(=ウィキペディア)
『新生児の腸内生態系、帝王切開で変化か 英研究
(2019年9月19日 14:05 発信地:東京/その他)
【9月19日 AFP】人の健康状態に生涯にわたって影響を及ぼす複雑な腸内生態系の形成に、出産の方法が大きくかかわっている可能性があることが最新の研究で明らかになった。
19日に発表された研究によると、帝王切開で生まれる新生児は産道を通る自然分娩(ぶんべん)児に比べて、母親からもたらされる腸内細菌が少なく、病院内環境から取り込まれる細菌が多かったという。
研究ではまた、出産時に母親が抗生物質を服用していた場合とそうでないとでは、新生児にみられるヒト常在細菌叢(そう、マイクロバイオーム)として知られる腸内環境に違いがあることも分かった。研究は7年にわたって行われたという。
英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された論文の執筆者らは、今回の研究を通じて、出産が腸内細菌によって構築されるヒト免疫系のその後を決定付ける時期だという証拠を得られる可能性もあると考えているという。
英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London)のナイジェル・フィールド(Nigel Field)臨床准教授は、今回の研究の発表会で「われわれの仮説は、出産の期間は免疫系にとっての感温期なのかもしれないというものだ。(中略)これにより、生涯にわたる免疫系が『確立』される」と説明した。
なお、新生児の腸内細菌の違いは離乳までに消失した。そのため常在細菌叢の変化が、帝王切開児により多くみられる小児期の病気に関連している明確な証拠はまだ得られていない。
■便と血液サンプルを精査
英国の母親と新生児を対象とした研究では、便と血液のサンプル数万件が調べられた。サンプルは数週間後、数か月後にも継続して採取され、出生初期の新生児の腸内に存在する細菌の種類について、かつてないほど詳細な調査が行われた。
その結果、自然分娩児は母親の腸内に生息する細菌を獲得している一方、帝王切開児は病院に由来する「日和見病原菌」が定着していることが判明した。日和見病原菌は直ちに害を及ぼすわけではないが、免疫系が低下したり細菌が体の他の部位に移動したりした場合に病気を引き起こす恐れがある。
■細菌はどこから…
今回の研究結果の一つは、母親の持つ細菌が新生児に定着する過程に関する従来説を覆すものとなった。これまでは、母親の膣(ちつ)管に由来する細菌が鍵となると考えられていたが、新生児の常在細菌叢を詳しく調査した結果、膣由来の細菌はほとんど存在しないことが明らかになったのだ。
では、細菌はどこからもたらされたのか。
論文の執筆者で、英バーミンガム大学(University of Birmingham)のピーター・ブロックルハースト(Peter Brocklehurst)教授(女性健康学)は、「出産時、新生児の口が母親の肛門の近くを通過することと関係しているのだろう」と話す。
「ほぼ確実にそこで新生児は細菌を取り込むと思われる。(中略)帝王切開では、新生児がその領域の近くに行くことはない」
今回の研究について論文の執筆者らは、極めて複雑な分野に足を踏み入れたばかりで、抗生物質が新生児の常在細菌叢に与える影響など、数多くの疑問がまだ残っているとして注意を促している。』(c)AFP/Sara HUSSEIN
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